選ぶことなんてできなかった
フリーランスは働く相手(取引先)を選べるからうらやましい。
そんな話をなんどか見聞きした。たしかに選ぶことはできる。それは間違いではない。でも、簡単に取引を終えたり、パートナーを解消したりすることはできない。ある意味では会社員よりもむつかしいのではないだろうか。
たくさんの収入源があり、ひとつくらい取引先がなくなっても大丈夫。という人は恐らく一握り。多くの場合、ひとつの取引先を失うことに恐怖を覚え、なかなか踏ん切ることができないはず。
ぼくがフリーで働くようになってから、今までにお断りした取引先というのはひとつもない。そこまで嫌な取引先はなかったけども、全部と円満に続いていたかというとそうではない。
ぼくだって「いやだな」と思うことはたくさんあった。でも、少ない金額だったとしても収入源を減らすことができず、すべてを継続していた。
働く相手を選ぶことなどほとんどできない。とくに立ち上げ期はそれが顕著。もちろん、どうしようもない相手ならやめなければならない。でもやっぱり怖いのだ。
守ってくれる上司や同僚はいない。そんな状況のなかで選ぶことなどできるのだろうか。
すくなくともぼくはできなかった。
ぼくがしょぼいだけなのかもしれないけれども、そんな甘いものじゃない。
こちらサポートにコメントをつけられるようになっていたのですね。サポートを頂いた暁には歌集なりエッセイを購入しレビューさせて頂きます。