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1個でも当てはまったら要注意!採用サイト制作の失敗あるある5選Q

山梨のwebディレクターの廣瀬です。
前職で採用業務を担当していた経験を活かし、人材領域に強いwebディレクターとして活動しています。

今回は採用サイト制作をテーマに、意外とやりがちな採用制作の失敗あるあるを5つご紹介します。
企業側が言いたいばかりで、求職者を置き去りにした採用サイトになっていては、採用を増やすことはむずかしくなります。

  • これから採用サイト制作を検討している方

  • 採用サイトがあるけど期待通りの成果を出せていない方

こんな方たちに読んでもらいたいなと考えています。
もし採用サイトに関する相談があればX(旧Twitter)のDMからご連絡いただければご返信差し上げます。


失敗1:代表メッセージを最重要に扱う

「うちの会社に入るからには、代表のビジョンに共感する人材がほしい」

採用する側の目線としては言いたいことはわかりますが、採用の成功のためには、まずは求職者に選ばれる会社である必要があります。
まだ応募するか決めていない「数ある企業の一つ」としか見られていない段階で、代表メッセージを押し出されても志望度向上にはつながらないでしょう。
きっと応募を決める段階では、福利厚生や待遇などの条件面をまずは確認したいはず。

そもそも採用基準が「ビジョンへの共感度」を見るならば、代表メッセージなど企業発信の情報の重要度は高まります。しかしそうでなく、社内忖度が理由であれば思い切って改善したいところ。
求職者に有益な情報よりも、自社の言いたいことを押し付けてしまっているサイトは意外と多いものです。

ちなみに求職者が代表メッセージなど企業側の発信を見に行くのは、選考開始後のほうが割合としては高まります。

失敗2:インタビューはキラキラ社員のみ

「やる気に満ち溢れた意識高い社員のインタビュー以外載せない。そのほうが見栄えがいいから」

社員インタビューページにキラキラ社員で固める、もしくはキラキラ社員に見えるように修正を加える。これも企業側の都合で起こる失敗あるあるです。

もしもあなたの会社がビジネス戦闘力高めの戦闘民族しか採用しないのであれば、インタビュー対象者もビジネス戦闘力高めの社員で構成するべきです。しかし、そうでない場合はもっとリアルな年次の近い社員の声を聞いてみたいと思うのが求職者の率直な思いです。特に新卒採用向けのインタビューであれば、

  • 就活〜内定までのエピソード

  • 入社後の研修体制

  • 配属先の決まり方

  • 実際に働いてみての所感 など

入社後の働くイメージを持てるインタビュー内容にすることが重要です。
会社としての発信なので適切な表現に校正する必要はありますが、いわゆる「盛った表現」をしてしまうと入社後ギャップに苦しみ、結果として早期離職につながる危険性もあります。

あとは社員インタビューを更新していない場合も要注意です。
仮に2022年新卒のインタビューを載せている場合、2023年新卒にとっては1年上の一番近い先輩社員にあたります。しかし2024年入社予定者からするとどうでしょうか?2025年入社予定者は?
サイトに掲載した社員と、実際にサイトを見る求職者の年齢はだんだんと差が大きくなります。毎年新卒採用をしていくのであれば、社員インタビューを始めとしたサイトコンテンツは常に新鮮な状態を保ちましょう。

失敗3:新卒も中途も同じコンテンツを見せればいい

「予算が無いから新卒・中途どちらにも使えるコンテンツにしたい」

結構言われることが多いセリフ。しかしこれもよくある失敗です。

仮に中途=第二新卒者と定義しているなら大きく外しているわけではありませんが、それでも新卒と第二新卒では企業選びで見るポイントは異なるはずです。これが中途社員=経験者採用と定義しているなら大変です。

初めて就職に向き合う新卒採用者と、数年〜数十年社会に揉まれて経験を積んだ中途採用者が同じコンテンツで良いわけがありません。
ベストは新卒採用向けと中途採用向けで採用サイト・情報を出し分けることです。もし予算が限られているのなら、自社の採用ターゲットに一番適したコンテンツでサイト制作をするべきです。

失敗4:福利厚生はおまけ程度

「うちは特別な制度は無いし、福利厚生の個別ページはいりません」

個別ページを作っても内容が薄くなってしまうことを懸念する気持ちはわかります。しかし、応募しようか判断材料を探している求職者にとって「福利厚生ページ」は非常に重要度が高いです。
そもそも福利厚生とは、社員が給与以外に得る利益のことです。仮に特別な制度がなかったとしても、有給休暇や産前産後休業・育児休業などの法定福利厚生を丁寧に説明するページは作れるはずです。真っ当な企業経営をしていることを発信する意味でも、福利厚生ページは優先度高く制作することをオススメします。

企業によっては、社内での懇親会やレク活動・部活動、研修制度を紹介しているところも多いです。
福利厚生は採用サイトの重要項目として扱いましょう。

優秀な人材を採用するには競合他社と条件比較されるのは避けて通れません。そもそも「載せることがない」という時点で、採用市場でかなり厳しい戦いを強いられると自覚する必要もあるでしょう。

失敗5:採用サイトを作ったからマ◯ナビはいらない

採用サイトを作ればそこから応募してもらえれば良いんですよね?そしたらマ◯ナビの掲載費を辞めようと思います。

いやいや、そうは問屋が卸しません。そもそもマ◯ナビなどのナビ系サイトと採用サイトでは役割が全く異なるからです。

  • ナビ系サイト:求人情報を多く集約し、多様な企業の求人を掲載するサイト。いわば自社求人を多くの求職者に見てもらうための集客の源泉。

  • 採用サイト:自社情報を提供し、ブランドや文化・採用情報を詳細に掲載するサイト。自社の魅力をアピールし、求職者に向けて情報を提供する役割。

社名検索で直接、採用サイトに集客できる一部企業を除き、ナビ系サイトは採用サイトに集客するために必要なプラットフォームです。そのため、採用サイトを作ったからといってナビ系サイトを解約してしまうと、そもそも集客ができないという自体に陥ります。

ナビ系サイトに集客を依存しない体制を作るには、SNSや採用コラムなどを駆使して自社の認知を獲得→社名検索されたり、直接サイトに流入させる導線作りが必要です。
これには膨大な時間と労力・人件費がかかるので、取り組むには相応の覚悟が必要となります。

要するに、
ナビ系サイトに広告費を払って集客するのか?
それ以外の集客方法に人件費をかけて集客するのか?
と言った差になります。

まとめ:採用サイトは求職者のために作る

採用サイト制作の失敗あるあるを5つ紹介してきました。

私自身が採用担当をしていた頃を思い返せば、サイト制作は社長が中心となって進めていたプロジェクトでした。そうなれば「代表メッセージの序列を下げましょう」というのは、内部で指摘しにくい部分です。
ただ、実際にさまざまな採用サイトのアクセス解析をすると、そこまで見られていないのも事実。

求職者のためになる情報発信をして、採用を成功させるのが採用サイト制作の目的です。目的をぶらさずに制作を進行するためには、信頼できるweb制作会社・ディレクターと手を組むことをオススメします。


最後まで読んでいただきありがとうございました。
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