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【ライブレポ】BUMP OF CHICKEN Sphery Rendezvous ベルーナドーム Day1

9/7(土)気温35℃

もうね、本当に馬鹿なんじゃないかと。人類が屋外で活動していい気温じゃないのよマジで…。
一体誰が知ってるんだってレベルの東京のローカル線、西武鉄道をどんぶらこ。埼玉の奥地所沢のさらに奥、西武ライオンズの本拠地ベルーナドームにて、BUMP OF CHICKEN 5年ぶりのドームツアー「Sphery Rendezvous」が初日を迎えた。
前の週は少し連日照りつける陽の強さが和らぎ、季節の移り変わりを感じた日もあったのだが、幸か不幸か晴天に恵まれたおかげで、周囲に避難できるような施設のない中直射日光に開演まで晒され続ける羽目になった。
あまりの暑さに一旦ホテルに戻って出直すリスナーも続出。頻繁に補充されるおかげで全然冷えていない自動販売機。
遠征組は所沢辺りにホテル取るのが正解かもしれない。

2日連続ツイートで念を押す注意の入れようから本気度が伝わる。

物販は整理券制がさらに時間帯毎に申込む形式へ変更。遠征組はせっかく当たっても朝一だと間に合わないので、良い改善だと思う。
物販レジも、表と裏の二段構えで、過去最高にスムーズだった。
さすが、ドームツアーは気合いの入れ方が違う。
CD販売が物販エリアの外に出たので、整理券がなくとも買いに行けるのも地味に嬉しいポイント。なのだが、CD不具合の回収騒動を受けての事だと思うが、初回盤通常盤ともに「Iris」の取り扱いはなし。

本日の座席はSilver Jubilee at MAKUHARI以来のアリーナS席!位置は出っ張り横のチャマ側2ブロック隣。流石にピックが飛んでくることはないだろうが肉眼で表情を捉えられるほどには近い、神席!

前回ツアーHOMESICK EISEI 2024からベルトがリボンタイプへと変更されたが、腕振ってるうちに緩んでどっか飛んでいったとの報告が散見され、入場口で手渡された時に交換ベルト持ってくることを忘れたと後悔したPIXMOB。
そんな声を受けて改良されたようで、緩みはするものの、LIVE中吹っ飛んでいくといったことはなかった。

18時開演からやや遅れてのスタート

HSと同じようにごちゃっと、四人全員で入場。

藤くんがレスポールスペシャルを掲げて声援を受ける。
そのまま一度はストラップを通してギターを抱えたが、機材トラブルなのか、単なる段取りのミスなのかは不明だが、舞台袖からスタッフがアコギをもって藤くんに駆け寄りギターを交換。改めてアコギを携えて一曲目を奏で始める

「01. Sleep Walking Orchestra」
演奏を始めると、ステージ足元、小上がりになっていた部分の側面の照明が点灯。それにより、メンバーが円状のステージに立っている事に気づく。
真っ白な光に照らされる姿はまるでショーケースの中でライトアップされる芸術作品のよう。受ける印象としてはSmall WorldのMVに出てくる最後のスクリーンの白い部屋が近いように思った。

やがて足元の照明が上昇していき、ステージではなく円環状のセットであることに気づく。
メンバーの頭上まで上がったところで手前側が持ち上げられて角度が付き、HOMESICK EISEI 2024のセットを彷彿とさせる存在感を放つ。
ステージに垂れ下がるワイヤーが見えていたので、セット演出組んでるんだろうなとは思っていたが、まさか足元のそれが持ち上がるとは思わなかった。あっぱれ。

ちなみにこの円環状のセット、ただの飾りではなく外側側面の照明に加えて内側の側面にはレーザーが仕込まれていて、多彩な光の演出にも一役買っているという、最高の舞台装置となっている。

アルバム版の冒頭の演出の再現があったりするのかと楽しみにしていたがそんなことはなかった。代わりに聞き覚えのSEが流れ、そのまま演奏に突入していたのだが、冒頭のSEどんなのだったか覚えている方情報提供求む…!
〈情報提供頂きました!〉
窓の中から3'30辺りから始まる間奏部分「アーアーアー」というコーラスを、音程低くしたバージョンでした。ご協力いただきありがとうございました!



