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【春からはじまる冬眠日記 14】すこやかな自粛ライフ

2020年5月24日

朝から近くの土手で、縄跳びやブレイブボードの練習に付き合いながら、わたしも少しからだを動かしてリフレッシュ。長引く自粛生活で、世の中の大半が運動不足やダラけた生活になることを危惧している中、実はわたし自身は今の方が心身ともにすこやかだというと、驚かれるだろうか。怒られてしまうだろうか。

毎日、ダイニングテーブルすぐ隣のキッチンとトイレとの往復くらいで1日に50歩くらいしか歩かず、コーヒーでチョコレートを流し込みながらパソコンにしがみついている生活にくらべて、今は毎朝散歩にでかけているし、ラジオ体操もしょっちゅうやっている。家族の目もあるからチョコレートを食べ過ぎることもない。冷凍していたご飯にたまご焼きをのせるだけのお昼ごはんじゃなくて、それなりに栄養とバランスを意識したものを食べている。
無論、外出ができないぶん、元来くいしんぼうのわたしはごはんとおやつに何を食べようか、そればかりに意識が向きがち。おのずと動くと食べるのシーソーがあらぬ方へ傾きがちで、肥満に片足突っ込んでいたくらいの体型が、両足ずぶずぶになっているのは否めない。が、1キロ増加くらいで済んでいるのはわたしにとっては快挙かと思う(夫は3キロ以上太ったらしい)。

それにしても毎朝の散歩が、こんなにも暮らしを整えてくれるとは思っていなかった。

自転車を猛ダッシュで漕ぐ保育園までの道のりとは違って、歩くスピードで見る景色は四季のうつろいがきちんとわかる。少しずつ冷たい空気が緩み出し、桜がほころび、そのあとハナミズキ、ツツジにサツキ、オオイヌノフグリやポピーが咲いてきたかと思ったら次はハルジオンが満開で、今はドクダミに移ろうとしている。
自粛している間に、季節はめぐり気持ちのいいころを通り過ぎてしまった。確かにそうだろう。でも、季節や空の色の移ろいも、風の音に混じる鳥の声も、そして子どもたちの声も。どれもこれも、今のわたしはこれまでよりもずっとずっと解像度高く、受け止めている気がする。

夕飯は、塩をかるくふった豚バラの薄切りにレタスを巻いて、ごま油をまわしかけて蒸したもの。これが想像以上においしかった。生活クラブのカタログで見たレシピ。こういう「巻き」のレシピは簡単でも、なかなか平日にはやる気が起きない。九十九里のごまイワシに、焼きそらまめも加わって、簡単ながらも旬をたっぷり味わう豪華な食卓だった。

4月7日に発令された東京の緊急事態宣言解除も、いよいよカウントダウンか。子どもの休校が始まったのは3月2日。夜明けは近いですか、龍馬先生。


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