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はじめまして#1ー こころの旅

振り返ると、
「やっとここにたどり着いたね」と、
そっと自分をいたわってあげたくなるような、そんな半生でした。

小さい頃から目に見えない世界で遊んでいるような、
どこかふわふわとした子どもで
母からいつも「地に足をつけなさい!!」と繰り返し言われていた記憶があります。

物心ついた頃にはすでに、
私はダメだ、私はできない、私は頑張らないといけない、
という、 "歩く自己否定感" 状態。

中学時代はひどい反抗期で親に反発しては暴言を吐き、
その反動からの高校時代は「よい子であらねば」と作り笑いで口角をあげる毎日。
友人の母が亡くなった時も口角をあげている自分に気づいたときは、
心底、愕然とし、自分が嫌になったことを覚えています。。。

大学から大学院、社会人へと成長するとともに
分厚い鉄仮面をかぶり、全身にがっしりと鎧をまとい
自信のなさを隠すために周りを攻撃する、
そのためのたくさんの武器ー知識やスキルーを身につけ磨き続けているような、
人生で最も「頑張っている」時代に突入し、
自己批判の反動での他者批判、そしてまた自己批判、というプロセスをひたすらループするように。

頭でっかちで、心はガチガチに固まり、
他人の気持ちはもちろん、自分自身の感じていることさえも、まったくわからなくなっていました。

理想論を掲げ、正しさで切り刻み、
そんな自分に、誰よりも、自分自身がいちばん傷ついていたように思います。

そんな中、想定外の妊娠が発覚し、結婚することになり、
中学時代から目指してようやく手に入れた、大切な大切なキャリアを手放したところから、いよいよ人生が行き詰まりはじめます。

生まれた赤ちゃんは重度のアトピーで夜も眠れず、
嫁姑関係も大きくこじれ、
起業していた夫の会社は倒産寸前、
その三重苦のせいか、
気がついた頃にはすでに産後うつになっていて、

そんな不安定な心に追い討ちをかけるように3・11の大震災が起こると、
心の中も外も不安と恐怖でいっぱいになりました。
何もなくても、背筋が凍りつき、呼吸が速くなり、、、

そんな中で、ふたりめの子どもが生まれた頃は、
夫の仕事は止まってしまい、
一緒に住む家もなく、
産院への出産費用も支払えないような状態。

2歳の息子と新生児とともに実家に身を寄せていた私ですが、
実母からの「いつまでいるの?」というプレッシャーや、
他でもない自分自身への情けなさもあり、

実家のベランダから夜空を眺め、遠くの星々に涙を流し
「お母さんのお腹の中にくる"前"にいたところへ帰りたい・・・」
と深く深く嘆いた夜を、今でも鮮やかに思い出すことができます。

そこから10数年が経ちました。

気がついたら5児の母になりました。

今は、軽井沢の森を臨む静かな土地に、
たくさんのゲストが集える自宅が建ち、
(それとは別に、隠れ家のような小さなかわいい別荘も譲り受け、)
それぞれに個性的な愛すべき5人の子どもたちと、元気な犬 、

夫の仕事も、たくさんの方々に応援していただき、支えてもらい、
会社として成長する基盤が育ち、
すばらしい人間関係に恵まれるようになりました。

今は、自分自身の仕事として表現できる世界もうまれ、
優しいつながりの中でお仕事を積み重ねています。

相変わらず、私ってダメだなぁと思う時も、
いいときも悪いときも、いろんなことがありますが、
そんなアップダウン含めて、人生は美しい、と思える、
ただただ、今があることに感謝する、
心穏やかな毎日です。

夜空を眺めて涙した日から、
不思議なことがたくさん起こりました。

今、とても苦しい、どん底だ、と感じている方がいたら、
そっと寄り添って、
その人の本質が輝く未来を一緒に描いていけるような存在でありたい。

温泉のように、
地中から尽きることなくあたたかい水を汲み上げ、
誰もが自由にひとときの憩いを得られるような、

ガンジス河のように、
喜怒哀楽、祝福と嘆き、すべてを包み込み、
粛々と大海へと流れつないでいくような、

そして
ウユニ塩湖のように、
上下左右、どこまでも静謐で透きとおり、
どの方向にも、自分の足で一歩を踏み出す可能性に開かれているような、

そんな存在であることに憧れつつ、

ひとりひとりのこころの平和が世界の平和につながること、

そんな願いとともに毎日を過ごしています。



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