演奏が終わると同時に暗転。
左右のスクリーンそれぞれに、本ツアーロゴでの
「BUMP OF CHICKEN」
「Sphery Rendezvous」の文字が映し出される。

かっこいい!なんですかこの演出!ど頭からインパクト強すぎる!反射的に写真に残したい、この瞬間を焼き付けたいと思わされるほど、一気に世界観に引き込まれる、強烈にツアーが始まったという印象を植え付けられる。最高!

一気に高揚した気持ちをさらに煽るかのようなイントロが流れ、そのまま「Aurora」
何度聴いても新鮮にテンションぶち上げられるイントロは本当にすごい。

「なないろ」
「CDTVライブ!ライブ!」で見せたアレンジと同様、前回までのツアーとは異なるライブアレンジで、そういう歌い方もできるんですね!?ってなりました。

間奏で藤くんとチャマが向き合って演奏するときに、チャマが普段より長めに詰め寄っていて、藤くんに「ちょっ!」みたいなリアクションされてた笑

間奏で「BUMP OF CHICKENです!」と自己紹介。「こんばんは」って言ってなかったような気がして、珍しいなって思ったような記憶があるんだけど、もしかしたら気のせいかもしれない。

前半の曲のどれだったか覚えていないが、ヒロが何度か腕を振り上げるように演奏していて「何かかっこいいことやってるな」って思って見てたんだけど、さては袖が長いのが鬱陶しいのを振り払おうとしてるだけだったか…?(笑)

冒頭三曲が終わると「Sphery Rendezvous Tourへようこそっ!」と、チャマのオープニングMCが始まる。

歓迎の挨拶を受けて客席から声援が上がるのを「シッ」とすぐさま制し「一旦、みんなの耳貸して」と言って耳に手を当てるジェスチャーをして静かになるのを待つ。
何事かと会場中が固唾を飲んで待った言葉

「すっごい虫の声聞こえる(笑)」

ズコー。なんだそれは(笑)
確かにすっごい虫が鳴いてる音聞こえるけども!!

「虫の音が聞こえるような雰囲気だと、キャンプファイアーしたくなるよね」と、こちらの気持ちなどお構いなく、マイペースに話を続ける。
「それで友達に、明日キャンプファイアーやらね?って連絡したら、いいね、じゃあこいつも呼んでいい?つって、そうやって呼んだ奴もまた別の友達を呼んで、そうやって次々人が集まっていって、今日、これだけの人がここに集まったみたいな、そんな最高に楽しい、キャンプファイヤー前日みたいなみたいな感じだよね!
5年ぶりのドーム公演。この夏の…もう9月だから夏終わるんだけど、もう、夏みたいなもんじゃんかこの暑さは!だから、この夏の最高の思い出にしようね!楽しむ準備できてんのか?」
「イェイ!」とチャマが客席を煽ると、会場に集まったリスナーも元気に「イェイッ!」とリアクションを返す。
続けて同じように力強く「イェイ!」と煽ったかと思ったら次は打って変わって小さく「イェイ」、続けて弱く2回「いぇいいぇい」と、腰の辺りで小さなガッツポーズのように腕を寄せるジェスチャーで会場を温める。

「いつも言ってる事だけど、みんな自由に楽しんでください。別にみんな声出してるから私も出さなきゃとか、みんな腕振ってるから私も振らなきゃとか気にしなくていいからね。自由にノッて、腕振っても、ただ身体を揺らしながら静かに聴いてくれても、座ってゆっくり聴いても、一緒に歌ってくれても、一人でその場で踊ってくれても、自由に楽しんでくれていいから!それ見てなんだコイツって思う人居ないから!ただ、マナーだけは守って!笑

