◎百足の草鞋/変身!京都超人降臨編
終わらない2017年、ひょっとして永遠に続くのでは? いやいやそんなことはございません。何かとイベントごとが多かったので、なかなか進まないだけなのです。
2017年夏はウルトラと怪奇映画のオールナイトに名古屋旅行と盛沢山でした。そして夏の締めくくりはウルトラ大全集最終回に、超SDX。こちらもちょっとしたイベントだったのです。
まずは『ウルトラマンネクサス』。ウルトラの新機軸を、という思いで作られた意欲的なシリーズでしたが、正直リアルタイム時には『?』な印象でした。しかし従来とは違ったデザインのネクサス怪獣のソフビだけはせっせと集めていました。イベントに際し、いつものように全話を見直してみるとこれがめっぽう面白い。食わず嫌いとはこのことか、と思いました。ただ、土曜日の朝に放送する内容ではないかな、と思いましたが。
さて、当時どんな気持ちでこの最終回に挑んだのか、ブログから。
まずは初日の川久保拓司さん。本編では恋人が死んだり、副隊長にどつかれたり、変身できなかったりと、かわいそうな立場の孤門隊員でしたが、お会いすると10年近い年月を感じさせない好青年でした。
今回はさらに3月のコスモスに続き、プロデューサーの渋谷氏、ダブル司会として東京より円山氏に、ラインナップ制作の志田氏も来られ、皆様のサポートもあり、何とかやり切れました。川久保氏の溢れるネクサス愛、それに反応する、会場を埋め尽くすネクサス世代のファン(ひょっとしたら過去最高?)たち。最終回のセリフ『あきらめるな!』でトーク終了、サイン会へ。ここでも川久保氏は両手でがっちりファンの手を握手。『ウルトラマンネクサス』は大河ドラマ的な流れとホラー要素が入った演出で異色作と言われてますが、異色作ゆえにファンも多く、その絆は固いのだと、実感しました。しかし『ペドレオン』って単語がよく飛び交うイベントでした。(ブログより)
『ペドレオン』とはネクサス1話に登場するピンクのナメクジみたいな怪獣。『1話でこれ?』と当時は思いました。
翌日、ウルトラ大全集のトリを務めるのは加藤厚成さん。『ウルトラマンネクサス』の防衛チーム、ナイトレイダー内でも最も目立たない隊員でしたが、その正体は全ての悪の根源、ダークザギだったという意表を突く展開で、忘れように忘れられない存在。
今回も円山氏に渋谷氏が入ってのトークになりました。が、打ち合わせの最中から『来るって』という声がちらほら。え、誰が来るの? 劇中で松永管理官を演じた堀内正美さんが神戸から来る? そんなバカな……来た、松永管理官だ! という事で、トーク本番では加藤さんのムチャぶりでサプライズ登場。これは本当に当日急きょ決まったことなので、お客様も大喜び。加藤氏の『復活の時だぁ!』から始まったトークも無事終了。
凶悪なザギとは正反対な加藤様の紳士的なサイン会に昨日に続いてファンも大満足。しかも、その後の上映会では堀内氏を含めた3人も一緒に鑑賞。最終回は加藤氏のセリフのたびに拍手が巻き起こる『ダークザギ応援上映会』になったとか。
上映終了後、ゲストの皆様は控室へ、お疲れさまでした。と、そこで加藤氏の『今みんな帰ってるの? じゃあ……』という発案で急きょハイタッチお見送り会をすることに。最後までファンサービス旺盛な加藤氏に、ファンは驚かされっぱなしだったのではないでしょうか。途中からでしたが、一人一人に『ネクサス!』とハイタッチ。そしてゲスト3人は遅れてやってきた脚本家長谷川圭一氏と共にみなみ会館を後にするのでした。ウルトラの奇跡、絆の力が最後の最後に巻き起こったネクサス祭り! (ブログより)
まさかの堀内正美氏、長谷川圭一氏の飛び入り参加でネクサス同窓会といった感じのイベントになりました。イベント終了後、堀内氏は『また呼んでよ!』とマイカーで帰宅されました。
異色作であればあるほど、ファンの絆は固く、異様な盛り上がりを見せるのです。異色作の悪役を大トリに持ってくるというのが、実にこのトーク&上映イベントらしいな、と思いました。
実際にネクサス最終回上映中は加藤氏の一挙手一投足に歓声が上がったとか。その現場、見ておきたかったな、と思いつつも、自分は次の準備に大わらわだったのです。
それは何か?
