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なぜ、ゴールデンクロスは買いサインなのか?


売買サインに関する問題

「価格が移動平均線を上向きにクロスすることをゴールデンクロスという。これが買いサインである理由を、投資家の心理の変化から説明せよ。」

本やネットでは、短期と長期の移動平均線のクロスをゴールデンクロス・デッドクロスと呼ぶことがあります。

また、「それらは買いサイン・売りサインです」と、単にテクニカル指標のシグナルの紹介のみで終わっていることが多いです。

なぜ買いサイン・売りサインになるのかの説明が一切されておらず、売買サインの意味がよく分からないまま何となくテクニカル指標をチャートに表示している人が多いのではないでしょうか。

その状態では、いつまで経ってもトレードで勝てるようにはなりません。ガチで危機感持った方がいいです。

解答
「平均的にマイナスだった買い方の損益がプラスに転じる分岐点がゴールデンクロスであり、投資家が心理的に強気になるから」

解説
移動平均線の役割は、過去N日間に売買した人の平均的な価格と現在の価格を比較すること。

20日移動平均線であれば、過去20日間に買った人・売った人がどれくらい儲けているか、あるいは損しているかが分かります。

例えば、あなたが株を買って含み損を抱えたとしましょう。その時、どんな気持ちでしょうか?

上がると思って買った株が下落したら不安な気持ちになるでしょう。

そこから価格が上昇し、含み益になったらどうでしょうか?

自分の読みは正しかったと自信が出てくるでしょう。

ポジションを保有している時に、儲けているか損をしているかで投資家の気持ちは全く違ってくるでしょう。

・投資が心理的に強気になる分岐点がゴールデンクロス
・投資が心理的に弱気になる分岐点がデッドクロス

だからゴールデンクロスが買いサイン、デッドクロスが売りサインなのです。


図はドル円の日足チャート 水色の線は20日移動平均線

株に限らず、為替などでも同じことが言えて、買い方だけでなく、売り方の目線も考え方は同様で、含み損から含み益になった時の心理の変化が重要です。

今後、テクニカル分析を勉強しようと思っている人は次の3ステップを意識してみましょう。

テクニカル分析の研究3ステップ

①定義・計算式の意味を理解する
②指標から読み取れる情報を探る
③正しい売買タイミングを考える

今回の移動平均線を例に考えると

①定義は過去N日間の終値の平均値で、それを現在に描画して線で繋いだもの
②移動平均線の役割は、過去N日間に売買した人の平均的な価格と現在の価格を比較すること。
③ゴールデンクロスは、平均的にマイナスだった買い方の損益がプラスに転じる分岐点で、投資家の心理が強気になるから買いサイン。デッドクロスはその逆で弱気になるから売りサイン。

こういうことを意識して売買サインを理解しているのと、ただ何となく意味も分からずにテクニカル指標を表示させているのでは、チャートの見え方が全く違うことが分かると思います。

今回のゴールデンクロスの③正しい売買タイミングを考える、をもう少し深掘りしていきます。

もみあいの時は価格と移動平均線が何度もクロスする

価格が移動平均線を上抜けしたら買いサインとは言っても、上のチャートのように、もみあいの状態では騙しにあってしまいます。

もみあいの状態も投資家の心理の説明ができます。

それまで含み損を抱えていたところからの含み益になるから強気になるのであって、ポジションの損益がプラスになったと思ったらすぐにマイナスになったりを繰り返すような状況では強気にも弱気にもなりません。

騙しを解消するために、直近の高値を超えたら買うか、価格の代わりに短期移動平均線を使うことでクロスの回数が減り、騙しを減らすことにも繋がります。

価格の代わりに短期移動平均線を代用

移動平均線を2本使うことで騙しを減らせるなら、3本使った場合どうなるのかをぜひ考えてみてください。

次回、その話をします。

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