先生としてのわたし

異動をして2ヶ月、だんだん学校に順応してくると同時に自分を出せるようになってきた。

前任校での5年間「先生としての自分」が分からず悩んだ。もがいた。「あの先生のこんなところステキ」「この先生のここは真似したい」なんて、人に憧れては真似して、「自分ってなんだ?」そんな問いを常にもっていた。その中で「先生のここがステキ」「先生のこういうところがいいよね」なんて言葉をいただいたこともあった。特に、離任式を含むそこまでの数日間は職員、生徒、本当にいろんな人からのありがたい言葉に、「5年間で作られた自分」を少しだけ感じ取ることができたように思う。

異動して2ヶ月がたった今、少しだけ、自分の得意分野(5年間で成長したところ)を活かせている時がある、気がする。

たとえば、生徒指導。ちょうど昨日、生徒指導主事と教頭先生から「気配り、目配り、心配りを意識せずに自然にしているよね」「あなたの生徒指導は気持ちがいい」そんな言葉をいただいた。これは、前任校で育ててもらったものだなぁと思った。生徒指導は起きないに越したことはないけれど、小さなことでもキャッチして、生徒の成長の機会にしたいなぁと思う。

国語の指導に関しては、「誰も寝ないように」というかなり低い目標を掲げながらやっている。あとは、「国語好きの生徒を増やす」ということ。そのために授業改革をしたいなと思ってる。(授業改革とか言うとかっこいいけど、自分だけの挑戦です)今年やっていきたいのは、フレームリーディングという手法。これでいろんな作品にアプローチしていこうと思っている。そういう名前がついていることも知らずにいつの頃からか細々やっていて、去年は地区の発表の場でも実践した。作品の一部だけを取り上げて心情を考える、みたいな「内容を学ぶ」だけの授業にはずっと違和感があって、「内容も」「文章の枠組み(構成、展開の工夫とか)も」学べる授業をやりたくてやっている。「楽しくやっていたら力がついたな〜」と思えるような、そんな授業をしていきたい。
そして、誰かが推薦してくれて某関東大会の発表者になった。前任校の時、きっと異動だろうと引き受けられなかったもので、こっちに来てチャンスをいただけたのは、うれしい。誰かの期待を裏切らないように、そして、何より自分が自分に自信をもてるように、たくさん勉強しようと思った。(本来は生徒のためだけどまずは自分の教師としての自己肯定感をあげたい)

あとは、ありがたいことに職場の人間関係にも恵まれて、今年もかなり楽しい。廊下ですれ違うだけで笑い出してしまうくらい仲良くしてくれる先生がいたり、何かしらの繋がりがあってよくしてくれる先生がたくさんいたり、とにかく、人がいい。困った時に困ったと言える、そんな環境で、本当にありがたい。

なんか、異動してからもいろんなことがいい感じに進んでるように思う。ありがたいなぁ。ただ、わたしはかなりのお調子者なので、たぶん今おみくじを引いたら「調子に乗るな」という旨のことが書かれているはず。というか、いつ引いても書かれてないことがないくらい、毎回書いてあるから神様って見てるなと思う。こわい。

書きたいことを書いていたらタイトルの「先生としてのわたし」とずれてきた気がする。生徒には「作文は一貫性が大切」とか言っておきながらこれじゃダメだ〜。

「先生としてのわたし」
共感的生徒指導を大事にしている、授業を大事にしている、人間関係を大事にしている。そんな感じ。いつもできているかと言うと自信はないけれど、褒めてもらえることもあるから、できている時もあるはず。

そんな、「大事にしたいもの」をこれからも大事にしていくことで、「先生としてのわたし」を少しずつ作っていきたい。

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