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アフリカから帰ってきて


これまで、今年の夏にアフリカに行った時のことを
言葉に書き起こして公開するのを避けていた自分がいた。

「アフリカに行ったら絶対価値観変わるよ!世界観変わるよ!」

私よりも先にアフリカの地に赴いた先輩方の言葉や
SNSやテレビでよく見るような謳い文句に乗せられて
自分もきっとアフリカに行ったら、
思いもよらないことに驚くかも、
今までの価値観を
ひっくり返してくれるかもしれないと期待していた。

それで、毎日きっと感じたこと見たこと
日記に書ききれないだろうと思って、
メモ用ノート5冊くらい持っていった。

でも、現地で私が経験したことは思い描いていたものとは異なった。

日記に何を感じたのか、
どう思ったのか、その場で書けなかった。
ただの 1行も。

目の前のストリートチルドレンという社会問題、
彼らの健康課題の背景にあるものは何かも、
自分で説明できなかった。

そして、
自分の見聞きした情報をつなぎ合わせて
もっと複雑なはずの答えを単純化して
理解した気になるのは嫌。

自分の気持ちすらも言葉で説明できなくて
複雑なことを理解できない自分は
情けなくて恥ずかしい。

自分で見つけられなかった誰かの言葉で
自分の体験を整理して意味づけされてしまうのも嫌だ。

今の自分の理解や誰かの説明に対して、
いや、こんな説明程度じゃないはず!と思っても、
自分で他の言葉や説明が見つかるわけでもない。

言葉にできない自分は無力で
そんな自分を認めたくなかったけど、
それが等身大の自分だった。

そんなモヤモヤを抱えながら、
夜遅くまで起きている2名のメンバーと一緒に夜な夜な語った。

帰国後4ヶ月間、何度もnoteに表現しようとした。
それは書類とは違って建前を含まない
もっと自分の奥底から表現される言葉、
本音を書くためのものだったけど、
どれも上っ面だけを拾った抽象的な表現しかできなかった。

日本に帰ってきて、いろんな書類や発表の場で
強引にでも言葉にして
誰かに伝えているうちに
言葉を与えたことは忘れずに自分の中で意味づけがされてきた。
(それは同時に、言葉にされないままことが風化して
忘れてしまったこともあるということだけど。)

2023年も年の瀬。
今更だけど、今ならちゃんと言葉に残そう!と思う。

年末までに何本か記事を出そう、出します。

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