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小豆島で出会った発酵食

発酵食が特産の島

発酵食って奥が深くて面白い。各地にはどんな特有の発酵食があって、どう作られているのだろうか?地元大阪の近くにも、発酵食が特産のユニークな地があることを知る。

それは小豆島。瀬戸内海に浮かぶちいさな島だ。関西に住んでいながらも、意外なもので、四国は遠く離れた場所のように感じていた。四国は旅したことがなかった私は、今回の小豆島への日帰り旅で初めて四国に行く機会となった。

深夜便のフェリーに乗って神戸港から小豆島に向かう。早朝5時に到着。未知な地に足を踏み込むとともに海風とさわやかな日光を浴びながら、「どんな食体験が待っているのだろうか」と思いを巡らせる。ノープラン旅で偶然の出会いを楽しめる友人と私は、この島のグルメと自然だけは全力で制覇しよう、とだけ意気込んで、いざ旅がはじまった。

幸運な出会いに導かれた食体験

今回はご縁に恵まれた日だった。

島に上陸したら、導かれるように観光案内所のおっちゃんに道を聞いたら、今日は人も少ないし案内したるよ、ということで小豆島を軽トラックで案内してくれることに。なんと衝撃的にラッキーな出会いなんだ。車も自転車も、自由に移動できる手段を持っていなかった私たちは、神様からの贈り物とさえ思えたほど。そんな幸運を手にした私たちは「これだから偶然の出会いに身を任せるのが良いよね」、なんて話しながらただの後付けだと思いながらもそう思わざるを得ない。これで隅々まで行き来することができそうだぞ、と早朝に予定していたよりも行動範囲がぐんっと広がった。

小豆島で味わいたい食材の一つ目が醤油。醤油蔵で醤油作りの見学をして醤油プリンを食べたかった。その旨をさりげなく伝えると、「連れて行ってあげるよ」と。なんていいおっちゃんなんだ。

醤油は小豆島の名物。中でも小豆島の醤油として名が知れているのが「ヤマロク醤油」。古くから小豆島の菌で作られてきた伝統的な醤油だ。醤油蔵の見学もできる。入り口にはヤマロク醤油と文字が彫られた木樽とその奥には醤油蔵があった。美味しいものアンテナが高い私は、直ぐに「しょうゆプリン、醤トマト」と書かれたメニューを発見してしまった。食べたい欲がふつふつと沸いて沸騰しそうだったがぐっと抑えて、まずは蔵を見学。

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蔵の中を案内してもらった。醤油を溜めるための巨大な木製樽がどんっと並んでいて迫力がある。一つの木樽だけでも人が10人ほど入れてしまうほど大きな醤油樽。まるで、醤油のための巨大な五右衛門風呂のようで迫力がある。その風呂の中には、菌という見えない生き物たちが浸かっていて、ぷくぷくと息をしながら発酵してる。ヤマロク醤油の職人さんは、長年の経験により培われた優れた肌感覚によって、その温度や環境を管理するのに長けている。

ひとつの食材をつくるために菌と人が混ざり合いながら作られていて、そこには生命力が体全体で感じられる。そんな神秘的な空間であった。

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ヤマロク醤油は、木桶で醤油を作るという昔ながらの製法を実践する日本に数少ない場所だ。現実、木桶を作れる職人が高齢化や技術の発展によりいなくなってきていて、いつか技法も消えてしまいそうになっている。そんな現状があり、古き技法を未来につなぐ動きにヤマロク醤油さんも賛同しており、木桶醤油の職人を復活させる取り組みも行われているようだ。

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小豆島で特有の醤油蔵はヤマロク醤油だけではない。他にも蔵が密集する地域がある。そのエリアに踏み込んだ瞬間匂いで分かった。町から醤油の香りが漂ってきたからだ。長く奥行のある蔵がずらっと並んでいるのが見えてきた。蔵も町も醤油の匂いを嗅いで醤油の故郷で体感する醤油は、ふだん料理をするときは最後の仕上げとして数的垂らす醤油とは別物のよう。実はむちゃくちゃ生命力と主張力があったんだ、と。

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醤油蔵を訪れて、海辺やオリーブ園にも行ってるとなんだかんだ帰りの時間が近づいてきた。(実は訪れて大変満喫していました。が、いったん省略、すいません)

最後の滑り込み小豆島のふたつめの名物は素麺。「手延べそうめん」といって、島で作られる胡麻油が練り込まれている。名物の手延べそうめんをいただくべく、お食事処「なかぶ庵」へと向かう。

メニューの定番はもちろん手延べそうめん。そうめんのことしか頭になくって、それ以外のメニューもあったのか定かでない。注文してしばらくすると、店員さんが白くかがやくものが乗ったお膳を運んできてくれた。ついに来たきた!いつも食べるそうめんよりも、一段とツヤツヤで白く輝いている。じっくり見ると、ん!なんだろう、知ってるそうめんの太さじゃない、、そうめんと言えば「極細」の麺だと思い込んでいたが、そうめんの太さにバリエーションがあるなんて、固定概念を覆された。

夏の暑い日ほどそうめんが食べたくなる。むしろそうめんがあれば、1日の食事が十分とも思える。この日も灼熱の中、外を歩き回っていて、旅の楽しい疲れを感じていたラストに食べるそうめん。さあ、食べよう。つけダレに麺をからめて、さっぱりする薬味を乗せて、ずずずっと口にかきこむ。驚くほどにもちっとしていて、これまで食べていたそうめんを超えるモチモチとしる食感に衝撃。小豆島のそうめんにはまってこのそうめんしか食べれなくなってしまう理由もわかる。小豆島のそうめんを知ってはいたものの、やはり実食して初めて美味しくて驚きのある食体験ができる。これまで食べていたものが全てじゃないんだ、というパンチを食らえる。香川には讃岐うどん、秋田に稲庭うどん、とうどんにはいろんな種類があるように、そうめんも各地に特有のものがあったことを知れて、またひとつ人生が豊かになりました。

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美味しかった小豆島でした。


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