韓国のAmazonことクーパン(Coupang)がめっちゃ注目されているワケ(時価総額500億円超え)
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夜明けにソウルの住宅街を散策すると、必ずクーパンの配達用バンに出くわします。過去数年間、韓国のミニ・アマゾンは顧客が深夜までに注文すれば朝食に間に合うように提供する製品を着実に増やすことで、混雑したEC市場の中で成長してきました。注文した当日に届く商品もあります。
その戦略は、コロナ前でも賢明に見えましたし、コロナ渦の2020年以降では刺激的ですらあります。 Coupangの収益は、2019年の63億ドルから昨年は120億ドルへとほぼ倍増しました。従業員数は1年前の2倍の50,000人。韓国のeコマースの4分の1をコントロール(2019年の18%から増加)しています(調査会社のDigieco調べ)。
ブルームバーグの推定によると、この創業11年の会社はまだ利益を上げていません。これまでの損失は累積41億ドル。財源はソフトバンクのビジョンファンドなどのVCで、ビジョンファンドは37%の株式を所有しています。ソウルの投資会社、ミレー・アセット大宇のキム・ミョンジュ氏は、キャッシュフローは改善したが、成長するにはより多くの資本が必要だと言いますす。
クーパンにとって幸いなことに、現在スタートアップに対する投資家の欲求は飽くなきもののようです。2月12日、ニューヨーク証券取引所に新規株式公開(IPO)の書類を提出しました。時価総額500億ドルを超える可能性のあるクーパンは、来月すぐに公開される可能性があります。
クーパン同様、Amazonやアリババの王座を狙う、成長著しい次世代の新興企業はこちらです。
・Shopify(米国)
・Meituan(中国)
・Pinduoduo(中国)
・MercadoLibre(ラテンアメリカを狙う。アルゼンチン)
・Sea(東南アジアを狙う。シンガポール)
いまのところ、クーパンは海外に進出する計画はないため、クーパンの見通しは地元のライバルをかわすことにかかっています。それは、
・ロッテ、新世界など大企業のEC部門
・Naverなどインターネットプラットフォーム
・Baemin(ドイツのDelivery Heroが支援する食品配達サービス)まで、幅広いライバルがいます。
したがって、その優位性を拡大するためには、夜明け前の配達のおかげで獲得した顧客との関係を育み続ける必要があります。同社は配達員を直接雇用することに誇りを持っています。
キム氏は、消費者を味方にできても、クーパンの長期的な成長にはフルフィルメントとロジスティクス以上のものが必要だと考えています。たとえば MercadoLibreとSeaの高評価は電子決済やゲームなど隣接するビジネスによるものが大きいです。韓国の孤立したオンラインエコシステムで繁栄するには、クーパンは複数のニッチ市場を獲得する必要があるかもしれません。
https://www.economist.com/business/2021/02/18/coupang-hopes-to-be-the-next-successful-baby-amazon
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