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父の言語使用分析

こんにちは。
ランケミストtamacoです。

「おい、飯!」
(ご飯を用意する妻)

長年連れ添った夫婦ほど、ツーカーになっていく。
そんな時代も今は昔・・・となればいいのですが、
まだまだ家父長的価値観が蔓延る現代日本社会。

上記のようなやりとりも、自分の家庭、テレビドラマ(特に昭和の)などで
わりと目に耳にするのではないかと思います。

私の父は私と半世紀ほど歳が違うので、バリバリ昭和の親父です。
なので、毎日と言っていいほど上記のようなやりとりがあります。
ただ、16歳年下の妻(私の母)はフェミニストなので、たまに小言を言っています。
まあ、母と出会うまでの47年間で染み込んだ家父長的価値観、態度が
結婚後20数年でおいそれと変わるはずもなく、私に家事能力が身についてからは、娘である私にも母と同じような態度をするようになりました。

、、、はっ!

すみません、いつの間にか父の愚痴を書いていました。

前置きはこのくらいにして(←今までの前置きやったんかい!)
本題に入ろうと思います。

ズバリ
父は名詞文の達人なのです!(ドヤッ)

ここで、名詞文とはについて簡単に。

金谷武洋『日本語に主語はいらない』によれば
日本語の基本文は、名詞文、動詞文、形容詞文の3つだけだそう。

それぞれ例を挙げると
名詞文は「好きだ」
動詞文は「うけるw」
形容詞文は「すげぇ」
となります。

ちなみに、なぜ「好きだ」が名詞文か疑問に思った方は
以下の投稿で考察していますので、気が向いたら読んでみてください。

https://note.com/preview/nf47bb0398ab4?prev_access_key=12f44502bff79bfd395d78afdd8b4801

さて、昭和の父の言語使用を観察してみると
「飯!」「風呂!」「ビール!」「お茶!」「新聞!」「リモコン!」
などなど・・・
全て名詞で指示・命令していることがわかります。

まあ、上記の発言を文の形のすると
名詞文ではなく動詞文と言った方がいい気もしますが…

「飯(はまだか/の準備をしろ)」
「風呂(の準備をしろ)」
「ビール/お茶/新聞/リモコン(持ってこい)」

まあ、実質名詞しか言ってないんだから名詞文としていいでしょう。

ほんと、省エネな言語使用だこと。

男女平等が進んでいけば、名詞文が(丁寧な)動詞文になる日が来るのでしょうか?

家父長的価値観にまみれた男性に限らずですが、
家庭や職場、教育現場などでは、雑な言い方があふれているように思います。
相手を使用人・奴隷のように扱う言葉遣いではなく
相手に敬意を払い、心を配る言葉遣いが広がるといいですね。

言葉遣いひとつで、場の雰囲気が良くも悪くもなるし、
相手との関係性が好転も悪化もしますから。
たかが言葉遣い、されど言葉遣いです。

SNSが生活の一部となっている現代では特に気を付ける必要がある気がします。(もちろん、私にも言えることです)

ことばをもっと大切に使いたいものですね。

最後までお読みいただきありがとうございました。