おみやげ

旅で一番楽しいのはおみやげを選んでいるときかもしれない。

ぼくはガイドブックとかネットの情報を見ず、その場のフィーリングでおみやげ選ぶことがほとんどだ。有名なものを買うこともあるし、そうじゃないものを買うときもある。ガイドで定番や隠れた名品を買ってもいいけど、それはおもしろくない。

あの人は喜んでくれるかなぁ、と考えながら選ぶ瞬間がたまらなく好きなのである。渡す瞬間を想像しながら買う、というのはなによりもの喜びだ。

こんなことを考えるようになったのはいつからだろう。昔はおみやげを買うのが嫌だった。金銭的にも負担だし、なによりも持って帰るのがめんどくさい。会社では気を使うこともあった。

それがこの変わりようである。

今日はどこにも出かけていないから、おみやげは家の中にそのままある。渡したい人たちと会える日までが待ち遠しい。これも旅のおみやげかもしれない。


こちらサポートにコメントをつけられるようになっていたのですね。サポートを頂いた暁には歌集なりエッセイを購入しレビューさせて頂きます。