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【真実】真実を追求することは確かに大切だと思うけど、その結果、目的を果たせたかがもっと大切だと思う#344

おはようございます、tamamioです(^^)皆さん、真実を追求することって、大切だと思われますか?

名探偵コナンくんや、『相棒』の杉下右京さんは「真実こそが!」というタイプですよね。皆さんはどうですか?

今回は、「真実を追求すること」について発信します。

1 A君について、男の子たちの訴え

私は小学校教師です。先日、男の子4人グループが、私のところに相談に来ました。元気のいい男の子達で、運動が得意で遊びの中心にいるような子達です。

「休み時間にバスケをしていた。A君が同じチームのB君からボールを奪ってゲームの進行を邪魔した」と言うのです。

A君は超・やんちゃ。学力が低く、ADHD傾向があり、家庭にも恵まれず、十分にお世話もしてもらえないし、愛情もかけてもらえない子です。

友達と遊びたくても「入れて」とか、適切な声かけができず、首を絞めるとか、蹴りを入れるとか、そういうちょっかいを出すことが、彼のコミュニケーションの取り方です。

2 もしかしたら1%の可能性で・・・

そのA君が、同じチームの子からボールを奪う。普通に考えたら「嫌がらせ」です。一緒に遊んでいた男の子たちは、そう思っていました。

「嫌がらせ」。確かにそうかもしれません。「でも」と私は思いました。

もしかしたら、A君はバスケのルールを知らなかったのかもしれない。

色々と、経験不足で低学力のA君です。もしかしたら、1%くらいの可能性で、ルールを知らない可能性だってあります。

3 そもそもルールを知らなければ

「A君、バスケのルールを知らなかったんじゃない?」そう私は男の子たちに切り出しました。

「普通は」知っているのです。でも、普通じゃない環境で育ち、普通じゃない能力しかもって生まれられなかった子です。知らない可能性だってある。

「A君、バスケのルール知ってた?」そう聞くと、案の定「知らない」と言います。

「それならバスケする前に『どういうルール?』って聞かないとダメだよね。ルールを守らないと、入れて貰えないんだから」

4 「聞かないでごめんなさい」という謝罪

「入れてもらう前に、聞いとかなかったのはA君が良くないね。『聞かないでごめんなさい』って言いなさい。あと『ボールを奪ってごめんなさい』って」A君に言いました。

「それから、『A君、ルール知ってる?』って確認した方が良かったね。バスケはあまりやらないから、知らない可能性だってあるよ。

聞かなかったA君が良くないけど、でも今度から『知ってる?』って聞いてあげてね」今度は男の子たちに言いました。

5 と言いつつも、真相はこうだと思うのです

ただ、こうも思うのです。A君はルールを知っていた。知っていて、嫌がらせをした。真相は、十中八九こちらでしょう、と思っています。

でも、これでいいと思うのです。だって、大事なのは、A君に謝罪させること。A君は、一応謝罪しています。

真実をつきとめて、A君を「嫌がらせをしたらダメでしょう」と断罪することもできました。でもそれでは、周囲の子達に「やっぱりA君は悪い子だ」と印象付けることになってしまいます。

また、A君も「どうせ自分は」と、ますます自暴自棄に拍車がかかることになります。

「嫌がらせでボールを奪った」が真実なのかもしれません。でも、その真実を暴いたところで、誰も幸せにならない。

A君がルールを知らなくて、聞かなかったために勘違いをして、嫌な思いをさせられたけど、先生にもしっかりとお説教をされた。一応謝罪もしてくれた。まぁいいか。

男の子たちの認識は、これでいいと思うのです。一応、納得もしてくれました。また明日から、周囲の子はA君と遊んでくれると思います。そして性懲りもなくA君は嫌がらせをすると思います。

その度に、時には断罪し、時には「知らなかったんじゃない?」「もしかしたら〇〇なんじゃない?」とフォローし、最終的に謝罪させるのが私の仕事です。

これでいいのかわからないですが、子どもが納得したので良しとしましょう(^^)

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!今日は実験で、夜の発信です。でも「おはようございます」です。

では、今日も素敵な一日を!ありがとうございました!


私の創作活動の糧は「読書」です。より多くの書籍を読み、より有益な発信ができるよう、サポートいただけると嬉しいです。