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令和2年度総合旅行業務取扱管理者試験(2020.10.11) 合格体験記--[3]

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7.試験問題の感想と自己採点
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(1)「旅行業約款、運送約款及び宿泊約款」【自己採点72点/100点】
試験時間は40分なので、スピード勝負です。この科目で落とす人は比較的少ないので、時間管理だけ気をつければ大丈夫かなと思いました。
入院・通院見舞金の計算は、絶対取る!と決めて何度も練習しました。計算方法は固定したパターンになっているので、絶対落とせない設問でした。
各種約款では、コロナ意識したのか感染症に関する問題が出ました。特徴があったとすればそれぐらいで、例年通りの出題構成だったと思います。


(2)「海外旅行実務」【自己採点164点/200点】
  試験時間は80分ですが、やはり文量が大変多いので、時間勝負ではあります。
1 国際航空運賃【自己採点35点/40点】
大問1,2がこの航空運賃計算なのですが、計算問題なので相対的に時間がかかります。本番では後回しです。引っかけ問題みたいなものは見受けられず、素直な問題ばかりという印象でした。
Fare Calculation Boxの読み取り問題が出て、まさに長い数字の羅列。慣れない形式でしたが、意味がすぐにひらめきました。そのため落ち着いて解くことができました。

2 旅券法、出入国手続等【自己採点35点/40点】
恒例&定型文みたいな出題傾向だったこともあり、得点源にすべく、直前の追い込みに一番時間をかけた分野でした。
テキストもトレーニング、過去問題集とも5周はしました。
3周以降は速読みたいになってきたので、軽くやっている感じがしてきて、かえって不安になったりもしましたが、しつかり得点できたので良かったです。

3 語学【自己採点35点/40点】
実際に出題されたのは、ヘリコプターツアーとクルーズの案内(旅行条件)でした。
必ず旅行ネタが出るわけだし、選択肢では常識的な内容を選べばいいか・・・くらいしか考えられず、結局はフィーリングで解きました。
対策らしい対策は立てられなかったわりには、高得点であったので、本当に運に尽きるとしか言いようがありません。

4 海外観光地理【自己採点24点/40点】
この分野は、本来旅行・地理好きならさほど根詰めせずとも、それなりの得点を稼げるはずです。私は地理好きでこの試験を受けたところもありましたが、正直言ってだいぶ苦しみました。観光という視点で、知識を問われることに慣れていないからです。
ただ、その国の地元の人、外国からでも美術や街並み、文化を愛している人にとって観光資源の知識は、常識を超えた自分の一部になっています。旅好きは、それぞれの地元の人などに、敬意を持てる人のはずです。ですから、知識があやふやなのは、そういった人たちに失礼に当たることだと戒めて、正確に覚えようとしました。

5  旅行実務【自己採点35点/40点】
飛行所要時間計算、ミニマム・コネクティング・タイム、ホテル用語、クルーズ用語、鉄道の知識、都市コード、航空会社コードなど細かい知識を問う設問で構成されます。
ヨハネスブルグやセビリアなど「J」「Q」の文字が入る都市コードは、日本人の発音では難しいと思いますので、覚えにくく感じました。

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8.勉強に使用した教材
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(1) 大原出版株式会社「スマホで見れる電子版付 旅行業務取扱管理者試験 2020年対策 合格のミカタシリーズ」の下記6冊
標準テキスト 1観光地理<国内・海外>
標準トレーニング 1観光地理<国内・海外>
標準テキスト 2旅行業法・約款
標準トレーニング 2旅行業法・約款
標準テキスト 4海外旅行実務
標準トレーニング4海外旅行実務

これら6冊が勉強の中心です。
2科目受験だと試験範囲外の内容が入ってしまうので、お金無駄だなぁと思いましたが仕方なかったです。試験範囲外のページは、セロテープでしっかり止めてしまいました。
電子書籍でも読むことはできますが、書き込みができないのと、試験範囲外を閉じることができないこと、特にトレーニングでは解答解説集を別ウィンドウで見られないのとで結構不便で、ストレスを感じました。外出時に電子書籍を見るのはあくまで気休め程度と思って下さい。

