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マリア・シュナイダー (Maria Schnieder)plays マリア・シュナイダーat 東京芸術劇場

マリア・シュナイダーと言っても、ベルトリッチ監督の「ラスト・タンゴ・イン・パリ」に出演し、マーロン・ブランドと共演したばっかりにスキャンダラスなイメージがついてしまった女優さんではなく、アメリカ人のジャズの作曲家/指揮者の方です。 僕は子供の頃からビック・バンド・ジャズが好きですが、最近は大人数で演奏するジャズをラージ・アンサンブルと呼びます。彼女はギル・エヴァンスに師事していましたが、ジャズのフィールドだけなく、クラシック界隈でも評価高く、新し物好きのデビッド・ボウイにも声

Nik Bärtsch's RONIN At Baroom (2024.07.13)

昨日は、「沈黙の次に美しい音」をコンセプトとしている名門レーベル「ECM」から多くのリリースがあるスイス人ピアニストNik BärtschがリードするバンドRONINのライブでした。 会場は、渋谷と六本木のちょうど間にあるBAROOM。近くにはBlue Noteもあります。BluevNote も良いミュージシャンが来ますが、高級社交場レストラン見たいの ところもあるので、一部のお客さんは演奏聴きに来てないし、一生懸命注文を取ろうとするバイトのウエイター、ウエイトレスさんも目に

3-Year Anniversary and Release Party for 「Speaking Brown」~Brother Noland in store Live 2024.07.01.

ハワイのローカル音楽のレア・グルーブから最新のアーティストを紹介するレーベルAloha Got Soulが、店舗を開設して、3周年ということで、新リリース記念のインストアライブを含む、アニバサリー・Partyに行ってきました。 僕がはじめにAloha Got Soulという言葉を聞いたのは、2016年にイギリスの再発レーベルSTRUTから、発売されたコンピレーション「Aloha Got Soul (Soul, AOR & Disco in Hawai’i 1979-1985)

「トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代」

クラウド・ファンデイング発表以来、心待ちにしていた映画がやっと公開になりました。  Roxy Musicのオープニング・アクトとして起用されたサディスティック・ミカ・バンド。英有力音楽誌に取りあげられたり、BBCの音楽番組「Old Grey Whistle Test」にも出演し、現地で大きな話題となったという彼らのイギリスでのパフォーマンス。 スタッフによるカセット録音「Live In London」が僕のトノバンを新たに意識したきっかけでした。コミックソングを超えてシュール

ザ・スミス ヴィジュアルアーカイブ展  ロミ・モリ×音楽評論家保科好宏氏トークショー 「ザ・スミス 1984年」

今日は神保町のギャラリーカワマツで The Smithsのライブの撮影をされていたロミさんと音楽評論家としてライブにも立ち合われた保科さんが日本人で何人もいないはずのライブの証人としてお話。   司会は「お騒がせ モリッシーの人生講座」の著者でモリッシーの自伝の翻訳という難事業を担当された上村彰子さん。  1984年当時、全く情報がない中で、The Smithsに出会った時の事を思い出しながら、楽しい時を過ごせました。 ①そこでまず僕の話。 僕の初スミスは デビュー7インチシ

One Love / Bob Marley

彼の初来日を観れなかった後悔は今でも続きますが、近所のシネコンで上映していたので朝9時から行って来ました。 席に座ると予告編が流れており、ビルは崩れ、車は衝突、目の前を飛行機は通り過ぎ、衝突の都度,竜巻でも起こるのかというほど大きな音がなり、これも映画かと朝からちょっと疲れましたが、今日は音楽映画なので、音響が良い方が良いと気を取り直して。 はじめに息子さんのジギー(長男)が挨拶に出て来ます。 奥さん(正妻)のリタもよく出て来て、これはマーリー家の正統な(差し障りなく美化され

ザ・クラッシュ 「サンディニスタ!」+ケン・ローチ「カルラの歌」

「ロンドン・コーリング」に続いて発売されたクラッシュの4枚目のアルバム「サンディニスタ!」は、レコード3枚組の超大作で、ロックン・ロール、レゲエに加え、ダブ、R&B、カリプソ、ゴスペルなど音楽の幅が飛躍的に広がると共に、散漫な印象を与えてしまい収集がつかなくなったような作品という当時の評価でした。 最近、新たにこの作品が気になって、当時の社会情勢を調べながら、聞き直し、歌詞を読んでみると、その幅広いジャンルにまたがった音楽で、ジョーストラマーとクラッシュが伝えたかったことが