あと一つみんな約束してください。外、めっちゃ暑かったと思うけど、ここも、めっちゃ暑いから、体調悪かったら無理せずに座って休んでください。休んでもダメそうなら、周りのスタッフの人呼んでください。そしたらうちのスタッフ優秀なんで、なんかいい感じにしてくれると思うので。そして、スタッフの人が周りにいない場合は、隣の人に助けを求めて、助けを求められた人は、代わりにスタッフの人呼んでください!そうやって優しさが溢れる…(笑)みんなの優しさ溢れるライブにしていきましょう。お願いね、約束ね!」と、定番の注意事項をアナウンスすると「ヒロは、なんか話すことある?」と話を差し向ける。

えー?と一瞬困ったようなリアクションを見せるが「何日も前から今日からのツアーを楽しみにしてきました。とうとう今日ツアーが始まります。今夜は最後までよろしくお願いします」と絞り出したヒロ。
よかった楽しみにしてくれていて(笑)

「Iris買ってくれた?聴いてくれた?なんか不具合があったみたいでごめんね」と藤くんが話し始めると会場中から失笑が漏れる。
「どの曲も君のことを考えて作った曲です。君たちに会えなかったときから、君たちに会ってるときまでの、5年間の全部を詰め込んだアルバムです。たくさん聴いて、他の曲と同じように大切にしてね。
チャマも言っていたけど、外で待ってる間、暑かったでしょう。大丈夫?死ななかった?死ななかったから今ここにいるってんだよな(笑)
体調悪くなったら無理せず休みながら聴いてください。今日はアルバムの曲も、それ以外の曲もたくさんやるので、最後まで楽しんでいってください」

挨拶が終わると聴き慣れたイントロが奏でられ、早速「それ以外の曲」が披露される。

今回の「車輪の歌」はLIVEアレンジではなく素直なイントロで、いつものようにパニックにならずに済みました(笑)

「記念撮影」では白い花畑のイラストがバックスクリーン全体に映し出される。花は全然詳しくないが、「ガザニア」ですかね…?有識者の方々いかがでしょうか、ご意見ください。

「ONE PIECE 青春」の影響で、なんとなく切ない印象を持っていたのだが、穏やかな雰囲気の演出。
ちなみにガザニアの花言葉は「あなたを誇りに思う」「身近な愛」だそうです。
やっぱり切ねえ!!

「ようやく君の前で歌えるって曲やります」との前振りから演奏された新曲「青の朔日」

スモークが焚かれたところへ青いレーザーが照射され、雲がかかった青空のような演出
後半にかけて曲の盛り上がりと共に光量が増していき、最後は明るい青一色の世界

うっとりするかっこいい曲でした。

「strawberry」
ハンドマイク藤原登場!今回も自由に動き回る。
SOUVENIORや新世界と違ってスローテンポなため、ステージに座って歌うようなパフォーマンスもあり、とても良いです。
見所ですか?そうですね、個人的に一番グッときたのは、地団駄踏むように歌う藤くんでしょうか。
ここからさらにパフォーマンスのバリエーション増えていくのが楽しみな曲です。

この曲、演出も最高なんですよ。
BUMPにあまりない歌詞を表示させるタイプの演出で、中央のバックスリーンに、縦にマスキングテープを貼り付けたように白い線がランダムな位置に入って、そこに歌詞が表示されていく。表示された歌詞付きの白線はそこに留まるので徐々に画面占有率が上がっていき、曲の後半にかけて画面いっぱいに歌詞が表示される。まるで君に伝えたい言葉でいっぱいなんだと言うことを分かりやすいビジュアルで表現していて、解釈!!天才!大好き!

最後の方はチャマ側のステージ端まで行ってアウトロを演奏していた藤くん。演奏終わりにマイクを拾って戻ってきていたので、すっかり見逃してしまったがハンドマイクを一旦置いて演奏していたらしい。
今日はポッケにマイク入らないズボンだったのかな?(笑)
俺としたことが、ポッケにマイク入らなくて慌てる藤原基央を見逃してしまったので、次の講演では要チェックです!