(2)TAC出版 2020年度版 総合旅行業務取扱管理者 過去問題集
5年分の過去問題集。解答が別冊でないので、まぁ引きにくい。
余白が少ないので、書き込みにも向いていません。5年分忠実に再現してくれただけの問題集。語学の解説はほぼ役に立ちません。
過去問題集は、必ず受験年度版(最新版)を入手しましょう。法改正等の最近の内容を盛り込んでいるからです。

(3)成美堂出版 なんでもひける 世界地図
値段も比較的安いし、世界遺産の場所を網羅して書き出しているのが便利でした。
出来るだけ検索しやすく、自然地理や貿易など試験範囲とは関係ない内容が少ないものを選びました。市街地拡大図が無いのが残念でした。
せめて北京、パリ、ロンドン、ニューヨークぐらいは欲しかったです。

(4)旺文社 英検2級 長文読解問題150
必要と思ってわざわざ買う方はいないかと思います。
私はこれで英文に慣れることとしました。解説が丁寧であること、扱っている題材は古いですが、教養としてもタメになる内容が多かったです。

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9.この試験に限らずどんな試験
でも思うこと
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(1) 改訂情報、追加情報は必ず見ること
テキストやトレーニングといった出版物の正誤表は、必ず見に行きましょう。
それも1回きりでなく、直前まで時々新しい情報が無いかを何度もチェックします。
古い制度の知識で試験会場に乗り込むことほど、無駄なことはありません。
多くの資格試験の出版物は、発売されてから「後出しじゃんけん」で訂正内容が公開されますので、勉強を始めてからも、時々出版物発売元のホームページをチェックしてください。特に独学の方はこの辺取りこぼししやすいので、注意が必要です。

(2) 弱点克服はほどほどに
まず、弱点克服ほど素晴らしい結果は無いと思います。しかしながら、限られた試験勉強の期間の中で、自分への鍛錬としての弱点克服はあまり意味が無いだけでなく、強いストレスとなるはずです。
弱点分野がある場合は、得点計画の中で、ボーダーラインをクリアできるか、他の分野の得点を借りないといけないかなどを見つつ、あくまで最低限取っておくべき得点を目標にしてみることです。そうした計画の中で、勉強を進めてみてください。
弱点が多すぎる場合は、それは受験回を一度見送るとか、あまりに多い場合は試験の難易度を下げた他の試験でチャレンジするなり、考えた方が良いでしょう。

(3) 鉛筆を使って勉強
総合旅行業務取扱管理者試験は、マークシート方式です。
マークシートの試験の場合ですが、マークを塗りつぶすという運筆がありますから、シャープペンよりは鉛筆を勧めます。そして、普段の勉強もできれば鉛筆メインで使ってみてください。普段使っている物と、試験本番で触れる物と、できれば感触は同じにしておいたほうが、普段通りの力が発揮できると思います。

(4) 当日の行動スケジュールを明確に
試験当日の朝起きてからのスケジュールを確認しておきましょう。利用する交通機関等や受験会場までの道のりの確認は、受験日直前でなく、早目の準備がお勧めです。無理のない範囲で結構ですが、会場下見も行ってみればいいと思います。
こうすることで、試験会場に乗り込む前に、当日の臨場感を持つ事ができてやる気向上が見込めます。調べたスケジュール等は、必ずメモに残して、当日見られるようにしておきましょう。メモに残すので内容は忘れても結構です。その分勉強の内容を覚えましょう。
受験日直前に頭に叩き込むべきは当日のスケジュールではありません。スケジュールは覚える必要はありませんが、メモに残しておきましょう。
当日必要なのは、試験で得点に振り替えることが出来る知識です。


長文にお付き合い頂きありがとうございました。
総合旅行業務取扱管理者試験の合格体験記は以上です。
この試験に限らず、私織田風準は、主に社会人になってから勤務との両立を幾多とくぐりぬけて、結果をものにしてきました。資格試験を乗り越えるノウハウについては、ある程度のものは持っていますので、今後そうしたものをご紹介していけたらと思います。

内容については、いかがでしたか。
ご感想など心よりお待ちしています。

所属メンバーが使用する衣装、交通費その他諸活動費など