富士フイルムホールディングス株式会社 CEO古森氏の経営戦略


こんにちは!
オンラインでの授業が始まり、座り作業が多くなったため腰の痛みが再発次第しています。たまもんです。


今日は、メイン事業であった写真関連事業が大赤字になってしまった富士フイルムを立て直し、見事企業成長を成功させた富士フイルムホールディングス株式会社CEO古森氏の経営戦略についての考察をまとめていきます。


メイン事業が大赤字になるとは、例えばトヨタのクルマが全然売れなくなってしまい、会社が倒産の危機に!!みたいな形で、自分たちのいちばんの強みだったものがいちばんの原因になってしまう形ですね。

実際富士フイルムも2000年が写真関連事業のピークとなり、その後2003年に元社長の古森氏が就任
そしてわずか2年後の2005年に写真関連事業が赤字となりました


古森氏は社長就任前から、自社の中長期計画を見直す必要があると訴えていたのですが、社員は聞く耳も立てなかったのですね。


まず、古森氏の経営思想についてまとめます
育ったのが満洲と言うこともあるのかわかりませんが、古森氏は経営は「真剣による斬り合い」と表現しています。
続けて、大将が負けたら会社は決定的なダメージを受ける。大将は絶対に負けてはいけない。とコメントもしています。
どんな事があっても会社と向き合って、勝つための策を考えろ。と言う事でしょう。

その言葉通り、古森氏は社長就任後、大赤字となった主力事業に代わる新規事業を展開していき、見事企業を立て直すことに成功しました。
以下でその成功要因を考察します。


【成功要因】

①コア事業が衰退した中で、上手く事業構造を変化させた
前述した様に、富士フイルムの主な主力事業は写真関連でした。しかしインターネットの発展に伴い、スマートホンが普及し、産業は2000年をピークに衰退。2005年には赤字に転落してしまいました。2003年に社長に就任した古森氏はこの企業が直面し得るであろう危機を素早く察知。写真関連事業で培った高度な技術を活かし、ヘルスケア産業や光学・電子を活用した事業等、様々な業界へ拡大。この多角化が赤字となった主力事業の支えとなり、立て直しに成功をした


②富士ゼロックスの子会社化
富士フイルムが成長した要因の二つ目としてあげるのは、2001年に子会社化した富士ゼロックスの存在である。こちらは現在でも、日本サッカーリーグらjリーグと提携し富士ゼロックススーパーカップの開催を毎年行い、多くのサッカーファンを魅了している。
後で詳しく述べていくが富士フイルムはこのような積極的なM&Aも活用していった。


③危機を前にした大きな変革
危機を前にした大きな変革。これには社長である古森氏の経営思想、リスクを恐れない大胆な改革。そして前述した、大将は絶対に負けてはならないと言うコメントを体現するものであると言える。以下古森氏が実際に行った改革である。

1.コア事業であった写真事業の生産拠点ラインを停止、世界各地にある現像所や販売所の縮小 

2.2500億円を費やし社員をリストラ、その後のリーマンショックでも5000人を解雇し固定費の大幅な削減

3.設備投資2兆円、研究開発投資2兆円、M&A7000億円と、積極的な投資

これらの今までの常識を覆す行動を行った結果、見事に企業の利益を上げることに、成功した。


古森氏も言う様に、早い段階で物事の本質、情報を掴み、ビジョン、進路、方向性を明確に示す。
そして、会社と向き合い、社員と向き合い、社員のモチベーションを保つ事がこれらの成長要因であると考えられる。  

【現在】
勿論、立て直しに成功した現在でも成長をやめる事なく、日々進化し続ける富士フイルムホールディングス。では現在の主な経営指針は何か、考察していく。

富士フイルムホールディングスの公式HPにも記載がある様に。富士フイルムが今取り組んでいることは、短期的課題と長期的な課題を並行して解決に努めることで、積極的な価値を生み出していくことである。

ここで述べている短期的な課題とは、経済環境の変化や企業間の競争に適切に対応し、年度毎の売上・利益計画を確実に遂行、技術の急速な進化に対応して事業拡大を行うこと。

そして長期的な課題として、長期計画、技術開発や新規事業の創出、人材投資といった将来に向けての課題をあげている。

これらの課題を的確に対処していき、成長をやめず企業活動を行うことで、後世に続く企業の定めであると考えられる。

【最後に】
最後に、富士フイルムホールディングス株式会社、そして古森氏がが今まで取り組んできたことは、凡人では到底成し遂げられないことであろう。
今までの常識を破り、多くの反感をかいながらも、自社と向き合い、いちばん必要な課題を見出し、解決。
そして、誰も考えることのできない様な大胆な改革。
古森氏の経営者としての熱意。
これら多くのリソースが結集した結果が今の富士フイルムを作っているであろう。

そして、これらの思想はどの企業にも必要な事であろうと考える。
いち早く課題を発見、その原因や解決策を見つけ今までになかった様なサービスを作る。
そして、顧客価値、企業の存続に向けて進んでいく。

【筆者感想】
長々と拝読いただきありがとうございます。
今回は授業でも取り扱った富士フイルムホールディングス株式会社を題材に、古森氏の経営思想や戦略について考察させていただきました。
古森氏は企業が危機に陥ったときこそ積極的な投資を行ってきたのですが、これは経営者として必要な力だなと常々思いました。
ピンチの時こそいかに大胆に行動できるか。
その勇気や経験値など、必要な能力は沢山あります。
しかしこれは経営という観点以外でも考えられますね。

普段の生活や自分の夢や目標に関しても、時には大胆に行動する事が求められるかもしれません。
それはいつなのか。それは自分の今までの経験やタイミングなので誰にもわかりません。
「その時」がいつきても対応できる様な能力、そしてそれを活かすことのできる能力。
それらは普段の生活の中でしっかりと会得していく必要があります。

その為にも、出来るだけ自分の中に知見や見識を貯めておいて、緊急事態が来たときの対処用引き出しを増やせるように、日々生活していきたいですね。


長々とありがとうございました。

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