演奏終わってのんびり歩いてセンターに戻ってきていたら、チャマからチチチチって、時計を叩くようなジェスチャーをされ、はや戻ってこいって急かされていた(笑)
「ごめん、なんかのんびりしちゃった(笑)」

フラフラ歩いているように見えていたのを察してか、曲入り前に一言喋る藤くん
「大丈夫?死んでない?(笑)俺すげー汗かいてて、体調悪そうに見えるかもしれないけど、そんなことなくって全然大丈夫だから、心配しないでね。俺はこれが平常運転だから。なんか具合悪そうなのはデフォルトで、生まれた時からそれが標準装備だから。代謝がいいから、すげー汗かくんだ。多分この会場で一番俺が汗かいてる。俺はもうパンツまでびしょびしょになってるんだけど、君たちは大丈夫?チャマも言ってたけど無理しないで休んでね」

ちょうど藤くんがこの話してくれた時にアリーナに突っ立ってる私のズボンの中で太もも辺りを汗が伝っていたので「俺も一緒だよー!」と言う気持ちだった。
外よりも中の方が暑くて、本当に蒸し風呂状態、サウナのよう。メンバーがこまめに気にするのも納得。他の会場とは本気度が違う。
そんな中で照明に照らされ続けているメンバーの暑さはそりゃすごいものと思う。

「飴玉の唄」
年々藤くんの歌唱力が上がっていることは疑いようもない周知の事実だけど、それにも増して表現力が凄まじいなと思う。
Silver Jubeliee at Makuhariからの、喉で歌う、がなるような歌唱。感情を剥き出しにしたような表現が、個人的には大好物だし、挑む姿勢を見せてくれるのが嬉しい反面、次の歌唱大丈夫かなと心配にもなる。中には「他の曲に影響出すくらいなら止めろ」と辛辣なコメントも見受けられた。
そんな諸刃の剣であったが、Silver Jubeliee、be there、HOMESICK EISEI 2024と、ツアーを経る毎に練度を増していき、今回とうとう業物として昇華したような片鱗を感じた。

喉にダメージが入るよな歌唱ではないのに、がなりと同じように感情に訴えるような、あえて崩したような歌唱。まだまだ使いこなしてはいないようで、後の曲で声が出にくそうな場面はあったものの、力任せではない、テクニックを駆使した表現。

ここにきてさらに進化するとか、一体どこまで突き進んでいくつもりなんですか。

「飴玉の唄」の演奏が終わり、藤くんの歌唱にすっかり感情が引き込まれていたところへ、どこからともなく「メーデー、メーデー」と、無線音声が飛び込んでくる。助けを求めるSOSに注意が引かれると星の鳥のSEが流れ始める。星の鳥に導かれて出っ張りへと移動するメンバー、スタッフから機材を受け取るとSEが変わる
「星の鳥+メーデー」

「二倍あれば良い」で手の甲をこちらに向けて裏ピースのジェスチャー

「rem」
まさかのレムにどよめきが起こる。
ヒロが藤くんに向き直り弦の一本ずつを、曲の一音ずつを丁寧に奏で、藤くんが静かに歌う。

真正面を向いて歌う藤くんの横顔!滴る汗!動く喉仏!越しのヒロ!
俺からそこまでの距離わずか20m程度!!(自重)

どよめきもすぐに落ち着き、会場が静かなサプライズにしっとりと包まれたのも束の間、間奏に入ると途端に表情を一変。
二重人格かと思うほどバリバリのロックンロールなバンドアレンジ。チャマに至っては髪を大きく揺らし激しくヘドバンをしていて、その姿はまるで世界に絶望して暴れ回るかのよう。
そうかと思えば間奏が終わると再び静かにしっとりと歌い始める。
間奏のアレンジが激しすぎて、間奏とそれ以外の落差がとんでもなく、情緒不安定にも程がある。
元々の不穏な歌詞に、うちに秘めた激しい怒りを表したかのような間奏の演奏が加わり、完全にメンヘラ曲が出来上がってしまった。

とんでもないサプライズをかましたメンバー。何事もなかったかのようにレム披露について一切触れないまま、チャマが「楽しいだなー」だったか「嬉しいだよー」だったか、変な喋り方してて、とにかく浮かれてる様子が伝わる。
「みんな本当無理せず座ってね、ここ休憩時間だから、大したこと喋んないし、座りながらリラックスして聴いてくれていいよ!」と言って出っ張りMCへと入っていく。

