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何年待てば預金は2倍になる?

<質問>

 わたしの普通預金が2倍になるのは何年後ですか?

<答え>

 金利0.001%の普通預金が2倍になるのは、7万2千年後です

◆  手許資金は何年後に2倍になる?

 「72の法則」をご存じでしょうか!? とても便利な計算式です。
手許資金を2倍にするために必要な期間や金利を求めるために用います。   
 基本的には、「72÷金利(%)=お金が2倍になる期間(年)」の公式に当てはめて、お金を2倍にするために必要な期間を計算できます。

 たとえば、金利2%で資金を運用した場合、その資金が2倍になるために要する年数は、「72÷2=36」にて算出できます。
 元本を2倍にするためには、約36年かかることが分かります。
 ただし、利息収入に対する課税は考えていません。

 ということは、現下の超低金利0.001%の普通預金は、
 「72÷0.001=72,000年」と計算され、
 普通預金に寝かしているお金を2倍にするためには、7万2千年かかる、ということになります。
 鶴は千年、亀は万年、生きたとしてもぜんぜん足りませんね  💦

◆  手許資金を2倍にするために必要な金利

 また、「72の法則」の計算式
 「72÷金利(%)=お金が2倍になる期間(年)」 は、
 「72÷お金が2倍になる期間=金利(%)」と変形することもできます。
 こちらの計算式では、元本を2倍にしたい目標期間がある場合において、必要とされる運用利率を計算できます。

 たとえば、元本を10年間で2倍にしたい場合は「72÷10=7.2」で年7.2%の運用が必要です。年7.2%で運用できるならば、手許にある100万円は10年後には200万円に増えます。
 元本を20年間で2倍にしたい場合は「72÷20=3.6」で年3.6%の運用が必要となります。年3.6%の運用では、手許にある100万円が2倍の200万円に増えるのは20年後ということです。

 当然ながら、運用期間が短いほど、高利回りの投資をしなければお金を増やせません。
 時間と複利を味方に付けて、1日も早くから、長期の運用が鉄則ですね。

◆  借入金が2倍に膨らむのは何年後?

 「72の法則」の計算式を使うことで、借入金が2倍になる期間を計算することもできます。
 たとえば、金融機関からの借入金が2倍になる期間は、
  年利3%であれば、「72÷3=24」の算式で24年、
  年利4%であれば、「72÷4=18」の算式で18年、と計算されます。

 利息制限法における上限金利である年利15%であれば、「72÷15=4.8」の算式で4.8年となります。
 消費者金融で借りたお金100万円の返済を怠り、逃げ回っていると、4.8年で2倍の200万円に膨らむわけです。

 複利の効果は資産運用する側にとっては強い味方となりますが、お金を借りる側にとっては、大きな脅威であり強敵です。
 お金を借りるときには、低金利、かつ、無理のない範囲で短い返済期間が基本原則となります。

◆ 住宅ローンは総支払額をチェック

 それでは、金利2%の住宅ローンを組む場合はどうでしょうか?
「72÷2=36 」の算式で36年間で借入金は2倍に増える ??

 いえいえ住宅ローンは毎月元金の返済を行うので、単純に「72÷2=36」の算式で、36年で借入金が2倍になるわけではないですね。

 それでも長期間にわたる支払利息の負担は結構な金額になります。
 たとえば、35年返済の住宅ローン3,000万円を、元利均等払いで組む場合の総支払額は、
  金利2%であれば、約41,739,180円(うち金利11,739,180円)
  金利1%であれば、約35,568,120円(うち金利  5,568,120円)
となります。

 住宅ローンの金利支払いに、1,000万円もの大金を費やすのはもったいないですね。住宅ローンは低金利、かつ、無理のない範囲で短い返済期間を優先して検討しましょう。

<重要>

★「時間」を味方につけた長期運用で余裕を持って資金を増やしましょう
★「複利」は資産運用にとっては武器、借金をする側には脅威 !

 



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