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GIGAスクールを構築していく上で考えておくと良さそうな事

みなさんGIGA足りてますか(僕はもうお腹いっぱいです)?
様々の場所で、様々な方々が、様々なご意見をおっしゃっている姿をみて、ああそうだよね、現場で「構築」する人達、ほんとたくさん考えてるのに、たくさんディスられて皆さんまじお疲れ様です!!と思っております、山形です。お気持ち、察します()
まあでも、人は様々な立場・立ち位置がありますのでそういう意見もあるのだなと受け入れ、そちらがいいアイデアなのであれば取り入れていく方が建設的なのかもしれませんね。

基本情報

さて、GIGAスクール構想ですが、すでに、学校内の工事だとか、端末の導入だとか始まりはじめたところ、あると思います。
僕も、設計・構築側としていろいろ作業を行なっておりますが、作っていく上でのTipsというか、こんなポイント考えておいた方が幸せかも!?ということを書き記したいと思います。

なお、僕が構築している環境ですが、以下の通りです

街の規模:人口15000人弱、子供1000人程度
学校数:8校(小学6校・中学2校)
端末:iPad(LTE)
ユーザ管理:AzureAD
端末管理(MDM):Microsoft Endpoint Manager(旧Intune)
フィルタなど:Umbrella

なお、構築の技術的なあれこれについてはQiitaでも少し書いていますのでご参考を。

コードを書けない行政マンが実践でApple School ManagerとMicrosoft Endpoint Manager admin center(旧Intune)を連携させてみただけの話

本日特に言いたいことは「ユーザ管理の設計はちゃんとしていた方がよさそう」ということ

これにつきます。わざわざ僕の記事を好んで読まれる方はその筋の方だと察しますが、学校ではクラス替えなどあるのでちゃんとこの辺設計した方がいいと思いました。以下、僕が考えた構想です。
これが良いというわけではないですが、大体街全体で1000人くらいの子供がいる感じだと効率がいいかもしれません。

確実に生徒1人に1つのIDを持たせた方が良さそう

構築時や運用時、また先生たちも初回は大変だと思いますが、確実に児童生徒1人づつにIDを持たせてITに触れることを「自分ごと」としていった方がいいなあと考えています。正直社会に出たら(出る前もか)一人一台の端末が「普通」で、共有端末っていう方が少ないと思います。なので、ちゃんと「自分の端末」「自分のID」ということをしっかりと認識していくのが大事だよねと思います。その方が、ものも大切に扱うでしょうしね。

授業で使うシステムは学年でグループ作るのをやめた

学校は毎年どこかでクラス替えがあります。でも、小さな街だと1学年1クラスってところが多いと思います。例えばクラスのグループを「○年生」としてしまえば、毎年グループ名称の変更などが発生します。なので「小学校入学年」をグループ名にすることにしました。
「組」がある場合は枝番的な感じ。

「 10000_○○小学校2015_1 」

こんな感じの作りです。ちょっと見た目では慣れるまで大変かもしれませんが、実際児童生徒ではほとんど関係ないでしょうし、問題はなさそう。
実際にこの仕組みでクラスを組んでみてテストしていますが、いまのところ大丈夫です。

ユーザ名に小学校入学年を入れ込んだ

これも上記につながるのですが、言っても大きな学校ではクラス替えなどがあります。しかし、このクラス替えが問題。
これから先、GIGAスクールの一人一台端末が当たり前になり、春休みなんかに端末を自宅に持ち帰る世界が来た場合、新学期が始まってから設定変更行わなければ、事前につぎのクラスがバレちゃうんですよね()
クラスがバレちゃうのがいいのか悪いのかはわかりませんが、これまでの価値観考えるとちょっとまずいのかも。
このため、少しでも新学期が始まって、すぐに設定を変更できるように、入学年を入れて検索するとすぐ異動したいユーザがソートできるなど、ちょっとした効率化が大きな効果を発揮するのかなと思います。
「苗字」に小学校入学年、「名前」にフルネーム。

「1986w 山形巧哉」
「 1986wyamagatatakuya 」

こんな感じのイメージです。
同姓同名は昔に比べれば少なくなった可能性が高いだろうという思い込み。

このフルネームについては色んな考え方があるのかなと今でも思ってます。が、数字でも名前でも結果として子供はすぐ覚えるでしょうし、かつ「実は児童生徒にはユニークなナンバーが無い」ので、エイヤッてやりました。
ちょっと大きなところだと最後に乱数を入れるっていう手もあるみたいですよ。
これにするとIDの推測などが難しくなりよりセキュアかもしれません。

ユーザ管理をクラウドにする

これ。
GIGAスクールでよく語られるのが

「なんの端末がいい」「なんのソフトがいい」「なんの管理がいい」

というところなのですが、正直なところ、何を使おうがなんでもいいのかなって思います。それぞれの端末やソフトなどでそれぞれの特徴もありますし。
結局のところ、ここって子供目線じゃなくて「大人の都合」な部分が大きいなあと感じてます。とはいっても管理上なんでもいいっていうのはなかなか難しい。
台数も台数ですし、人数も人数です。管理するのも一苦労。
これ「まだ簡単に」管理することができるのがクラウドでの管理で、かつユーザ管理では、クロスドメインID管理を行うことです。
これを行うことで、Mirosoftの商品だろうが、Googleの商品だろうが、Appleの商品だろうが基本的にワンソースな管理ですべてのサービスが使える。なんて夢のような話なのでしょう。

先生も子供もみんな使いやすいもので、効率的に学びを進めた方がいいと思うのです。ツールに引っ張られることなく。だけどやっぱり管理部分もしっかりしないと...を解決できる仕組み。
ただ、このクロスドメインID管理はプロがやればなんのことはないのでしょうが、素人がうっかり手を出すと大変でした(経験者談)

また、この辺の連携は当たり前に出来るものではなく、今できるようになってきてる分野でもあるので、思ったような連携ができないということも多々あります。
そういう場合はCSVデータのインポートなど色々な手段があると思いますのでユーザ管理はちょっとだけ煩雑になるかもだけど、そういう手段を選択した方がいいと思います。(まあ、一つのサービスだけを使うならそれで問題無し)

細かなことを言うと

名称未設定

写真ベースでマニュアルというか、キッティング手順というか、正直パワポなんかに手順の全部を写真とって貼り付けるだけで、かなり効果があると思います。
OSがアップデートした時なんかに若干変化があるかもですが、なんとなくなんとかなりそうです。ないよりマシ。しかも、他人が作ったものよりローカライズされたマニュアルは相当強い。

かなり限定的ですが

AzureADとかとiOSの組み合わせをしている場合、基本ソフトはMS系のものを使いながらもクラスルームやスクールワークを使うという学校もあると思います。
クラスルームやスクールワークはASMでのクラス作成がメインとなるので、そちらにばかり注力しがちですが、MSのTeamsなんとかAzureADのグループなんかを基本としますので、両方ちゃんと作り上げないと後から辛いです。
現状AzureADのグループをASMのクラスなんかに同期することはできないのですが(2020/9現在)、きっとできるようになるはず。(希望的観測)

終わりに

なんだかとってもざっくりした内容ですが、少しでも「簡単に」管理できることが一つキモになる感じがします。今はまだ構築最中なのでなんとでもなりそうですが、これから運用フェーズに入っていけばこりゃ大変だなあという感じがします。
みなさんいろんな、効率的な案があればむしろ僕にもおしえてくださいねー!!

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