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本の紹介100冊目 『神曲(地獄篇)』

こんにちは、TAKUです。

今日紹介するのは、
ダンテさんの著者『神曲(地獄篇)』です。

この本は、
13-14世紀のイタリアの詩人である著者が、

1300年の春に35歳のダンテが古代ローマの
大詩人ウェルギリウスの導きえながら、
生き身のままに地獄・煉獄・天国を
めぐる旅に出た物語を綴った第一部の地獄篇です。

それでは、紹介していきます。

【著者のダンテ・アリギエーリさんについて】

著者はイタリアの詩人であり、
1265年にトスカーナ地方のフィレンツェに生まれました。

政治活動に深くかかわる中で、
1302年に政変に巻き込まれ、
祖国より永久追放されます。

以後は、生涯にわたり放浪の生活を送りますが、
その間に不滅の大古典『神曲』を完成させました。

【『神曲』とは?】

まずはじめに神曲とは、

・地獄篇
・煉獄篇
・天国篇

の3部から構成されており、
各篇はそれぞれ34歌、33歌、33歌からなります。

西暦1300年の聖金曜日(復活祭直前の金曜日)、人生の半ばで暗い森に迷い込んだ著者は、地獄に入るところから物語が始まります。

そこで、作者であり主人公でもあるダンテは、
私淑する詩人ウェルギリウスに案内され、
地獄の門をくぐって地獄の底にまで降り、
死後の罰を受ける罪人たちの間を生き身で巡っていきます。

また地獄の世界は、
漏斗状の大穴で地球の中心にまで達しており、
最上部の第一圏から最下部の第九圏までの九つの圏から構成されています。

地獄の階層を下に行くに従い罪は重くなり、
中ほどにあるディーテの市を境として、
地獄が比較的軽い罪と重罪の領域に分けられています。

本書はイタリア文学では、
最高の古典とされ、世界文学史上でも
最高傑作と言われています。

【第11歌】

ここでは、
著者がアナスタシウスの墓まできて、
そこで地獄の悪臭に慣れるまで待つこととして、その時間を利用してウェルギリウスから
地獄の分類と地理を聞きます。

また、高利貸が神の慈愛にそむくいわれに
ついてを著者が質問して、その詳しい理由を
ウェルギリウスが語るというシーンです。

ここで、ウェルギリウスは著者に対して、
以下のように語ります。

「天の憎しみを買うあらゆる悪意の狙いは
すべて不正をなすことにある。
そうした目的を暴力なり瞞着(まんちゃく)なりで果たすから他人に迷惑が及ぶのだ。
しかも虚偽瞞着は人間固有の悪だから
とくに神の怒りを買う。
それだけに人を瞞した者
地獄の下の方でそれだけ激しい
苦痛に襲われるだけだ。」
 

と言います。

また、暴力を振るう対象には三者あり、
三つの円に判然と区別されているので、
それは、神、自己、他人、その者と
その所有の物とにたいしてです。

日常世界なおいても
身近なモノや人に感謝しないと、
地獄では悪としての罰を受けるのだと
学ぶことができました。

さらに、ウェルギリウスは、
哲学について、

「それを学ぶ者には再三教えているが、
およそ自然はみな神の知恵と技と
技法によってその道を選んでいる。
『物理学』を精読すればわかるはずだ。」
と語られています。

つまり、現実の世界においても
善の積み重ねを行なっていくで、
それが自然の法則として良い方向に
働くのだと学びました。

今後、日常生活においても悪徳をせず、
善の行いで徳を積み重ねていく大切さを学びました。

【最後に】

本書は、13-14世紀の
イタリアの詩人である著者が、

1300年春、35歳のダンテは、
古代ローマの大詩人ウェルギリウスの導きをえて、生き身のまま地獄を巡る旅に出かけた物語を綴っだと一冊です。

現実世界で、悪徳を積んだ人は、
著者のイメージである地獄の世界では
どのような処遇を受けるのかを
理解することができます。

ぜひ読んでみてはいかがでしょうか!

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