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2019.04.09 浦和レッズ vs全北現代 @埼玉スタジアム2002 ~浦和の春は未だに遠く~

桜が開花して以降、関東では寒い日が多く、2週に渡って週末の花見が楽しめるという異例の春になりました。そんな中、4/5の金曜日開催のホーム横浜FM戦で0-3。お試し中の4バックが見るも無残に打ち砕かれた惨敗から、僅か中二日でACLのホーム戦を迎えました。

この試合では4バックから3バックに戻し、左は横浜FM戦で徹底的に裏を狙われた山中から宇賀新に。強力なFWを要する全北相手に、堅実なシステムで試合に臨みます。

試合開始前のビジュアルサポート。

試合開始から、浦和は全北に攻め込まれます。全北の中心は背番号10を背負うリカルド・ロペスで、彼の高いスキルを起点に両サイドが駆け上がり、最前列で待ち構えるイ・ドングのポストプレーを引き出します。浦和は防戦一方の序盤となりますが、槙野・マウリシオ・岩波のフィジカル自慢の3バックがそれを跳ね返し、Jクラブより積極的に狙ってくる、いかにもKクラブらしいパンチの効いたミドルシュートには、目下絶好調の西川が立ちはだかります。

やがて全北の攻撃パターンを見抜いたのか、前半30分を過ぎる頃から浦和の攻撃が見られるようになりました。その中心となったのは、怪我から復帰して3戦目の武藤。彼の好調のバロメーターである鋭いターン&ドリブルがいよいよ復活、この日も先発で右サイドを駆け上がる森脇や、青木の復帰で一列上がり、ようやく攻撃に顔を出す頻度が増えてきたエヴェルトンの援護を受けて、全北ゴールを狙います。

コーナーキックを蹴りに近づいてくる柏木。

後半になっても、浦和有利の展開が続きます。今季、精彩の無いプレーが続く柏木・興梠のラインも、この日は本来のプレーが散見し、浦和の攻勢を支えます。全北はイ・ドングをアドリアーノに交代、攻撃の起点であるロドリゲスを右から左、槙野相手に手こずっていた彼を、攻撃で前に出る森脇の裏に配置しましたが、本来のポジションからずれたロドリゲスの脅威は弱まり、全体的に運動量の減少が早く訪れた全北は攻撃のパターンが限られ、対応は容易になった…ように思われました。

そして浦和が、エヴェルトンから柴戸への交代を準備していた場面。狙っていたのでしょう、スローインから一気にゴール前になだれ込んできた全北の攻撃。最後に仕留めたのは、交代からさほど目立った活躍をしていなかったアドリアーノでした。僅かなプレー時間で結果を残す、いかにもブラジル人FWらしいプレーで、浦和は終盤になって悔やみきれぬ失点。

浦和は柴戸に続いて、ドリブラー汰木を投入。左サイドのアクセントとして彼を機能させた上で、さらにフィニッシャーとして杉本も投入しますが、陣形を固めて激しいプレーで食い止める全北の牙城を崩すには至らず。

試合はこのまま0-1で終了。無類の強さを誇ったACLホームに、ついに土がついてしまいました。

項垂れながら場内一周する選手。バック指定、南自由席のサポーターからは、健闘に拍手が送られました。この日も平日開催で20000人超え。

横浜FM戦から、内容は改善したと言えるでしょう。試合開始後約30分間を耐え忍び、相手を見切ってからは韓国の強豪相手に自分のペースで試合を進めることができていました。

しかし、見ていて強いチームの凄みを感じたかというと、それは皆目見られず。変わらず続く攻撃の迫力不足。確かに武藤と森脇を除けば好調とは言い難い攻撃陣ですが、個人の好不調の波はシーズンを通して想定しなくてはならない事態であり、それがここまでチーム全体の攻撃に深く影響し続け、一向に改善に向かわないのは、チーム戦術の欠陥と言わざるを得ません。この日の先発陣のほとんどが昨年のレギュラー陣であり、唯一の例外であるエヴェルトンも、その能力を発揮しきれていないという事実も、問題の一端を照らしているように思います。

問題の改善までには程遠い気配のまま、桜の季節は終わりを告げ、連戦が続くGW期間が近づいています。果たして修正の余地はあるでしょうか。

本日のスタグルコーナー!

台湾の定番料理、ルーロー飯。豚バラ肉をあっさり味に煮込んだものをご飯にぶっかけたもの。ボリュームありますが食べやすい一品でした。

更新は不定期ですので、気長に待っていただけると幸いです。Jリーグのサポーターの方はどこのチームでも大歓迎。煽り合いではなくゆるいノリで楽しめたらいいなと思っています。