見出し画像

農のある暮らし 〜暮らしに寄り添うヒトツボ菜園

東京では全く土と縁がなかった私ですが、今年は「農」関係のプロジェクトに色々と参加させてもらいました。

今日は「ヒトツボ菜園」のお話をまとめておきたいと思います。これは簡単にいうと「プロの農家に家庭菜園を教わる」というプログラムなのですが、その内容がとても充実しております。

移住して中古マンションの1階に住んでいるのですが、30平米くらいの庭がついています。首都圏のマンションでもよくあるやつですね。日当たりが良いのにあまり活用できておらず、何やろうかな〜、と思っていたときに「ヒトツボ菜園」立ち上げのお話を聞き、これだ!と思いました。

ヒトツボ菜園の流れ

土はこのプロジェクトを企画している、つながり自然農園の磯村さんの畑から運んでいただきました。肥料を用いない炭素循環農法という有機農法でつくられている貴重な土を分けていただきます。ミミズや微生物がたくさん入っています。息子はミミズに大喜び。

畑から大量の土を運んでいただく

各家庭にあった、ヒトツボ菜園をDIYでつくります。人生で初めてDIYをしました笑(言われるがままに電動ドライバーのスイッチを押しただけw)

ポタジェの枠になる板
完成!


ヒトツボの大きさに合わせて、磯村さんが植える野菜を提案してくれます。

僕も運営に参加しているワークテラス佐久のお庭で実地講座が開かれます。本で見てもわからないことが多いのでこれは助かります。

ワークテラスでの講座

そして、我が家のヒトツボ菜園もいよいよ種まき、苗植えです。芽が生えたときの感動!!

芽が出た!

ここがポイントですが、実は毎日、水をあげなくて良いのです。土が保水してくれるため、根がぐんぐん伸びていくそう。基本的にほったらかしです。なんとなく植物には毎日水やりをするイメージだったのですが確かに畑って水やりしないですよね。普通のプランターよりも、土が深めのポタジェなのがポイントなのですかね。

全然成長しない、虫が大量発生した等ヤバいこと(?)があったとき?や、質問があるときはフェイスブックグループページに投稿すると、磯村さんや井上隊長が親切に回答してくれます。実地講座を休んだ場合、動画で補習できるのも良いですね。

ぐんぐん育つ

ぐんぐん育ちました。
いや、カボチャもミニトマトも育ちすぎ。ミニトマトが採れすぎて余る事態に。。。噂にはきいておりましたが野菜が余るってこういうことなのね、と実感できました笑

ぐんぐんぐんぐん育つ
カボチャがやばいw
誰かもらってください
もぎたて胡瓜が最高!

日当たりが良い立地と磯村さんの畑の土パワーで、とんでもなく美味しい野菜ができてしましました。採れたてが食べられるし、道の駅の野菜よりも美味しい。。。

サラダや、爆盛りパクチー鍋、バジルソースなどを楽しみました。

レタスは食べる分だけ採れる
かなり本格的な大きさ

春野菜、夏野菜、秋野菜と3ターム楽しめます。それぞれの季節にどういう野菜が育つのか、身をもって体感できました。

ヒトツボ菜園のメリット

やって良かったなぁと思う点を、3点まとめておきます。

  • マンションのお庭が最大限活用できること。マンションの庭は共用部分なので、さすがに直接開墾するわけにはいきません笑。私を含めて東京らへんの人は初めは庭付きマンションだということで興奮するわけですが、しばらくすると放ったらかしになったりしてしまいがちで、マンションの庭をあまり活用できている人をみたことがないです。お庭に土があることを最大限活かしてポタジェの中で家庭菜園ができる「ヒトツボ菜園」はかなりフィットすると思います。

  • スキマ時間に気分転換で農作業ができること。私は家で仕事をすることも多いのですが、事務作業とか資料作成とかばかりやっていると、精神的に色々と疲れてくることがあります。そんな時、少し外に出てヒトツボ菜園のお世話をするのがとても心地よい息抜きになりました。畑に行く、とかだとそれなりに時間がかかりますので、ちょっとしたスキマ時間にこれができるのは大きかったです。

  • 身近に季節感を味わえること。旬の野菜を育てるので、ベランダに出ると今がなんの野菜が旬なのかがわかります。スーパーに並んでいる野菜を見るだけだと、1年中同じ野菜が並んでいたので、旬を感じることがありませんでした。もちろん「今はこれが旬です」という情報が色々と目に入ってくるわけですが、消費喚起的な文脈でしか体感できなかったものが、リビングから一歩ベランダに出ると季節の食がちらっと体感できるというのはとても豊かな経験でした。結果として、スーパーでも美味しい旬の野菜が選べるようになりました。

  • 子供が参加しやすいこと。規模が小さいのでちょっとした隙間時間にベランダに出て、子供と一緒に成長を観察したり、手入れをしたり、夕飯の野菜を収穫したりできます。息子はピーマンがえらく気に入ったようで、ピーマン好きになりました。なかなか遠くにお出掛けがしづらい赤ちゃんがいる家なんかにも、とても良いのではないかと思います。

  • 責任が全て自分にあること。これは当たり前なんですが、手入れをしなかったりすると、全て結果に出てきます。誰のせいにもできません。皆でやるシェア農園のようなプロジェクトの場合、自分の力が足りなければ協働したり、誰かがやってくれて結果としてうまくいくこともあります。でも、ヒトツボ菜園は、自分の心を映し出す鏡のように正直ですw


デメリットは特にないですが、大変だったのは予想以上に成長しすぎて、隣の家にトマトが大量に落下してしまったことくらいでしょうか笑。

土づくり

霜が降りる季節になったら今年の菜園はおしまいです。佐久の複業プロジェクトで商品化中の「竹パウダー」を土に混ぜ込んで、来年の土づくりをしました。微生物が有機物を分解して、栄養になるとのことで、肥料は使いません。あとは春まで放ったらかしです。

それほど手間がかからず、暮らしに寄り添うようなヒトツボ菜園の「農」の楽しみは、結構自分に合っている気がします。来年はキュウリをもっと育てたいなぁ、トマトはあまりすぎたから減らそうか、、、など庭の条件と食生活に合わせた計画を妄想するのも楽しみの一つですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?