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「聞くこと」にはエネルギーが必要

最近、『聞くこと』に関する記事や書籍が注目を浴びているように感じます。

「なぜ『聞くこと』を知りたいと思う人が多いのだろう?」そんなことを、朝に紅茶を飲みながら考えていました。

『聞くこと』の考え方や技術は脇に置いて、『聞くこと』を高めたいという理由や目的に関心があります。

ビジネスコミュニケーションの世界的著者、デール・カーネギーも、世界的ベストセラー『人を動かす』の中で、「人に関心を寄せる」「聞き手にまわる」など、『聞くこと』と繋がる要素を取り上げています。

※デール・カーネギー特設サイトがあるなんてすごいですね!

『聞くこと』を高めたり、理想を手に入れたとき、何が達成できたり、何を感じるのでしょうか。

ひとつ明確なことは、私がコンサルティング中にクライアントの話を聞かせてもらっているとき、言葉を理解しようとする処理速度はかなり上がっているように感じていることです。

そう、『聞くこと』にはエネルギーが必要だと思うのです。

必ずしも正しく理解できているとは限りませんし、全てを把握することは前提とせず、「こういうことを伝えたいのだろうか」「こんなふうに感じてもらいたいのだろうか」などといった話の背景を想像しながら、同時に自分が行うべき反応や提案の選択肢を考え、話の文脈によって切り替えたり削ぎ落とし、それをしながら声や表情、ジェスチャーの表出の仕方を考えて・・・

むしろ、あらゆることを秒単位で同時に行うエネルギーを使わなければ、受け取れるはずの情報を逃してしまったり、誤った(浅い)解釈のまま話を聞くことになってしまう可能性があります。

その結果、相手のニーズから遠ざかるような反応をしてしまい、「この人は話を理解していない」などと思われてしまうのかもしれません。

『聞くこと』とは、相手のニーズを随時、観察するために必要ないくつかの作業を同時に行いながら、先を読むというかなり高度なパフォーマンスが必要なのだといえます。

こんなふうに書いてはいますが、私がそれを完璧にできるハイパフォーマーだと自負しているわけではなく、あくまで『聞くこと』に対して、どのように頭で処理しているかについて着目したまでです。

話を聞くときには「心を寄せる」「思いやりを持つ」などという、こころの在り方もイメージとしては大事です。

ただ、仕事においては、いかにして大切な情報を受け止めて理解し提案できるかという目的のもと、話を聞くとき、自分なりに、思考をどのように作動させるかを説明できると、『聞くこと』の精度を上げられるのではないでしょうか。

『聞くこと』は深い!

けれども探求することは面白い!








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