【京伝びとストーリーvol.7】「京伝びと」立ち上げました。
「京伝びと」って何?
日本の産業を代表して、本気で日本の誇りを取り戻す。私達の母体となる玉乃光酒造は1673年に産まれ350年。まじめに、まじめに、去年よりも良い酒をという思いで、日本酒を造りつづけてきました。
日本酒に代表される「いいモノ」が溢れる日本にとって、今後必要なものは「いいコト」。そのために必要な熱い人材と日本の誇りを取り戻したい。そんな想いで”京伝びと”を立ち上げました。
"京伝びと"の代表は梅原さん。組織開発のプロフェッショナルです。梅原さんあってこその"京伝びと"です。というのも、そもそもこんな大それたこと、私一人でできるはずもありません。そもそも日本酒業界だけで、できるはずもありません。この出会いがなければ、"京伝びと"はありませんでした。その話はまた別の機会に。
日本の誇りを取り戻す
さて、日本の誇りを取り戻すために、必要なものは何でしょうか。かつて日本は世界からも憧れられる存在でした。私たちはその時代を知っています。戦後、日本が経済大国へと発展する際に「ジャパン・アズ・ナンバー・ワン」という本が有名になりました。日本がなぜ飛躍的に成長することができたのかを記した、私が生まれた年に出版された本です。
ただ、「ジャパン・イズ・ナンバー・ワン」ではなかったんです。日本には"一番と思えるところもある"といったところでしょうか。著者はそのうち日本が没落することを予言していました。その理由は偏差値教育を導入したからだったのです。
たしかに、高度経済成長期には、製造業を効率的に稼働させる知識がある人が優秀な人材でした。それを偏差値という相対的な学力で評価することで優秀な人材を育てるということは、有効な手段だったと思います。
ただ、世界に「いいモノ」があふれ、最高品質が均一化した現在、製造業を効率的に稼働させることは、何ら付加価値を提供することができなくなりました。また、気候変動、災害、戦争、疫病、経済格差といった地球規模での課題が顕在化してきた現在、多様な価値観を受け入れ、地球規模での課題設定をできる人材が求められるようになりました。
そのために何が必要なのか。これまでの単に知識を詰め込む偏差値教育ではなく、物事の本質を求め、個性的で、自立した人材の育成が必要となります。
ところが、今の日本には “どうせ” “しょせん” “やっぱり” が溢れている。若者たちは未来に希望が持てず、子供たちでさえ、何となく日本の将来に不安を抱えている。
若者たちが求めているもの
梅原さんと一緒に、大学で授業をさせてもらったときに、学生たちに今の日本に何が足りないと思うか?と聞いてみたことがあります。その答えは、
・幸福度
・笑顔
・活気
・芯のある人間
・個性
・・・などなど。人の生き方に関する答えが多かったのです。
質問する前は、知識とか、IT技術とか、英語力とか、コミュニケーション能力とか、マーケティング力とか、そういったスキル面の話が出てくるのかと思っていたのですが、まったくそんなことはない。
最近の若者たちは冷めてて、夢がないなんてことが言われているけれど、そんなことはない。むしろ私たち大人がそうさせているだけで、若者たちだって熱く生きたいし、夢を持ちたいんです。
「京伝びと」のビジョン・ミッション
そこで行きついた答えは、日本が失ったのは「心の底から溢れ出すような情熱ではないだろうか」ということでした。
実は、梅原さんも私も、コンサルタントの経歴が長く、たくさんのクライアント企業と接する機会がありました。その経験の中で、私たち自身が同じことを考えていました。そこで、決めたのがこの「京伝びと」のビジョン・ミッションです。
Vision
~あなたの人生に情熱を~
Mission
~「いい酒×いい時間×いい仲間」で情熱の連鎖を生み出す~
日本酒という伝統産業には、世界に通用する魅力があります。日本人の誇りを呼び起こす歴史とパワーがあります。様々なライフスタイル産業と連携することができる懐の広さがあります。そんな日本酒の力で、日本に誇りを取り戻したいのです。
古の時代から京都で継続してきた酒造りを通して、私たち “京伝びと” は 本気で愚直に、熱く生きている人たちを応援します。
そして、その生き様に寄り添い、本質を分かち合う時間を大切にします。 世界中に伝統の酒造りから刺激を受ける “京伝びと” を増やし 未来の希望を語り合える社会を築いていきます。
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