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【 私を苦しめたもの 】

10年間も36人の他人と共同生活もしたし、
その倍近くの若者と出会ってボランティア団体も約10年は運営しました。
我が家を訪れた留学生達の数も相当数です。在留外国人だけでなく、本当に沢山の日本人とも関わってきました。

それだけ多くの人と出会うと自分が1番楽な状態というのは、出来るだけフラットでいる事です。

極力好き嫌いを減らし、極力こだわりを持たず
見栄や恥ずかしさなんかも捨ててゆき
だいたいのことは聞き流し
根っこだけはしっかりくっついてるけど

ゆらゆらと揺らぎ続ける水草のように

周りの意見に流れ流され 笑笑
ゆらゆらとした水草のように受け流してきました。
それは立派な人でありたいというより、
人と喧嘩しなくて済むように、
少しでも争いを避けるために
すごーーく良い表現をするなら

「自分の中にある固定観念を手放す」とかそんな事です。



実際に私はこの手放すという方法を手にした事によってすごく楽になり、生きやすさへと繋がりました。
「命の参観日」でもこの生きやすさについての話はしています。

ですがコロナになって思ってもみない形で私に新たな課題が露呈しました。

なおちゃんに2度目の我が家への滞在をお願いした理由は、子育てを手伝って欲しい、ではなく

彼女に仕事(アルバイト代をきちんと支払う形のもの)を任せてみるということがテーマでした。

なおちゃんは当時は何処かに仕事に通うことはまだ難しく家に居て出来ることに作業は限られました。

また私の勝手な思いですが、なんらかの収入が少しでもあるほうが彼女の社会復帰に繋がるのではないかと思いました。
お願いしたことは、元々なおちゃんではない外部に委託する形で頼んでいた、私の個人の会社(所属する浅井企画という芸能事務所とは別に私は個人の会社も2007年より経営しています)の事務作業を、なおちゃんに移行する形で作業の一部分からなおちゃんに手伝ってもらう形から入りました。

具体的にはコロナになって私が新たに始めたのがYouTube番組の「chiharunbar」。
まずはこの会計やweb関連の、なおちゃんが更新できる範囲のことを頼むようにしました。

この「chiharunbar」という番組は、
無料で見られる玉城ちはるのYouTube番組ですが
私の番組が面白いと感じたら投げ銭的に後から視聴料を支払ってもらい(500円から)
その集まったお金を、今度はコロナで困っている飲食店さんのお弁当チケットなどを買って、
それをまた視聴者にプレゼントすると言う

玉城だけタダ働きでみんなが笑顔になる還元システム番組を作りました笑笑

さらには、毎週ゲストに来てもらう方は
様々な体験、経験、特徴、個性がある、あるいは持った
当事者の方に来ていただきお話を伺う、また視聴者のみんなからも質問をしてもらう参加型の番組にしました。
楽しく学び、さらにはコロナで困っている方のお役にもみんなで立てる、ひだまりのような温かな番組を目指しました。

この番組でも私は毎週本当に神経を使いました。
ただ、ただ馬鹿を言ってストレス(慣れないコロナで当時はとてもしんどい思いをする方も多くいました。)を発散したい方
ストレスを発散すると言っても馬鹿騒ぎみたいなのは嫌だという方
学びをしたいという方
ふざけている私が好きな方
ふざけている私が嫌いな方

YouTube、しかも無料。
誰でも見られ、誰でも参加でき、誰でも発言ができると
本当に沢山の価値観の方があつまり、
それぞれの持つ思いを私に伝える方もいました。 

そのたびに1番効いた言葉が「配慮を持って欲しい」
「配慮がない」などなどでした。
そう言われるたびに私は反省して謝っていました。



冒頭に書いたように沢山の価値観の人と関わるためには私は自分の価値観を押し付けないことをものすごく気をつけてきました。
修行のように必死に自分の価値観を押し付けないように気を張ってきました。
旦那でさえ【お主、、厳しいことをいうな】と思っても脳内変換して【なんて面白い指摘のできる人だ】としてきました笑笑

