取り入れる勇気

 短歌や140字小説を毎日詠んで(書いて)いると何も思い浮かばないことがある。これはこのエッセイや仕事における記事とは、違う脳みそを使っているからだろう。

 とくに創作は実体験だけから作られているわけではない。もちろん、過去のなにかを参考にすることはあるが、空想上のものも多い。

 「創作は実体験ですか?」とかなり聞かれてきたが、そういうものもあるし、そうではないものもあると答えている。全部が全部実体験であればどんなに楽だろうか。そういう人はなかなかいないだろうし、いたとしても、すぐに作品が枯渇してしまうだろう。

 ぼくは思い浮かばなくなったときは外を眺める。そこでなにか、目に入ったものから物語の設定、オチを考え、短歌や140字小説に落とし込む方法で凌いできた。他の方の話を聞くと、また違う方法で捻り出しており、それを取り入れてみたりもする。ただ、たいていはうまくいかない。自分には自分のやり方があっているのだ。それでも、取り入れてみることのほうが多い。これは、ぼくの流儀なのかもしれない。

 なにが言いたいかというと、人からアドバイスを受けたりしたら1度やってみてそこから取り入れる、入れないを決めるのが大事ということだ。

 アドバイスを聞き入れないことも、鵜呑みにしてその人のいう通りにやっていくこともできる。でも、そうではなくて、やってみた上で自分自身が判断する。この工程に意味があるのではないだろうか。ぼくはそう思う。それには勇気がいるのだけれども。

こちらサポートにコメントをつけられるようになっていたのですね。サポートを頂いた暁には歌集なりエッセイを購入しレビューさせて頂きます。