中国ドラマ「瓔珞(エイラク)~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~」
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中国ドラマ「瓔珞(エイラク)~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~」

中国ドラマ「瓔珞(エイラク)~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~」
去年から今年にかけて全70話。はまって熱心に見ていた。


めちゃくちゃ面白いから見て!と熱心に勧める友達に推されて、観始めた。
なんでも、中国の歴史もののドラマはファンタジー色の強めのものが多いらしいのだけど、瓔珞は史実にできるだけ基づいて、画面も落ち着いた色調で、衣装も凝っているとか。その他の中国時代物が、どれほど瓔珞と違うのか、他の作品を見ていないので、その点を比べようがないのだが、確かに面白かった。
主人公の瓔珞が紫禁城に女官として入るところから物語ははじまるのだが、実はこの美少女はある決意を胸に抱いていた。
それは同じく女官として紫禁城で働いていた姉が不名誉な死を遂げた。それは禁忌の恋の果ての死と言われたが納得できない瓔珞は、姉は絶対に殺されたに違いない、必ず敵を見つけ出し復讐を遂げると心に決めていた。
この瓔珞は少し松雪泰子さん似で美しい。他の登場人物も美男美女ぞろいで、どこか日本の俳優女優に似ているひともいたりして、アジア圏のドラマの赴きだなと思った。
さて、この瓔珞の人となりはというと、とにかく頭の回転が早く、目端が利いて、気が強く、度胸もいい。そしてこのひとと思い忠誠を誓ったひとにはとことん誠実という性格。もちろん魑魅魍魎蠢く紫禁城では、浮きまくるし敵も多くなる。その代わり、不利な立場でも信じたひとを裏切らない高潔な精神を持つ瓔珞は、ひとり、ふたりと理解者が現れ、信頼を勝ち得て居場所を見つけていく。
とにかく周囲のお妃たちは、皇帝の寵愛を受けて皇子を生み、地位をあげ安定した立場が欲しいため必死だ。嫉妬に狂い感情のままにイジワルするのなんてかわいいもの。結局残っていくのは、自分の手を汚さず、手駒が自ら自分の意志で行動を起こすように、横からそれとなくそそのかす人物。決して表には出ない。思いやり深く理知的だと思っていた人が、実は平気で人を陥れ死に追いやることを厭わない人間であったりする。
また、それを読んで上手く立ち回らないと紫禁城では生き残って行けない。
こういった人の心の機微を読んで罠をかけること、それも10年20年単位での時限爆弾は中国だなあと思う。また、確かにつかみ取って手に入れたはずの安心さえも、些細なボタンの掛け違えでもろく崩れ去ってしまったり。
そういった人生という長いスパンでの浮き沈みも表現されていて、一体何が幸福で何が不幸なのか、わからなくなる。とにかく登場人物たちは、それぞれがそれぞれの立場で必死に生きている。
人間の心理をよくよくわかっているひとの脚本だと思った。

もしわたしが、あのドラマの中に放り込まれたら、ぼんやりしてるので最初の数か月で誰かの踏み台にされて殺されそうだ。。。。。

あくまでこれはドラマだけれど、本当の歴史では、これ以上のエグイ事件が繰り広げられて来たことだろうと思う。
そう思うと、人類は進歩して来たのだろう。
いや、現在でもウイグル・チベットのように弾圧が行われていることを思えば、むしろ後退してるんじゃないかと思う部分もあるが、少なくとも建前上人間が人間を奴隷のように扱うことは世界から非難されるべきことという共通認識にいたるまでにはなったのだ。

西欧の中世もそうだろうが、明日必ず生きて家に戻ってこれるかどうかわからない。そのような時代、人々は覚悟をもって生きていたんだろう。
もっと日常的に死が近い。ほんの少しの気のゆるみで、あっという間に死の崖っぷちまで運ばれる。
その分、ひとを見る目も深かったんだろう。背景まで見ようとする知恵。どこまでを信じ、また逆に変節を見極められるか。ひとを読めるか読めないかで命にかかわる。

そう思うと、平和と引き換えにわたしたちは何を失ったのかな?という問いが浮かぶ。

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日常の中での気づくこと、思うことをアウトップットしたい。自分に集中。 心の仕組み、脳の仕組みに興味あり。人生経験によりくっついた思い込みを発見しどんどん外していきたい。 1966年生まれ