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【京伝びとストーリーvol.12】「春は、きつい」オーガニック農家さんのお話。

京伝びとのお酒はオーガニック酒米にこだわりたい。

日本酒という伝統産業を通じて、「日本の誇りを取り戻したい」。それが京伝びと創業の想いです。日本はもうだめだと言われる昨今、日本には世界に誇れる産業がまだまだあります。その一つが日本酒だと思うんですよね。

でもやっぱり、そのために必要なのはやっばり「情熱」。だから、「あなたの人生に情熱を」をミッションとして掲げました。詳しくはこちらに記載していますので、是非読んでみてもらえると嬉しいです。

そんな京伝びとが手掛ける日本酒のお話をさせてください。玉乃光が作る日本酒は純米酒だけです。原料は米と水だけ。美味しい日本酒を造る上で、お米は大切な要素です。

京伝びとのお酒は、オーガニック酒米100%にこだわりたいと思っています。今年醸造したプロトタイプではまだ全量ではないのですが、来年は全量オーガニックでやります。

どうしてオーガニックにこだわりたいかというと、そこに玉乃光のロマンがあるからなんです。
玉乃光は1964年に業界に先駆けて純米酒を復活させたという歴史があります。お米に、お水に、自然に、こだわる酒蔵だからこそ、未来を見据えオーガニックを進めていきたい。純米酒のその先を見てみたいんです。

オーガニックの何が大変か。

そうやってして、京伝びとはオーガニックにこだわっていきたいと思うようになったのですが、それがなかなか険しい道のり。オーガニックって本当に大変なんです。

先日、オーガニック農家さんとお話する機会がありました。オーガニック栽培がどれだけ大変なのかというお話をお聞きする中で、こんな言葉がありました。

「春は、きつい」

あんまり言わない言葉ですよね。
米農家さんは4月ころから田植えの準備が始まります。米農家さんの繁忙期は田植えと稲刈りなので、当然春は忙しいんです。そこに加えて、その農家さんは麦もやられているので、その2つが重なるともうほんとに大変なんですって。稲刈りの時期の方がまだマシだそうです。

すべての農家さんが春の方がきついわけではないです。秋の方がきつい農家さんもいるだろうし、両方同じくらいの農家さんもいると思います。

ここで言いたいのは農家さんも、普通の人間だってこと。(当たり前ですね^^)
米の栽培のことだけ考えている訳じゃない。他の作物だって育てているし、家族だっているし、近所同士の人間関係だってある。米作りと一口に言っても、いろんな要素があるわけなんです。だって人間なんだから。

「春は、きつい」という言葉を聞いて、農家さんのリアルを伝えたいって思いました。

オーガニックって農法としては当然大変なんです。農薬や化学肥料を使えないし、人手がかかる。虫がついたり、病気になったらおしまい。栄養が少ないから粒も小さいし。

そういうわかりやすい大変さはもちろんあるんだけど、オーガニック農法って周りの圃場に迷惑かけるかもしれないってリスクもあるんです。だって、自分の田んぼに虫が湧いたり、病気が出たら、となりにうつるかもしれないじゃないですか。だから周りの人に白い目で見られる。

オーガニックだったとしても、組合のルールや周りの人たちとの慣習は守らないといけない。でもそれを守っちゃうとうまく育てられないってこともある。例えば水を入れる時期。何となくこのエリアはこのタイミングで水をいれるってのがあるんですって。でも今水を入れると草が生えちゃうから今は入れたくないってのがある。でもそこで自分たちだけ水を入れなかったら気まずいですよね。

オーガニック農法をやるってことは、農法上の大変さだけじゃなくて、周りとの人間関係も大変なんです。

オーガニックの取り組みを通じて届けたいこと

やっぱり周りの人たちと違うことをするのって勇気がいるんです。だって人間社会で生きてる人間なんだから。
京伝びとは、そういうところを大切にしていきたい。

オーガニック=体にいいとか、地球にいいってことだけじゃなくって、オーガニックをやるってことに伴う農家さんの精神性を届けたい。

オーガニック=覚悟と情熱なんです。

オーガニックって、手間がかかって大変なんだよねーじゃないんです。
オーガニックって、地球と人間の未来を守るために、農家さんが覚悟を持って取り組む活動であり、その活動を維持するためには情熱を燃やし続けなければならない。

その情熱が途絶えたとき、オーガニックは途絶えます。

だから、世界中の人に届くオーガニック日本酒ブランドを作ることで、オーガニックの情熱を絶やさないことが、京伝びとの使命だと思うんです。

京伝びとがオーガニックの情熱を絶やさないことで、農家さんのオーガニックの情熱が維持できる。そして、もっともっとオーガニックを広げていきたいって思えるようになる。そして仲間がたくさん増えていく。この循環を作ることができれば、日本酒が世界に誇れる産業の第一歩になると思うんですよね。

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