せっかくの調子近距離に来ているメンバーをよく見たいのに、ライトの逆光が超眩しい…。

「メンバー紹介します。ボーカルギターの藤原基央と、ギターの増川弘明、そしてこの、ヒデちゃんみたいな顔してるドラムの升、升秀夫(なぜか「升」って2回言ってた)、僕がベースの直井由文です。僕ら四人でBUMP OF CHICKENです。はい、メンバー紹介終わり」と、メンバーを呼びかける間も無く、一気にサラッとメンバー紹介を終わらせる。

「この後ここでは藤くんとヒロがいい感じに喋ってくれるから、はい、ヒロどうぞ!」
分かってたろうに話を振られてしどろもどろに話し始めるヒロ「えっと、楽しみにしてたツアー初日で…」と頑張って話を捻り出そうとしたところで、チャマが再びフェードインしてくる。

「いやー、これヒロ的には知られたくないだろうし、こんなところでバラされるのは本当に不本意だろうけど、やっぱり言わないといけない。俺どうしても喋りたい。言ってもいい?」

「ヒロがね、ゼリーを食べてたの、何味とかじゃなくて。ただのゼリー」

「美味しいやつね」

「そう、ただの美味しいゼリー。それをもう本当直前、開演10分前とかに食べてたんだけど、そしたらこいつさ、そのゼリーをこの辺に(Tシャツの胸元)ビシャって、こぼして。あ、別にそのせいで開演が押したとかそういうわけじゃないからね、うちのスタッフ優秀だから、開演遅れたこととは一切関係ないんだけど」
「みんな慌てたよね、中には走ってる人とかも居て」と、自分の話なのに何故か他人事なヒロ(笑)
「けどプロってすごいなと思って。スタイリストが集まって、いっそ全部濡らして目立たなくしちゃうかっていう案もあったんだけど、できる限りやろうってことで、こぼしたところトントンってやって、スチーム当てて乾かして、で、スチーム当てられてる最中こいつ暑いから汗ダラダラかいてるんだけど、メイクさんが汗出るたびにポポポポンって拭き取ってくから見た目は全然普通なの笑」

「みんなが一枚岩になって動いたよね」とヒロ。
だからなんでお前の話なのに他人事なんだよ(笑)

「そんなことがあったんだけど、こうして藤くんとヒロ見てると、全然分かんないなーって」

「結果みんなが一枚岩になれたから」
あくまで他人事を貫き通すヒロ(笑)

「なんか今のチャマの話の流れだと、俺も一緒にゼリーこぼしたみたいに聞こえたかもしれないけど、違うからね?俺はこぼしてないから。俺は隣でこいつがゼリーこぼしたその破片が飛んできて俺のTシャツにもついたってだけだから。そんで、俺はこいつがゼリーこぼしたの見て大変だ!って思って、すいませーんつって走っていって、コイツが、ゼリーを食ってたらTシャツにビシャってこぼしました!いや、俺は大丈夫なんですけどって状況説明して人を呼びに行ったっていう、だからさっきこいつの話に出てきた走ってる人もいてっていうのは俺のことです。俺はそういう状況で、咄嗟に人を呼んで状況説明ができる人間です」

俺は大丈夫って、ヒロのこぼしたゼリー藤くんのTシャツにも飛んでたんだよね…?(笑)

危うく濡れ衣を着せられそうなところを釈明する藤くん。
「そう、そうやってそれぞれができることをやった結果、一枚岩になれたって話」

お前は逃れられないぞヒロ!
そして、そんな話だったかな…?

