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プラントベースについて①世の中の流れ

●概要

プラントベースな食の流れが来ています。その事例と背景を紹介します。

●プラントベースとは

”動物性の原料を使用せず、植物由来(プラントベース)の原料で作った食べ物や飲み物を取り入れる食事方法のこと。”(ナチュラルローソン

●事例:プラントベースの潮の流れについて

・”植物肉の市場は毎年28%成長し、2030年までに850億ドルになると言われています。"(ビジネスインサイダー

・”ビヨンド・ミート※によれば、今年第1四半期の外食産業での売り上げは、前年同時期に比べて50パーセント以上の増加となった。インポッシブル・フーズ※の経営陣もまた、同社の代替肉の取扱店舗が、2020年初めの18倍に増加したとしている。”(wired)代替肉を作る企業の規模も大きくなっている。

・シンガポールではプラントベースが既に定着し、レストランやフード店でも定番化している(パケトラ

・他にも様々な企業がプラントベースを導入している。

例)スターバックス:植物肉のサンドイッチ/コメダ珈琲:全メニュープラントベース(植物由来)の喫茶店舗/プッチンプリン:植物生まれのプリン/モスバーガー:野菜と穀物を主原料のグリーンバーガー など

●プラントベースが進んでいる背景

・消費者の嗜好の変化

ビジネスインサイダーによると、"背景には、年々高まる健康志向(プラントベースの食品カテゴリー自体が成長中で、例えばアメリカの小売全体で豆乳やアーモンドミルクなどの売り上げは2018年に6%成長したのに反し、牛乳の売り上げは3%減少している)や動物愛護の意識や環境のことを考えプラントベースのものを選ぶ人が増えているのも事実です。” 消費者が環境に配慮した植物性由来の食事を好んで選ぶようになっている。

・肉食がもたらす環境負荷への配慮

"地球温暖化に影響を及ぼす温室効果ガスの排出量について、畜産業関連からの排出量が全世界の温室効果ガスの18%に及び、その中でも牛が食べる肥料の精算や加工、牛のたい肥が主な排出源(全体の約80%)となっているという研究結果をカナダ・ダルハウジー大学 (Dalhousie University)が発表。同大学が公開した学術論文では、地球温暖化に影響を及ぼす温室効果ガスを抑制するために、食肉量を減らす必要がある" 動物性の肉を食べることを控えてベジタリアンやビーガンを選ぶ理由にも大きく寄与している。これは背景に気候変動といった地球規模で起きている課題があるためだ。

・おいしく食べれる味

forbesによると、”52%もの人が、プラントベース食品を選ぶ理由に「味」も挙げたと報告されている。” 味覚の面からも安心して購入する人が出てきている。

・テクノロジー

3Dプリントミートや培養肉のような技術の進歩。特にイスラエルではクリーンミートの開発地として注目されていて、SENQによると、同国の培養肉スタートアップ企業Aleph Farmsは牛のタンパク質の部分だけでなく、三次元の完全な赤身肉の再現を目指すだけの技術があるようだ。これらの背景として、世界人口の増加に対する食糧対策のためにプラントベースの肉が作られている。

・健康

現代ビジネスによると、ハーバード大学の研究で肉の食べ過ぎは寿命を縮めることに繋がるということがわかった。

・コロナウイルス

wiredによると、パンデミックの影響で感染のホットスポットとなり食肉加工場が閉鎖されているという。”新型コロナウイルス感染症の影響で動物由来の肉が不足し始めている。その影響で家庭に進出しているのが、すでにここ数年売り上げを伸ばしていた植物由来の代替肉だ。”思わぬ形でプラントベースを加速させているのだろうか。

・精進料理

精進料理とは、中国から伝わった仏教料理で日本国内で独自に発展して行った。その中で肉や魚、卵を使用せずに植物由来の素材の味を引き立たせた料理が生まれたという。(植物性料理研究家協会

●今後

プラントベースはニュースタンドとなっている。世界で起きている課題を踏まえた時に、植物性の食べ物を選択できる機会が増えていることはいい流れだと思う。日本は菜食の文化や、旨味で満足できる出汁のような食文化があり、和食とも相性が良いはずだ。

●番外編~プラントベースについて考える~

映画:Food Inc.、conspiracy

メディア:植物性料理研究家協会フェイクミートに特化した専門メディア

●最後にちょっぴり宣伝

11月にローカルをテーマにした食の企画を予定していて、シェフにプラントベースの要素も取り入れて料理を作ってもらいます。地球規模の視点で料理をされているシェフで、料理界でも大事なテーマになっているよう。

(追加情報は適宜追記していきます。)


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