Reverberations (Travelling In Time) BBC Radio Sessions & Creation Singles 1985-86 / Primal Scream

最近はフランスのラグジュアリーブランドChanel のマンチェスターでのショーに登場し、今でもメジャー/マイナーの垣根を飛び越えた活躍のPrimal Scream/Bobby GillespieがJesus &The Mary Chainのパート・タイム ドラマーをした後に、友人Alan MacgeeのレーベルCreationからの2枚のシングルと当時のBBC録音を収録した1985年当時のコンピレーション。ライナー・ノーツは、当時のスコットランドはグラスゴーの”ネオアコ“シー

Meshell Ndegeocello~at Billboard Live Tokyo 2024.02.14

Funk、Jazz、HipHop、R&B、アフロビートなど様々なジャンルを横断し、唯一無比の世界を作ってきたマルチアーティスト/ベーシスト、ミシェル・ンデゲオチェロ(Meshell Ndegeocello)。ずっと観たかったのですが、ジャズフェスティバルなどでは近年も来日していたものの、単独ライブの方がいいなと思い機会を逸してましたが、待望のビルボード東京でのライブ。 新作は、Jazzの名門Blue Noteからの「The Omnichord Real Book」。 Robe

「Stop Making Sense」4Kリストア版@IMAXシアター

約40年振りに観ました。83年作ですが、僕が見たのは、85年。レイト・ショーのみの公開でした。 当時は、メンズ・ビギがプロモーションをサポートしており、店舗にも大きなポスターが貼ってありました。あの時代、肩幅を強調したジャケットが大人気でしたが、あのスーツは肩だけでなく、身頃も巨大で来日時に観た能にインスパイアされたそうです。 改めて、彼らの音楽をまとめて聴いてから観たので、その辺の話から、映画につなげたいと思います。 さてTalking Headsといえば、Televis

「Perfect Days」ヴィム・ヴェンダース監督作品

東京国際映画祭の先行上映時は、旅行中で 行けませんでしたが、やっと観る事が出来ました。(以下ネタバレ注意ですが、その話の筋というより、日常の何気ない風景や仕草 そして徐々に変わる感情の変化の描き方が素晴らしいです)  カンヌで主演男優賞を受賞した役所広司さんが初めの1時間?近くは全くセリフはなく、古アパートに住み、朝早く起きてからのルーティン、そしてトイレ掃除の仕事、早く仕事が終わり、銭湯に入り、浅草の居酒屋でくつろぎ、その後、行きつけのスナックで一杯やり、寝る前に読書という

菊川のStrangerで「Get Crazy」。

1983年 ロックの殿堂として名高い会場での 大晦日の年越しロック・コンサートの話。 監督は「ロックンロール・ハイスクール」のアラン・アーカッシュ。 フラワー・ムーブメント全盛にグレートフル・デットやCSN&Yなどのアーティストが毎夜出演したフィルモア・イーストでステージライティングを担当していた人で当時書かれた脚本を撮影された83年にアレンジしたそうで、映画内でも15周年(68年から数えて)アニヴァーサリーと言っています。よって当時を引きずるヒッピー集団やヘルス・エンジェル

Last /The Unthank

The Unthanks の初期の3枚のアルバムがそれぞれ2枚組でアナログ化されて、興奮中の私。EMIから権利を買い取り、自分たちのレーベルからの発売で、装丁もこだわっています。  2010年ころだったと思いますが、当時、ロンドンのオックスフォードストリートにあった大きなHMVのお店の地下に英国フォークのコーナーがあり、そこで見つけたのが、BBC Radio 2 Folk Awardというその年の活躍した英国フォークのアーティストのコンピレーションCDで、毎年これを買うのを楽

ソウル・フラワー・ユニオン 結成30周年記念ツアー at 京都磔磔

久し振りに磔磔に行ってみようと思い調べたら、Soul Flower Unionが出るというので、おそらく40年ぶり。学生の頃なんで、多分、スターリン、じゃがたら、リザードとかを観たんじゃないかと思います。あの時を思い出させてくれます。住宅地にあるので、今日は6時スタートで9時には終了しないといけないらしい。 中川敬さんは前身のバンドNewest Model の頃から好きで、パンク/ニューウェーブの疾走感と突破力に楽曲の良さで当時邦楽にあまりカッコ良いと思うバンドはあまりなかっ