私は短気です。短気なことにより若い頃はこれでもかと失敗を繰り返したし、沢山の人を傷つけたと思います。
その後反省をすることばかりの人生でした。
だから、とにかく腹を立てるのでなく、
相手がどんな意図で言っているのかまずは受け入れる事から始めるように日々修行しているのです。

根っから良い人ではなく、良い人であろうと日々努力する人です。

この事が今回久々に私の心を蝕むものとなりました。何故ならとてもきつい言葉で注意する人もいたからです。
その時私はこんなふうに思いました。

何故私はこんなにも押しつけないように我慢しているのに、皆は私に押し付けるのだろう!と。


私が誰かに配慮しろ、配慮しろということはないです。
例えば「ちはるちゃんは貧乳だからね」なんていうセクハラ的な言葉を投げかけられたとしても
「誰が貧乳や!笑笑」と返してきたし、そんな事で腹を立てる事でもないと私は思っているからです。

もちろん私は良くてもそれが嫌だという人には私は言わないようにしてきました。(言ってしまったら謝ってきました)もちろんその事においての配慮は必要ですし全然嫌ではありません。

だけど

毎週のように番組をする中で私を思うあまりなんだとは思いますがこんなメールが来たこともありました。

「私はあなたのファンです、あなたを思うから言っています。あなたが炎上したらいけないから言っているんです。楽しんでるのは一部のファンだけです。このままでは誰もあなたを相手しなくなります」といったようなものです。

これだけ読むと本当にありがたいメールです。
だけれど私は怖いと感じていました。
どうして怖いのか言葉にできずにいました。

毎週番組の準備までにはやることが山積みで、なおちゃんは我が家に一緒に住んでその準備も手伝ってくれ、
皆さんから来るお金の管理もなおちゃんが一緒に

いえむしろなおちゃんが1人でしっかりと管理してくれ、あらゆるお手伝いをしてくれました。

毎週のように誰かから苦言を呈されるようになると精神的に辛くなり、なおちゃんの前で泣いてしまう日がありました。するとなおちゃんが私にきているメールを読んでこのように言いました。


相手の方は本当にちはるさんを思って書いていらっしゃると思いますが、これはちはるさんにとっては脅しです。脅されてるから怖いし辛いんじゃないですか?
と。

そうなんです。
私はだんだん番組をやればやるほど
ファンを失うのではないか?
ファンに嫌われてるのではないか?
炎上するのではないか?
楽しんでるのは一部だけ、
役に立ってると思ってるのは私だけ 

「私はあなたのファン」という免罪符があるが故に私は受け入れなくてはならない!と思ったけれど、私にとっては脅しになる程、気になる言葉なのだとわかりました。


なおちゃんと過ごすようになって彼女はいつも私の悩みを聞いてくれる存在になりました。
まさか、死にたがっている人がこんなにも素晴らしい私のカウンセラーになるなんて思ってもみませんでした笑

「自分の中にある固定観念を手放す」これは本当に争いが減るので生きやすくなります。その思いは全く変わりません。

でももう一つ大切な事も加わりました。

いくら受け流すと言っても限界はあるのだということでした。またこの出来事でもちろん私にメールをしてくださっている方々も脅したわけでもなければ本当に私を思ってメールをしてくれていることは十分わかっています。
 では何が足りなかったのかと言えば

やっぱり私にも好き嫌いがあるとちゃんと言えていなかったなと振り返りました。

「私はこれは嫌です」というのはきちんと発信しなくてはならないのだと改めてわかりました。


最近の命の参観日でも感謝や愛情、謝罪を、優しさ貯金ゲームでしようねという話の流れで

「私はこれが好き、私はこれがありがたい、あなたのこんな事に感謝してますありがとう」と同じように

「私はこれは嫌なんです」と伝えないとわからないと話すようになりました。

彼女との共同生活だけに関わらず
日々LINE相談にのっていることで、
私が私の価値観に気づくことが多くあります。

これは日々本当にありがたいことだと思っています。


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