街に出ても恥ずかしくない、という進歩

旅先の町にある城を訪れるのが好きだ。とくに歴史好きではないけれども、なんとなく城に行きたくなる。サラリーマン時代にも出張で行った先にある城はほぼ攻め落とした(足を運んだ)。

今回訪れた松山城。年に1回の試合開催日だからなのだろう。多くの野球ファンで賑わっていた。ロープーウエイでは阪神ファンと乗り合わせ、呉越同舟とはこう言うことか、と四字熟語まで理解させてくれた。松山城すごい。

もしかしたら、なぜ、野球ファンかそうでないかがわかるのか。という疑問が湧くかもしれない。わかってしまうからしょうがない、という身もふたもない答えではもちろんない。

野球ファンは観戦に行くとき、何かしらアイテムを身につけているのだ。それはユニフォームであったり、ウインドブレーカーだったり、リュックであったり、ワンポイントのキーホルダーであったりだ。これは、男女関係ない。

かくいうぼくもヤクルトのパーカーだったし、リュックもそうだ。極め付けには応燕用の傘も持っている。だからなのか「観戦ですか?」と話しかけられた。松山城の天守閣で。

こういう現象は、ここ数年の進化だと思う。町を歩いても恥ずかしくない野球グッズが多くなった、ということの裏返しだろう。阪神ファンが刺繍の入った繋ぎとかそういう系が多いのはさておき、各球団の努力の成果だ。ぼくの子どものころは考えられなかった。せいぜい、キャップを小学生が被っているくらいだろう。

※ちなみに刺繍系は自作というか、オーダーでやってくれる所にお願いしているはずだ。野球ファンの多くはあそこだろうな、という見当はつくだろう。

何気ないことなのだけれども、街に溶け込むようにすると言うことはすごい大事なんだろうな。負け試合を見た帰りのバスでこんなことを考えていた。

なにはともあれ、また来たい町のひとつになったことは間違いない。


こちらサポートにコメントをつけられるようになっていたのですね。サポートを頂いた暁には歌集なりエッセイを購入しレビューさせて頂きます。