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第四章 道央&道東大行脚旅(その1)

57 大阪→東京→旭川→芦別

 ここからはご当地入場券を求める旅の後半戦となる。第三章終了時点で手元にあるご当地入場券は45枚。当面の目標は50枚だったのだが、今回の旅程がすべて予定通り消化できると24枚の追加となり、七割に迫る。そして結果論になるのではあるが、この旅の一週間後に改めて渡道することで上積みが加わり、85枚に達するとなれば自ずと話は決まる。
 ――コンプリートいっときましょか。
 今までにない大がかりなレンタカー駆使の旅に挑むときがやって来た。とにかくまずは安全祈願。いつもの旅以上に気持ちを込めて祈りを捧げ、夜行バスの人となった。
 大阪から北海道へ渡るのはやはり航空機に手段を求めることになるのであるが、実際のところ、少しでも早く北の大地に着地したいとなれば前日のうちに空路を使って渡道し、空港から行けるところまで行って宿泊地で夜を明かすのが現実的かつ体力的負担が少ない。ただ、大阪発の航空便は最終便も出発が早く、市内を18時過ぎに出ないと間に合わない。物理的な距離の関係もあるが、羽田発新千歳ゆきの最終はエアドゥの21時なので大きな差があるのである。参考までに那覇行きだと羽田発20時、関西発20時20分となり、中心地からのアクセスを考慮に入れても羽田の実力の高さがうかがえる。
 そこで翌朝一番の渡道を目指して東京を目指すわけなのだが、今回の着地点は旭川空港。新たなスケジュールでは正直なところ、新千歳空港着でも良さそうな流れなのだが、今回の総移動距離と着地時間を考えると、旭川着8時20分は出色だったのである。ちなみに同じような視点で帯広や女満別もいち早く着地できるのはやはり羽田発なのであった。
 東京駅から品川へ出て京急で羽田空港へ。第二ターミナル側へいつも通りの早足で保安検査場へ向かう。搭乗機への移動はスムーズだったものの混雑は避けられず、フライトは総体的に10分から15分の遅れをはらんだまま旭川空港へ着陸。レンタカー手続きも順調だったものの、出発は予定の20分遅れとなった。
 車種はスペイド。運転免許取得以来ずっとレンタカーユーザーなので、正直なところ車種に余りこだわりはなく、特別な目的がない限りできるだけ小さいクルマを選ぶのが自分流。今回もクラス予約の結果であって、トラブルなく快適に走ってくれれば充分ありがたいという感覚で運転席に座っている。2日間よろしく頼むぜ、相棒。
 最初の目的地、芦別へは約60kmの移動となる。芦別市は芦別駅のきっぷうりばとセイコーマート芦別北3条店のいずれかで発売しており、きっぷうりばは平日の15時まで開いているのだが、道順を踏まえてカーナビにてセイコーマートを選択した。

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