350周年記念蔵開きを行いました。もっともっと盛り上げていきたい!
創業350年周年記念なんです。
玉乃光の創業は1673年。今年は創業350年のメモリアルイヤーなんです。玉乃光は和歌山で創業しました。当時紀州徳川家の御用達蔵だったと伝えられています。その中で、今も残る蔵は玉乃光だけ。そして、戦後に京都に移ってきました。なので、京都の歴史はまだ浅く、70年ほど。伏見の酒造業界の中でも、創業が京都の酒蔵とは違い新参者なんです。きっと京都に移ってきた当時は、苦労したんだと思います。
当時は第11代の蔵元のとき。まさにベンチャースピリッツの塊のような人で、今の玉乃光をつくったのはこの人でした。和歌山大空襲で玉乃光の工場は焼けてしまいました。すべて焼けてしまったので、当時の記録が何も残っていないんです。唯一残っていたのは空襲を避けるために地下に逃がしていたお酒たち。これを販売して京都への移転資金を用意したと聞いています。
京都に出てきた後、1964年に戦後初めて純米酒を復活させたのは玉乃光でした。まさにベンチャースピリッツ。その後、途絶えかけていた幻の酒米雄町の復活の一助となり、1987年には備前雄町の日本酒を発売しました。
玉乃光は古い歴史がある老舗であるとともに、戦後はベンチャースピリッツの塊のような蔵だったんです。
3月18日に蔵開きを行いました。
このように創業してから350年間、いろいろなドラマがありました。ただ、ずっと変わらないのは、いい酒を造りたいという想いで、酒造りと向き合ってきたことです。手造りの純米吟醸蔵としては全国でも最大規模だと思います。
そんな玉乃光のビジョンは「いい酒で、いい時間を造る。」
お酒を飲む人にとっていい時間を造りたい。そんな想いの一つの形が蔵開きなんです。
蔵開きとは、お客様に本社工場を開放して、お酒を楽しんでもらう日。飲食ブースや有料試飲や、ステージイベントで一日大盛り上がりです。今年はコロナ明けで久しぶりに大々的に実施することができました。
およそ1,000人くらいは来ていただいたと思います。
その人たちの楽しそうな姿を見て、日本酒のすばらしさを改めて感じることができました。
来年の蔵開きはもっと盛り上げたいな
実はこの日は、伏見「日本酒まつり」として、伏見の酒蔵がそろって蔵開きを実施する日なんです。それを目当てに伏見にたくさんの人が押し寄せる日なんです。伏見の酒蔵をひとつひとつ回っているお客様をたくさんお見掛けしました。
でも、実は酒蔵同士はあまり連携できていないんですよね。それぞれで蔵開きを実施しているんですが、伏見全体として共通のコンセプトでやっているわけではないし、かなり広い範囲で行われているので、連携も取りにくくて、これまであまりしっかりと連携してきませんでした。
玉乃光は伏見の中でもかなり北の端っこにある酒蔵なんです。真ん中にある酒蔵からは徒歩20分くらいかかってしまいます。でも北のエリアにもいくつか酒蔵があるので、まずは近くの酒蔵さんたちと連携して、来年はさらに盛り上げていきたいなと言う話を、他の北にある蔵元さんたちとしています。
各酒蔵みんなが想いをもってがんばっています。事業の中ではなかなか一緒に取り組むことは難しいのですが、蔵開きの一日だけは、伏見にやってくるお客さんのために、みんなで一つになってお出迎えできたら楽しいなと思います。
京都という地は全国からの観光客がたくさん来てくれる特別な都市です。伏見はその京都から20分で来ることができる便利な立地にあります。
来年は、全国から遊びに来てもらえるような魅力的な取組みを考えていきたいなと思いますので、ぜひぜひ期待していてください!
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