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6月28日 バカンス①~出発と到着~


 バカンスである。バカンスを取る、ということは近年ないことである。年季明けしたら必ず行おう、と思っていたことだったが、実現までに結構時間がかかった。
年季明け前には「年季明けしたら何がしたい」という質問に、他の人は「こんな講談会をやりたい」とか「どんどんと古典を色んな講談師に習いに行きたい」とか「メディアで活躍したい」とか応えるのだけれど僕だけはひたすら「バカンスに行きたい」であった。
それが叶ったというわけだ。

 バカンスの行先は沖縄・座間味島である。所謂離島で、沖縄本島から1時間高速船に乗って向かう算段だ。

 朝早くに家を出て、ロータリーで眠る十三市民を横目に阪急電車に乗り込み梅田へ。梅田で関空直通バスに乗り込んで関空第二ターミナル。格安航空にチェックイン。7キロまでの手荷物を持ち込めて、僕は7キロまでに抑えたつもりなんだけれど12キロあって金を払って荷物を預けることに。事前に申し込みしておいたら安かったのに。残念である。

 荷物を預けて保安検査をかいくぐったあたりで旅の同行者横山清正友人と合流。雑談をしたり妙な親子に出会ったりしながら飛行機に搭乗する。
飛行機はいつ乗っても怖い。恐ろしい。びくびくしながら。眠ることもできない。
仕方がないので持ってきた政治家の自伝を読み始める。まずは竹本直一の自伝。大阪富田林出身の自民党議員。元建設官僚。78歳で初入閣して、ITを推進する大臣なのにはんこ議連の会長だった人。途中の塩川正十郎との確執が白眉。講談化したい。
50分ほどで読み終え、続いて桜田義孝の自伝。千葉県柏市出身の衆議院議員。ITを推進する大臣なのにUSBを知らないことで有名になる。明治の夜学に通いつつ建設現場のバイト。そこから建設会社を興し、青年会議所から市議会、県議会、そして衆議院へと駒を進めた、ザ・たたき上げ。ミニ角栄みたいな経歴である。所謂バリバリの党人派。情の政治の人。
鈴木宗男の唱える政治家に必要なG・N・N…つまり義理・人情・浪花節を兼ね添えている政治家である。と、鈴木宗男がこの本に寄稿していた。そう、この本は桜田義孝という政治家のゆかりの人が何十人も桜田義孝についてのエッセイ、思い出、を寄稿してくれているのだ。ただの中学の同級生から菅前総理まで。中々の迫力である。
この本は相当面白かったので講談にするかと思われます。
2時間のフライトできっちり2冊本を読んで後のバカンスの荷物になるばかり。しかし講談を作るときに再読するので持って帰らないわけにはいかない。大事にしよう。

以外に全然違うタイプの政治家

 那覇空港に到着してもう一人の同行者玉木青友人とも合流。那覇の市場で昼ご飯を食べて高速船乗り場へ。

高速船に乗って座間味に向かう。


友達のほとんど


クルーズの仕事で慣れていたからかあまり船酔いはせずに乗っていることができた。いろんな仕事はするものである。
この高速船、途中の寄港地で写真を撮影し、Twitterにアップしたのだが、完全に瀬戸内ムード。離島感はなかった。なんだか悔しい。

瀬戸内である
いよいよ瀬戸内だ。相生かな?



 座間味に着くと、宿の派手な髪色の女性が車で港まで迎えに来てくれていた。が、一緒の高速船に乗っていた家族連れも車に同乗するようで、少し窮屈さもあり、宿まで歩くことに。途中105ストアなる島で一番巨大な商店に立ち寄り泡盛などを購入する。

 宿はたいへん良い宿で、しかも安価であった。10畳ほどの部屋に男3人で雑魚寝である。いい具合の部屋で日当たりも大変良い。また水着を着用しなければならぬシャワーが屋上にあり、これが相当解放感がある。空も青い。また暑さも心なしかさわやかで、湿気はあるのだがまとわりついてこない感じがする。粘り気の無い湿気と熱さ。異国情緒を肌で感じる。

 すぐにご飯の時間になる。玉木青君が予約済みの食堂へ行き、沖縄そばだとか三枚肉だとか餃子だとかだし巻きだとかを食べる。
おやつで出てきた「きんとんパイ」なる菓子が非常に美味であった。

二郎系の麺である

そこからのことはあまり覚えていないが、しっかりと酒盛りをしたような記憶はあるし、買った泡盛は随分と減った状態で翌朝を迎えたのであった。ひとまず移動の一日目。

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