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Bringing It All Back Home: The Influence of Irish Music at Home and Overseas -アイリッシュ ソウルを求めて

 アイリッシュ音楽のアメリカ音楽などへの影響をテーマにBBCで制作されたプロジェクト。

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まず書籍を読み始め、BBCから出た3枚組アナログを見つけましたが、DVDはなかなか見つからず、やっと見つけたのが国会図書館で観て以来やっとDVDも手に入りました。
「天気が良い日は、ここからボストン、マサチューセッツが見えるかもしれません。皆さんの中にもアメリカに親戚や友人がいる方も多いと思います」というアイルランドでのケネディ大統領の演説から始まるビデオ。Mary Black ,Paul Brandy ,Doores Keane,Davy Spillane、Sharon Shannon,Elvis Costello,Emmylou Harris、Every Brothers、John Prine ら錚々たる顔ぶれが、アイルランドとアメリカの音楽が交互に演奏されることで、そのつながりを浮かび上がらせるDonnal Lunny の企画も素晴らしく、アイルランドから出てきた少年が感じる疎外感をPaul BrandyがDonnal Lunny のブズーキをバックに歌う「Nothing But The Same Old Story」アメリカに移民としてわたって帰ることがなかった息子との文通を何十年にわたって描いたMick Moloney, Jimmy Keane and Robbie O'Connell の「Kilkelly」など字幕を読みながら、アメリカに渡った移民の置かれた環境の厳しさが胸に押し寄せてきます。
 アイリッシュが、移民としてアメリカに渡り、アパラチア山脈辺りで土着の音楽と混ざり合い、フォークミュージックを形成して、カントリーやブルーグラスなど白人の
ポピュラー音楽となっていった話は、さまざまなところで語られているのですが、僕が3年前に初めてダブリンに行ったとき、レコード店で、カントリー音楽が、現地のアイリッシュ音楽とほぼ同じくらいのスペースを取っており、カントリーはアイリッシュの音楽であることを実感したわけです。
 そして、アメリカ南部でのカントリーとソウルの密接が見えてくると「私にはソウルミュージックがもともとはスコットランドとアイルランドに起源を持つ、という理論を持っている」とヴァン・モリソン大先生が宣う理論を念頭に改めて本、アナログ、DVDを楽しんでみようと思います。

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