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きっとね、あとで笑おう LUNA PIENA


満月の下のパーティ

土鍋で満月の下のパーティ。
去年もできず、きっと今年もできず。
写真は、おととしの満月の夜、ミラノでつくった土鍋メニュです。

20:00に消灯される東京の空。満月に期待をこめた小望月に呼び止められました。東京の月もきれいです。近ごろ一度にいろいろな事柄が天から降ってきて、試練なのか恵みなのか。命と命がぶつかりあう我らの星だから、ざわめきでできているのかもしれなくて。



待てない命がたくさんあるということ

去年の今時期に加え、今年もこの時期の展示中止を余儀なくされた友人もいます。作品は腐らぬものですが、モチベーションを当日までに調整し、材料や燃費など前投資しているので、それらの業で生きていく私たちにとって、この事態は大変苦難であります。

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イタリア展

日本橋三越で開催されていた「イタリア展」も閉幕。お手伝いをなさっていた友人がいる「アランチャロッサ」ブースへ。オリーブオイル、ピスタチオのペースト、ドライトマトのペーストなどを入手。まずは天日で干したドライトマトのエキスをペーストにした「エストラット・ポモドーロ」を使って、オムレツをいかにおいしく焼くかトライアルしています。コッチョリーノの耐熱うつわで焼いて、玄米ごはんを添えてオムライス風に。



「ドメニカドーロ」(黄金の日曜日)

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人流は最低限に、食材にこだわるシェフだからこそ食業界をぐるぐるまわせるのです。築地やこだわりの産地からの仕入れ、時間をかけた熟成食材、待てない命がたくさんある。

なかなか予約が取れないイタリアン。惜しまれながらの長い休業と移転からの再オープン。イタリアン「ドメニカドーロ」の初日。岩本光史シェフの下記コメントが胸を射抜きました。岩本シェフは腕をめくり、ソムリエのパートナー真理子さんは苦笑いしながら、ノンアルコールワイン(トレンティーノ・アルト・アディジェ、フリウリ・ヴェネツイア・ジューリア、ヴェネト産などのブドウ果汁)をご紹介くださいました。こういう時だからこそ自信と覚悟が問われる。時代は真の評価に変わってゆくと信じているし、信じるだけではいけない、自分も恩返し。

東京は緊急事態宣言発令です。思いっきり被ったけど、ドメニカ・ドーロは4/26(月)17:00より、新店舗でのグランドオープン致します。要請により17:00〜20:00の営業で「お酒の提供は無し」という事になります。でも逆に考えると「今こそ皆さんに食の幸せをお届けするレストランとしての真価が問われるのでは」と思ってます。なんと言っても「ウチは料理がメイン」なので。


充分に距離を保った座席でしたが、シェフやソムリエ、そして時を分け合ったお客様とのご縁もいただきました。この困難な時代に、去年よりもっと、感染症の混乱以前よりもっともっと、大切なことを思い出したような気がします。もしかしたら、すごくすてきな時代がくるのかもしれない。


今日は、満月です。
※SOTTO LUNA PIENA (満月の下で)




あとがきコッチョリーノ

▶︎緊急事態宣言前、個展でお受けしたオーダー納品第一弾。まずは4月分、第一弾のご納品です。相変わらず窯たきの失敗に一喜一憂していますが、完成作品は発色もよく納得のご納品です。制作工程の関係でオーダー順に行き渡らないこと、ご承諾くださいませ。第二弾に向けて邁進しています。ギャラリーから連絡がありますのでお待ちください。▶︎唯一健在である実母の健康状態にも変化が起こり、ステイホームの善悪がわからなくなりました。▶︎自ら余裕なき小さきアーティスゆえに、去年の緊急事態宣言につづき、今年も資金潤沢でないので、本文のような小さな応援、せめてもの気持ちを表すことしかできませんが。環境、仕事、人間、全ての界隈にて、待てない命があることを考えていきたいと思いました。

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