話がひと段落したところでチャマが「ヒデちゃんがここにいるうちに」とLIVEに戻ろうとするのを藤くんが制す
「悪いけどちょっと待って、俺はどうしてもこいつに喋らせたい。今の話はこいつの話ってだけでコイツ自身は実は全然喋ってないのを俺は見逃さない」
「ああ、ただイジられてたってだけってことね」「だから、ヒロなんか喋って」
「何かって笑」

それは無茶振りだと俺も思う

「今日何喋ろうかなって考えてたんですけど、何にも思いつきませんでした。地方とかだったらね、昨日何食べたとか、話すことあるんだけど、ここはほら、関東地方だから、そういうのないじゃん。昨日は中華を食べました、美味しかったです(笑)ツアー初日で、まだ引き出しも、何も入ってないから、何もないです。すごく楽しみにしてきました。」
「どうよ、順調に曲も消化してきて、セトリも後半に入るわけだけども」

「後半に入る」という言葉に「えー!?」とヤジを飛ばすと

「えーって、聴いてたでしょ!?今君の前でやってきたあの曲やこの曲も、それなりの曲数やってきたと思うんだけど、聴いてきたよね?いや、そんなはずねえって?(笑)まだそんなやってねえはずだって?俺が聴いてたのは幻だったのかな?(笑)
残念ながら勘違いとかじゃないんでね、ライブも後半です。ヒデちゃんがここにいるうちにもう一曲付き合ってください」

聞きましたか会場の紳士淑女の皆様方、そして聞いてください全国のBUMPリスナー諸兄姉よ。このわたくしこそが、ベルーナドーム33,000人の中から選ばれし、藤原基央と会話した男です。
ありがとうございます、ありがとうございます。
誰がなんと言おうと、あの「えー」は俺の「えー」です。間違いございません。異論は認めません。
本当にありがとうございます。

「SOUVENIOR」
歌詞演出!!スクリーンの下から迫り上がるように歌詞が積み上がって表示されていき、スクリーンの最上部まで歌詞が到達すると、天井にぶつかった歌詞が崩れ落ち、スクリーン下部へ溜まっていくという演出!
「strawberry」が伝えたい言葉で一杯になっているのなら、こちらは伝えたい言葉が崩れる程積み重なって、それでも止まらずに溢れてくる様を示しているかのよう。
「strawberry」に引き続き最高!素敵!神演出!!
さらに、リスナーの合いの手部分は「@#&&/_」のように表示されていて、好きなように歌ってほしいというBUMPサイドの意思表示のように感じられたのもポイント高い!

これまではメインステージで披露されていたので、ステージを左右に広く使っていたが、今回は出っ張りなので、やや窮屈そうなパフォーマンスとなっていた。
「とびきりのリボンかけて」で大きくリボンを結ぶジェスチャーも残念ながら無し。

曲が終わると間髪入れず、すぐさまキラキラのSEが流れ始める。

みんな大好き「アカシア」
なるほど!そういう使い方もできますか!まさに変幻自在!どこに置いても様になる、使い勝手の良い神曲!

btでは入場SEとして使用し、そのまま出っ張りに出てきたが、今回は出っ張りからメインステージへ戻る、退場SEとしての使用。
どうしてもあの時間ってわちゃっとして声援に応えたりして時間ロスもあるから、新世界からの大告白大会に引き続き、時間節約と演出を兼ねる天才的発想!拍手!
個人的には幕間の時間こそLIVEに来る醍醐味とまで思ってる節があるものの、進行を考えるとこうした工夫は大切なことは寂しいが理解はできる。
アッパレ

演奏終わりに声援に応える藤くん
「アカシア大好きって?そりゃそうだろうよ、ここで、こうして、君の前で歌うために作った曲なんだから、それくらい言ってもらわなくっちゃぁ困るってんだよ、なぁ?(笑)」

LIVEでコールアンドレスポンスすることを考えて作った曲とのインタビュー記事を思い出し、こちらも思わず頬がニヤける。そうだよね、コロナ禍の完全自粛からの無観客、無声援を経て、マスクの着用義務も無くなり、ここまで来たんだから、そりゃぁ得意にもなるってもんだよな?(笑)

「クロノスタシス」
パッケージとMVの印象があるので、どうしても緑色の、フォレスト感のイメージがあるが、バックのスクリーンに映し出されるビル群の映像。大都会に取り残されたひとりぼっち感があって、新解釈。

