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レモン添え夏のカルボナーラ 無言のもぐらたちに想う #まいにち土鍋
無言のもぐら
数時間ねむっても取れなかった疲労を背負って電車に乗った。夏らしいのか、夏らしくないのか、ひしめきあう電車のなかの無言の人々は体感温度を顔で表現していない。
東京中心のハブステーションで早足に乗り換えるものの、すれ違う人の顔をみてたから、目的の電車に乗り遅れそうになった。電車が地下から地上に出たのでふぅと一呼吸したけれど、人々は無言の土竜だった。大きな鉄橋を渡る。ひしめきあう電車のなかの無言の人々は景色の美しさを顔で表現していない。
母は、だんだんとまいにちの感情を表現しなくなってしまった。今日はよろこびをひとときだけ。表現の仕方を探しているようだった。20代のころ買って大事にしていた赤いシャツをカバンから出そうか迷っていた。「小さくなったから着る?」そう尋ねると「うれしいわ」と、やっと笑った。わたしもうれしかった。
レモンに救われた
ぐったり疲労困憊で、ソファーに沈んで数時間がたった。もう食べないで寝ようかとも考えたけれど、鉛のからだを起こしてパスタを茹でた。きのういただいたおいしいタマゴが食べたいと思ったから、カルボナーラ風パスタをちょっと夏らしく仕立てようと思った。最後にレモンをきゅぅっと絞る。切ったレモンをかじると、頭をかしげた雑草が起き上がるように救われた。
夏のカルボナーラ レモン添え
パスタ200g
タマゴ2個
粉チーズ適量
オリーブオイル
にんにく みじん切り1かけ
ズッキーニ1本
カレー粉
オレガノ(ドライ)
クミン(ドライ)
ミント(生)
レモン
塩
①フライパンにオイルを入れ、にんにくを炒め香りだったら、ズッキーニも炒める。塩とカレー粉を入れてしんなりさせたら、オレガノ、クミン、ちぎったミントも入れて弱火でさらに火を通す。
②パスタを茹でているあいだに、土鍋コッチョリーノ(またはグラタン皿コッチョリーノ)にタマゴを溶いて粉チーズを加えて混ぜる。
③パスタの茹で汁スプーンひとさじを①に加えてフライパンをゆすり、茹でたパスタを入れさっと和える。
④②の土鍋コッチョリーノ(またはグラタン皿コッチョリーノ)に③を入れて加熱しながら和える。レモンを絞り、さらにミントをちぎって加える。
7月14日(木)
炒める「グラタン皿コッチョリーノ」
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