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WebMagazineタマガ

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多摩美術大学芸術学科フィールドワーク設計ゼミが発行しているウェブマガジンです。芸術関連のニュース、展覧会評、書評、美術館探訪記、美術家のインタビューなどアートにかかわる様々な記事…
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#多摩美術大学

人間ラブドールと本物のラブドールが並んだユニークなイベント「人間ラブドール生展示」に潜入 @大道芸術館(東京・墨田区)

 2024年5月3日、東京・墨田区の大道芸術館で「人間ラブドール生展示」というイベントが行われた。主催は、人間ラブドール製造所(大阪府東大阪市)。「人間ラブドール」すなわちラブドールに扮した人間が本物のラブドールと一緒に展示されるという驚きの展示だった。この怪しげなイベントの実態を探るべく、会場に潜入した。 「人間ラブドール生展示」 展示は2階と3階で行われた。大道芸術館には常時ラブドールやマネキンが展示されているのだが、今回はそこに人間ラブドールたちが紛れ込んでいた。微動

【タマガ体験記】カフェでポタリーペインティングをやってみた @ぽたかふぇ。(東京・高円寺)

 2023年10月、東京・高円寺にある「ぽたかふぇ。」を訪れた。2012年4月にオープンした、ポタリーペインティング(陶器の下絵付け)ができるギャラリーカフェだ。カフェを営業しながら、展示とポタリーペインティングのワークショップを行っている。このほど、記者は陶器に絵を描く楽しみを体験すべく、同店のワークショップに参加した。  店に続く階段を上り切ると、店長の松永美樹さんが笑顔で迎えてくれた。店内には作家のイラストや絵画、松永さんお気に入りの雑貨などが飾られていた。 ポタリ

自然光で日高理恵子の「空」を見る

 家村ゼミ展2023『空間に、自然光だけで、日高理恵子の絵画を置く』が、多摩美術大学八王子キャンパスのアートテークギャラリーで開催されている。展覧会名のごとく、人工照明を用いずに絵画を自然光のみによって見せている。同ギャラリーの4つの部屋に展示されている日高理恵子の作品は計5点。それぞれに、異なる姿の樹木が描かれている。同ギャラリーにある複数の大きなガラス窓からの採光の下で、それらの絵は空間に溶け込んだかのように存在し、自然の美しさを放っているようにも感じられた。  201

未来を望む! 新たな国際アートフェア「Tokyo Gendai」を訪ねて

 フェア初日の7月7日は、日本や中国で毎年行われる伝統行事「七夕」である。会場中央では、そのイメージを表現に取り入れたという彫刻家・大平龍一のインスタレーション作品《The Circuit》が展示された。今回のアートフェアのために制作されたものという。たくさんの彫刻が立つ中に、レース場のような「サーキット」が敷かれている。伝統的な美意識や文化の多様性を問うコンセプトと、ダイナミックな展示方法が印象的だった。 アートの未来のあり方を感じる展示  Tokyo Gendaiは、

ヴィジュアル作品としての表現を追究した詩人・北園克衛の資料が物語るもの

1993年に「北園克衛文庫」を設立  北園は、日本を代表するモダニズム詩人であり、詩作のほか評論の執筆、雑誌の編集、書籍の装幀など幅広い分野で活躍した。本学は北園の多くの資料を収蔵する機会を得て1993年に「北園克衛文庫」を設立し、関連の展覧会を開くなど顕彰に務めてきた。 詩をヴィジュアル作品として捉えた北園  「紙面の広がり、漢字とかなの配分、レイアウト、フォント、すべてに明晰な北園の美学が冴えわたっている」「抽象絵画のような、具象彫刻のような、北園の独自の詩世界」と

実は拾いたくなる「すてるデザイン」@GOOD DESIGN Marunouchi

東京・丸の内のGOOD DESIGN Marunouchiで、「すてるデザイン〜ゴミを価値に変える100のアイデア」 という企画展が開催されているというので、出かけてみた。筆者が教員として勤めている多摩美術大学のデザイン関係の学科と一般企業の協働による成果物の展示であることをお断りしておく(ただし、筆者の所属は芸術学科であり、出品者の中には直接教えている学生は多分いない)。企業との協働、すなわち産学連携の成果ということで、一定の水準以上のものばかりが展示されていた。 「すて

安藤礼二教授のイラン旅行記〜「シルクロードの先に日本が見えた」

 9月に2週間ほどイランを旅した多摩美術大学芸術学科教授の安藤礼二氏に、現地についての話を聞いた。「シルクロードの先に日本が見えるような感覚を覚えた」という。  羽田空港から安藤教授が出発したのは、9月8日だった。イランへは、タイとカタールの空港で乗り継いで向かったため、空港での待ち時間も含めて到着までに24時間以上かかったという。  今回、イランへ向かった目的は、建築家の磯崎新氏が中心となって行う『間』展をイランで開催する準備のためだった。初めてイランを訪れた安藤教授は