なるほど!そういう解釈もあったか!と、拍手

どの曲か覚えていないけど、ホームポジションのまま、藤くん越しに向かい合ってそれぞれリアクションを出し合うチャマヒロ。
別の曲では藤くんの後ろ辺りで向かい合って演奏したり、それぞれステージ端に出ていった後で、チャマがヒロ側へスイッチしに行くと、演奏しながらですれ違えなかったのか、ヒロが道を譲るような仕草を見せる場面もあり。
藤くんとチャマが向かい合って演奏している最中、ヒロがそれを遠巻きに見るような格好で演奏していたのだけど、よく見るとヒデちゃんとアイコンタクトしながら演奏していて、犬猿コンビエモい。

「木漏れ日と一緒に」
やあ、SJ幕張以来ですね。
正直すっかり記憶から抜け落ちてしまってこんな曲だったんだっけと思いつつ、新曲に浮かれていましたがよく考えたらこの曲クロノスタシスのリリースよりも前に披露されてるんだよな。マジで一体なんだったんだのか。

「ラストあと二曲です」との藤くんの言葉に腹の底からの「え"え"え"〜!?」が出た。
あまりに早過ぎる。体感20分くらい。完全に幻。
そんな我々をを尻目に、高く掲げられたヒデちゃんのドラムスティックがチャッチャッチャと鳴らされる

「天体観測」

もうね、完全に忘れてた。
天体観測といえばそう、銀テ。
久しぶりのアリーナで、銀テを真下から見るのも果していつ振りだろうかと、記憶が怪しいが、こんなに綺麗だったんだっけと、頭上をゆっくりと舞う銀色の光に魅せられ、手が届きそうな位置まで降りてきたところで無事にキャッチ!

いつも友人からワンカット譲ってもらっている立場なので正解は分からないが、主演後に改めて確認するとえっらい長くて、BUMP運営も久しぶりの銀テで長さ忘れてしまいましたか…?笑

この長さのおかげで滞空時間長く舞っていたのだろうと思われるので、意図的なのだろうと思われる。これもまた演出の妙。

心の準備なんかさせねえぞと言わんばかりに畳み掛けてくるラスト「窓の中から」
シングアロングはやっぱ締めにぴったりだなと思う。どこかで18祭の歌唱パート解説してくれないかな…。

一旦メンバーが退場すると客席のリスナーも水分補給やトイレ休憩などで一息付く。
水分本当に足りなくて、入場前に2本買ったペットボトルが空になってしまって、もっと買っておけばよかったと後悔。

ラララのアンコールが広がる前に、メンバー再入場のため明点。
ツアーを経る度にどんどんアンコール再入場までの時間が短くなっているように思うのは気のせいでしょうか。余裕があるなら本編もっと長くやってくれてもええんやで。

いつもみたいにヒデちゃんだけ飛び出してくるわけではなく、四人揃ってごちゃっと再入場。
入場してすぐその場(チャマのホームポジション辺)で藤くんとヒロが並んで、ヒデちゃんと何か話す。
いつものように両サイドへの挨拶行くかと思いきやドラムに向かうようなそぶりを見せる。
メンバーがステージ脇を指差して、何か言うとヒロ側のステージ端へ向かって走り出すヒデちゃん。
よかったよかったと思っていると、逆サイドへ歩き出す藤くんとヒロ。ヒデちゃんの後をのんびり追いかけるチャマ。左右分かれて手分けして挨拶。入れ替わるかと思いきや残念ながらもう逆サイドへの挨拶はなし。

ヒデちゃんってたまに、手短に、サッと指示出してくることがあって、今出てきたときに俺は向こう行くからひろと藤くんはあっち行けって言われてたんだけど、俺たち何言われてるか本当に分からなくって、理解できずに俺とヒロ、二人してまぁまぁな時間キョトンとしちゃった(笑)アンコールありがとう!」

「カルマ」
赤い光に包まれる演出、チャマのヘドバン激し過ぎてヘヴィメタルかと思った。

「もう一曲付き合ってくれる?帰りたくねえからよ、付き合ってくれるかい?最後に今日一番でかい声を聞かせてくれよ!」との前振りから「虹を待つ人」

「叫べさいたま!」

どの曲だったか思い出せないが、センターで歌ってる時に「会いたかったぜさいたま!」と、チャマ側ステージ端で「大勢の中の一人だとか思ってんじゃねぇぞ」だったか「大勢の中の一人だなんて思ってんじゃねえだろうな」って語りかけてた。

