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【ボリンジャーバンド②】意外と知られていないバンドワイズと%bチャート

前回の記事では標準偏差について解説しました。

今回は、あまり知られていない%bチャートとバンドワイズ(BandWidth)チャートについて解説します。

ボリンジャーバンドに含まれる情報は

・トレンドの方向性
・ボラティリティ
・相対的価格の高さ

この3つです。

ボリンジャーバンドを見るだけでも、この3つの情報は分かるのですが、より正確に分析するためには、

ボラティリティ→バンドワイズチャート
相対的価格の高さ→%bチャート

が必要になってきます。ぜひ、この機会にマスターしましょう。

BandWidthとはバンド幅のこと。計算式は、

BandWidth=(バンド上限−バンド下限)÷ミッドバンド

単純にバンド幅なら+2σ線から−2σ線の幅を指します。

ですが、例えば
500円の時の100円幅と
5000円の時の100円幅では、意味が変わってきます。

そこでミッドバンドで割ることで、現在の平均価格に対して何%の幅になっているかを計測し、バンド幅の変化を正しく読み取ろうという指標になっています。

BandWidthでバンド幅の変化が分かります。

その変化を読み取る上で重要な考え方が、バンド幅の拡大と縮小です。

ある期間でバンド幅が

一番縮小している状態をスクイーズ
一番拡大している状態をボージ

と言います。

%bチャートは、現在の価格が過去20日間の中で相対的にどの位置にあるかを示したもの。計算式は、

%b=(現在値ーバンド下限)÷(バンド上限ーバンド下限)

現在値がバンド下限から何%の位置にあるかを見る指標。

これによく似たオシレーター系の指標があります。

それはストキャスティクス。

ストキャスティクスの%Kの定義と%bの定義を比較すると

%K=(現在値ー最高値)÷(最高値ー最安値)
%b=(現在値ーバンド下限)÷(バンド上限ーバンド下限)

似てるのが分かりますね。

ストキャスティクスの定義

この2つの違いを端的に表すなら、相対的な価格の高さを

%Kは得点
%bは偏差値

として表したものと言えます。


どういうことか。

%Kは0〜100%の間。
%bは理論上どんな値も取ります。


テストの点数で例えるなら、前回の記事で標準偏差の解説で偏差値について書きました。

同じ平均点、点数、順位であっても偏差値が変わるという話をしました。

点数だけでは、どれくらいの位置か判断できないので、標準偏差を使って、データのばらつき度合いを調べることで、相対的な位置を分かりやすくしたのが偏差値です。

平均点から標準偏差1つ分点数が高ければ偏差値60平均点から標準偏差2つ分点数が高ければ偏差値70

となります。


再度、ストキャスティクスの%Kの定義と%bの定義を比較すると

%K=(現在値ー最高値)÷(最高値ー最安値)
%b=(現在値ーバンド下限)÷(バンド上限ーバンド下限)

ストキャスティクスの場合、最高値なら%K=100%

%bチャートの場合、価格が+2σの位置にある時は%b=100%

計算式より、

%Kは0〜100%の間
%bは0未満や100%以上の値もつける


まとめ
ボリンジャーバンドに含まれる情報は

・トレンドの方向性→ミッドバンド
・ボラティリティ→バンドワイズチャート
・相対的価格の高さ→%bチャート

この3つです。

ボリンジャーバンドは、移動平均線にストキャスティクスを組み合わせ、ボラティリティを加えた指標と言えます。


次回は、ボリンジャーバンドを使ったトレード戦略について解説します。

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