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価値観とは

いままで大学生になるまで、たった20年生きてきただけですが、それなりに人とかかわってきて、いろんな人々の考えや、意見について触れてきました。僕自身はいろんな人のいろんな考えに触れる事自体は好きなので、いろんな刺激をもらうという点では価値観の違いって結構面白いなとおもいます。そもそもその違いこそがその人としてのアイデンティティなのだから。

当事者として価値観の違いを認め合うって結構難しくね?

でも、その価値観の違う人と当事者として向き合うなった途端、かなりしんどい。よく、最近は「多様性」という言葉を聞くけれど、そこで言われていることは、大抵お互いの違いを認め合っていきましょうみたいなことが述べられています。けどいざ、この多様な考えの中で、一緒に生きていくというのは、とても時間と労力のコストがかかることだと思います。例えば高校の時の部活の話。自分は練習において、試合に勝つためには地道なことを積み重ねて、しんどいこともストイックにこなすべきだという考えを持っていたのですが、部員の中では、練習でも楽しむことをモットーとする部員がいて、その子とはよくぶつかり合うことが多かった。トレーニング一つをするにしても、たとえつまらないトレーニングでもすべては試合に勝つためだと我慢して練習していた僕は、そこで、さぼっていたその子にきつくとがめることがあった。しかしその子は「楽しんでやれないことは何をやっても無駄。自分は心から楽しいと思えるメニューを全力でする。」といわれ、その態度は全く変わらなかった。自分はただそれは甘えだと思ったけれど、それも一つの考えなので、考えをすり合わせていくかにかなり苦労しました。ほかにも、部員をどのようにリードしていくかで幹部の間で衝突することも多かった(当時自分はキャプテンだった)。このように、同じ目標で、よく似た生活を送ってきた部員同士でさえ、これらの考えの違いについて着地点を見つけるのにかなり苦労しました。

これがもし、様々なバックボーンを持った人や、人種、言葉が違う人々と生きていくとなればどれほど大変なことなんだろうと思ってしまいます。価値観の「多様性」を認めることは、様々な人が認め合って生きやすくなるという風に語られることが多いけど、実際そこから当事者として向き合っていくのはかなり難しいことで、むしろ生きずらいんじゃないかとも思ってしまいます。

恋愛での価値観の違いはもっとめんどい

人と付き合うことほど、相手との考えの違いがダメージになるものはないんじゃないかって思うほど、ここでの価値観の違いはしんどいのじゃないかなと思います。そもそも、ただの赤の他人がいつの間にか大切な人になる。それが付き合うってことなのに、気が付けば、自分は相手に勝手な期待や、こうであってほしいといった希望的な観測を抱いてしまう。確かに、付き合うまでにお互いの共通点やこの人とならと直感的に思ったのかもしれないけれど、お互いに同じことを思いあえているなんてほとんどない。なんかまずこれが、違和感があって滑稽におもえてしまう。だって、前に述べたように、「相手は価値観が違う他人である」というのがわかっていて、自分が思う相手に対する理想と、相手が自分に求める理想っていうのは絶対違うはずなのに、それでも自分が相手に求めるものとちがっていれば、傷つくし、腹を立てる

恋愛の悩みとかほとんどこれがすべてなんじゃないかなともおもいます。しかもこれが別れるってなったらあれほど近くにいた人が、最初に出会った時以上に遠い他人になってしまうことが多い。私はたまらなくこのことが嫌です。逆に、異性かどうかを問わず、これらの違いを認め合って、長い歳月付き合っていけるって本当にすごいことだし、相性が良かったんだなと思います。

別に多様な社会は生きやすい世の中じゃないという価値観

いろいろ書いてきたけれど、まだまだ自分にはこのテーマについて語るにはまだまだ未熟だということがこのnoteを書いていて思いました。(笑)そんな中でも思ったのが、別に多様な社会って決して生きやすいものではないということ。多様性っていろんな価値観を持った人々が生きやすい世の中を実現するためによく言われるようになった言葉だと思うけれど、それは逆に、様々な考えや思想がぐるぐるとめぐる中で、それらと向き合って生きていかなければならないということ。これって、結構しんどいことなんじゃないかと思います。

無理して分かり合えなくてもいい。けどその違いを認めるのは大事だという価値観

最後に思ったのは、これだけ人同士の考えって違うのだから、無理して分かり合おうとしなくていいんじゃないかなってことです。結局、価値観を認めて生きていくってことは大変なことなのだから、分かり合えない部分は「わからない」分かり合える部分は「共感できる」とお互いの、価値観を理解しあって、適度な距離を持つのがベストなんだな、と。かつてヴォルテールが言った「私はあなたの意見には反対だ、だがあなたがそれを主張する権利は命をかけて守る」ではないけれど「あなたの価値観は私にはまったく理解できない、でもあなたの考えには全力で尊重する」のようなスタンスで行けばいいのかなともおもいます。これが難しいんだけど。笑




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