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映画 『天空の結婚式』

【あらすじ】   
 ベルリンに住む役者のアントニオは「人生を一緒に歩んでいくならこの人」と確信し、恋人で役者仲間のパオロについにプロポーズをする。二人は結婚を決意するが、アントニオは両親にゲイであることを伝えていなかった。復活祭のためパオロと友人、そしてなぜか間借り人を連れて帰省する。薄々気づいていた母親は息子の告白を受け入れ、盛大な結婚式を有名プランナーに依頼。しかし、尊重である父親はどうしても受け入れられなかった。「誰でも受け入れる開かれた村」を作ろうと働いてきたのに、息子の愛だけは理解ができず葛藤する。


 2016年にイタリアの下院議会で同性カップルの結婚に準ずる権利を認める「シビル・ユニオン法」が可決されたことを受け、ニューヨークのオフ・ブロードウェイの大ヒット舞台を映画化。



 ストーリー自体は先の見える、ある意味シンプルな話。だけれども、主演のクリスティアーノ・カッカモのイケメン具合にうっとりし、そしてディエゴ・アバタントゥオーノ(父親役)とモニカ・グェリトーレ(母親役)の演技が上手いので、終始、クスクスと笑いっぱなしであった。葛藤については多くを語らせず、受け入れるということについてのセリフが多い点も印象的だった。
 興味深かったのは、なぜ母親がすんなり受け入れられるのかという点。パオロと母親との会話でわかり腑に落ちた。また、パオロと言えば、パオロが実家に行ったときの表札がエスポジトだったのが、あれは役者本人の家だったのかと気になる。
 ラストは色々なことが起きて驚くが、説明などなく、明るく楽しく終わった。普通なら最後でドタバタかと思うところが、歌も踊りもうまくロマンチックなため、ハッピーエンドとして楽しめた。性別とか性癖とか偏見とか、テーマは難しいのに、そんな小難しいことは語られず、人間愛に溢れた映画だった。
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