お酒の話(シャリュトリューズ)


シャリュトリューズとは

 約130種のハーブや薬草を原料としたリキュール(エリクサ:霊薬)
 「リキュールの女王」と呼ばれる。

シャリュトリューズの歴史

 1605年 フランス王アンリ4世の寵妃ガブリエル・デストレの兄、デストレ元帥が錬金術師より譲り受けたとされる「長寿の霊薬の製法」という手稿をラ・グランド・シャリュトリューズ修道院の前総長の依頼でレシピを譲り受けたシャリュトリューズ修道院の修道士が研究。1737年に治療薬が完成、その後1764年にエリキシル・ヴェジタルが作られた。1840年にはジョーヌ、ヴェールが完成したとされている。※細かな点は諸説あり

シャリュトリューズの特徴

・秘伝のレシピ

 レシピや製造方法の詳細は門外不出となっており、カルトジオ会修道士2名しかその全貌を把握していない。
 ※3名の説もある
 修道院のハーブルームに集められた原料を乾燥、粉砕などを行い、蒸留所へ運ばれる。浸漬後、特別なステンレスタンクにて蒸留される。

・世界最長のセラー

 リキュールの地下貯蔵庫(セラー)で最低3か月、VEPでは12年以上熟成される。
 セラーの長さは164mで世界最長のセラーとなっている。
 

シャリュトリューズの種類

・ジョーヌ(黄)

 ハチミツを思わせるコクのある甘み。自然由来の色がある
 アルコール度数43%

・ヴェール(緑)

 ミント系のハーブの爽やかな香り。スパイシーさがある。
 アルコール度数55%

・エリクシル・ヴェジェタル

 1605年当時のレシピに記載のある 400年以上続くリキュールの原型
 アルコール度数69%

・ナインス・センティネアー

 シャリュトリューズ修道院創設900週年を記念して1984年につくられる。ジョーヌとヴェールの中間のような味わい
 アルコール度数47%

・エピスコ・パレ

 2003年に5000本限定で発売された。
 ジョーヌ2/3、ヴェール1/3をブレンドして作られている。
 アルコール度数45%

・リキュール・デ・エイリキシル(1605)

 シャリュトリューズの400年を記念して2005年に作られた
 選別されたヴェールを数か月熟成、エリキシル・ヴェジタル特徴を表現している。
 アルコール度数56%

・MOF・ソムリエ

 MOF= Meilleur Ouvrier de France(国家最優秀職人賞)を授与されたソムリエ数人が、レストランで提供することを想定とし、修道士と共同で開発。シャルトリュー・ジョーヌから特別に選んだなキュヴェ。
 アルコール度数45%

・VEP(ジョーヌ/ヴェール)

 オーク樽で12年以上の長期熟成
 アルコール度数はジョーヌが42%、ヴェールが54%

・ジュネピ

 フランスのアルプス地方の自家製リキュール
 8月にジュネピの花から作られる。ほとんどフランス東部でしか見られない。
 アルコール度数40%

・キュヴェ・デ・メイユール・ウヴリエ・ド・フランス

※詳細不明
 恐らくMOF・ソムリエと同じもの


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