時間は少し戻って、『ネクサス』イベント初日。川久保さんのアテントの最中にポン、と渡された段ボール箱。箱には自分の名前が入っている。『そうか、これは一年間の司会を労ってくれたプレゼントか何かかな』と、とぼけたことを考えていた。箱を開けて、すべてを思い出していた。そうだ、ネクサスのことで頭がいっぱいだったけど、これを忘れていた! やるべし! しかし、まだ未完成で、今回は見送ろうという事になった。だったら、明日の上映にでも間に合わせましょう。できる限りで、ダメもとで。そんなことを言いながら、川久保さんトークショーが大盛り上がりで終了。そして上映会の最中、怒涛のようなネクサスのクライマックス、光と闇の戦いにお客様がハラハラ、ウルウルしているその外で、俺も戦っていた『やるべきか、やらざるべきか……』。その瞬間、脳裏によみがえる『あきらめるな!』の言葉。
これがラインナップに入った時から『やる?』という宇宙(寝屋川方面)からの声を聞いた。『やるの、本当に?』『やるんだったら、やるよ?』という宇宙(寝屋川方面)からのメッセージ。作家としても大成せず、私生活がうまくいっていない自分にはいつしか羞恥心というものがごっそり抜け落ちていた。心は昔死んだ、微笑みには会ったこともない、昨日なんか知らない。『やるスよ』という返事しかない。それでお客様が和んでくれればいい、それだけでいいのさ、俺は、俺は……。
そうだ、あきらめちゃいけないんだ! やっつけ仕事でもやれることはやってみよう! とりあえず、スーツを着て、ベルトを締める。この日のために、イズミヤでサポーターがわりの白いビキニを買ったんだ! ハサミ、テープを借りて、スタッフさんの協力もあって、ついに……。(ブログより)
ということで、次の超SDX上映『鋼鉄の巨人』『続鋼鉄の巨人』上映に合わせて、あのスーパージャイアンツ(に似た人)に扮したのです。人生初、ちゃんとしたコスプレ! 場内に流れる微妙な空気! そもそもスーパージャイアンツには決めポーズ的なものがないので、やりにくい、いやそういう問題でもないです。いやそれ以前になぜやった、なぜやらせた?
完成、鋼鉄の巨人! この巨人はまず心が鋼鉄なのです。でないとこんな恰好できません。さすがに最初は気恥ずかしさもありましたが、そんなものはどこかへ飛んでいきました。『パンツ丸見えですやん』と言われても大丈夫、スーツ着てますから。突貫作業でしたが、見てみると『わりといけるやん』な気分になってしまいました。
持たなくてもいい妙な自信を持ち、誰も待っていなかったジャイアンツおじさんの舞台挨拶へ。『あきらめるな!』。さらにそのまま映画鑑賞。
やるだけやったら、あとはいいという精神ではいけない、きちんと休憩中も上映終了後もあの姿でお客様と接することができました。
そして翌日。一回着て満足というわけにはいかない。二日目からのお客様もいるのだ。しかし、ネクサスゲストがたくさんいる中で、どこで変身すればいいんだ? とりあえず大盛り上がりのダークザギ応援上映のさなかにさっと着替え、上から洋服を着る。そしてそのまま上映終了後のゲストアテントへ。だから最後の加藤氏ハイタッチお見送り会の時にはすでにあの姿だったのです。そしてネクサス上映終了後、ゲストの皆様にご挨拶に伺った際も、そこでいろいろお話を聞いているときも洋服の下はぴっちり白タイツ。だから、なぜこの男は急に着替えているのか、なぜ突然眉が太くなったのか、そのフードっぽいものについたアンテナは何だ? と訝しがられたかもしれません。ゲストも大事、お客様も大事なのです。
二日目はアンテナを改良しました。数時間前に黒い超人ダークザギがお見送りした後、今度は白タイツの変人がお見送りです。ちなみにこの姿はスーパージャイアンツではありません。権利の関係もあるので、スーページャイアンツとでも名乗っておきましょうか。鋼鉄の変人です。
もしまた、地球に危機が訪れ、みんなの祈りが届いた時、ジャイアンツのおじさんは星の世界からやってくるかもしれません。そんな世の中になってほしくないですね。(ブログより)
以上、なぜか寝屋川からの回電波をキャッチし、スーパージャイアンツ(によく似た、スーページャイアンツ)に扮した二日間。アンテナを改良したからといってあの姿は変わりません。一度やるともう怖いものなんかないのです。ゲストアテントの際もこの姿、と書いてますが、居酒屋でのささやかな打ち上げにご挨拶に伺った際もこの姿でした。8月最後の週末、黒と銀の巨人が、そして白い超人(だと思ってる変態)が京都を闊歩していたのです。
思えば、プレイベントであるウルトラマンA上映会から一年。慣れない司会ぶりにもたつきつつ、一向に向上しないまま終わってしまいました。正直、会話が飛んだりする事もありましたし、ファンが聞きたい事を聞けなかったりすることもあったかと思います。それでも何とかやり通すことができたのは主催のキャスト社の皆様と、こんな拙い司会を我慢して聞いてくださったお客様、そしてウルトラの星のゲストの皆様のおかげだと思っています。この場を借りて感謝したいと思います、ありがとうございました。それにしてもうちの軽自動車にはいろんなゲストの人が乗ったものだ。(ブログより)
1年間、毎月いろんなゲストとご一緒させていただいた一大イベント『ウルトラ大全集』もこれにて終了、と思いきや実は……。
そして世間(怪獣界隈)ではあのゴジラがアニメになって帰ってくる話題で持ちきりでした。
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