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四季彩事典 4月


うすいピンク:一斤染(いっこんぞめ) / ドラジェピンク)


4月→桜→ピンクとは何とも安直な発想のようですが、

世の中にたえて桜のなかりせば
春の心はのどけからまし


 と古くに謳われたように、現代においても私たちは、桜の花が咲いたの咲かないの、散ったの散らないのとやきもきさせられる以上、4月の色はこの色です。 
 そういうわけで、本来なら「桜色」にするところをあえて同色の馴染みのない色名をご紹介することにしました。 

 一斤染とは、布一疋(ぴき/二反分)を染めるにあたって、庶民は紅花を一斤(約600g)までなら使用してもよいと設けられた基準を由来とした色名です。
 紅花は、時代によっては同じ目方の金に相当したこともあるほど非常に高価なもの。一斤染は、韓紅といわれる鮮やかな紅色の1割にも満たない量の紅花で染められたのです。

結婚式の引き出物でよく見かける

楕円型の砂糖菓子がドラジェです。


ヨーロッパでは子供の誕生時や結婚式の喜びの印としてドラジェを配る習慣がありますが、日本にも近年伝わってきました。そもそもは古代ローマ時代からあった古い習慣だそうです。

 淡いピンクは優しく甘い喜びを伝えるのに相応しいですね。
 ピンクというと、甘く柔らかいイメージを与える色です。ピンクを見たりイメージしたりすることは、脳を刺激し内分泌系を活性化 するために若返りの効果がある、との説があります。
 真偽のほどは定かではありませんが、ピンクに憧れていても遠慮をしてしまう方にプレゼントをする際の口上 にしてはいかがでしょうか。

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