ヒデちゃんが立ち上がって腕をバンザイし、大きくお辞儀をしてスルスルと退場。

「今日はとても楽しくて、今日まですごく楽しみにしてきたかいがありました」とヒロ

こちらに背を向けた状態でスタンドマイクを使うチャマ
「俺からみんなに、言いたいことがあるー!」
「なーにー?」
「スッゲー楽しかったー!またキャンプファイアー前日みたいなライブやろうね!」と、こちらにケツ向けたまま感想と次回の約束を取り付けて帰っていく。

最後に残された藤くん。いつの間にかヒロ側のステージにお散歩していたようで、センターへと戻ってくると静かに話し始める。

Iris買ってくれて、聴いてくれて、受け止めてくれてありがとう。
君が居てくれたからできた曲たちです
君が存在する世界だから産まれてきた曲たちです
君がこの世にいなかったら存在することができなかった曲たちです
この5年間大切にしてきた曲が集まってできたアルバムです。本当にどうもありがとう。

そんなアルバムを引っ提げた、Sphery Rendezvousってツアーが始まりました。
ツアー初日に、ミュージシャンとしてこのステージに立つと、芸がなくて、ありふれて使い古された言葉だけど、どうしても言いたくなる言葉がある。
言ってもいいか?送り出してくれるか?」

会場全体が拍手で応えるのをうんうんと確認する

「ありがとう。(優しく)行ってきます。
つっても明日もここなんだけどね(笑)

俺はもうパンツまでペッタペタだ。ひったひただ。
君はどうだ?ペッタペタか?全身ヒタヒタか?意外とそうでもないのかい?しっとりしてる程度かい?それともサラサラしてたりするのかい?
俺はこの会場の誰よりもびしょしょびしょな自信があるぜ。
暑かったよな。今日外出てもまだ暑いと思うけど、なめんじゃねえぞ。なめてっと、意外と風邪ひくからな。だから油断せずに、着替えるなり、汗拭くなり、帰って、なんかいい感じになってくれ。
そんで、健やかに、やすらかに、満足して寝てくれ」

ツアー初日、5年分の想いを詰め込んだアルバムを抱えたBUMP OF CHICKENを送り出す。
コロナ禍以降の5年間の集大成が始まった。

本当に、aurora arkが終わってコロナ禍以降の、五年間の集大成と呼ぶにふさわしいと感じる演出、パフォーマンス。そして、これがツアー初日という末恐ろしさ。
執筆時点で、ツアーファイナルの東京ドームの一次申し込みが締め切られた段階。ここからブラッシュアップして洗練されて熟成していくLIVEの行方が楽しみなのは間違いないが、それより何より今日はもう演出の素晴らしさがとにかく印象に残った。

今日の演出考えた人誰ですか?天才ですか?
最高すぎてお小遣いあげたい!

まさかアリーナであることを若干後悔する事があろうとは思わなかった。現時点で取れている名古屋大阪はスタンド席なので、より演出を堪能できると思うだけで楽しみになる。
毎ツアー毎公演で言ってることだが、どんな席であったとしても楽しめる、BUMPのLIVEの懐の深さがさらにもう一段、深みを増した。
そんな素敵なキャンプファイアー前日の夜でした。


01. Sleep Walking Orchestra
02. Aurora
03. なないろ
04. 車輪の歌
06. 記念撮影
07. 青の朔日
08. strawberry
09. 飴玉の唄
10. 星の鳥+メーデー
11. レム
12. SOUVENIR
13. アカシア
14. クロノスタシス
15. 木漏れ日と一緒に
16. 天体観測
17. 窓の中から

En,01. カルマ
En,02. 虹を待つ人


追記
さすがはLIVE当日をキャンプファイアー前日と言った男、今日のことは綺麗になかったことに(笑)

その後すぐに誤りに気づいて訂正。
もう一回初めから、ツアー初日やり直してくれても良いんだよ(笑)


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