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ムダな会議はもう終わり!効率的な会議の進め方

「この会議は何の為にやっているのだろう?」
「一度も発言しない出席者がいる」

皆さんは会議中に上記のように感じたことはありませんか?出席者の多くがPC上で別の作業をしていて時間が来たからはい終わり、みたいな会議です。私はあります(悲しいことに高頻度で出くわす)。会議を効率的に進めるお作法は、実はもう割と完成されているのかなと感じてまして、このnoteではそれを共有したいと思います。

まずは会議のコストを認識しよう

人的コスト
例えば、4人で2時間の会議をしたとします。会議の出席者の人件費の平均単価が60万円と仮定した場合、会議のコストは次のようになります。

4人 × 2時間 = 8時間(消費した総時間)
60万 ÷ 20稼働日= 3万円(1日あたりの人件費)
1日の労働時間は8時間なので、4人で2時間の会議のコストは3万円

脳のスイッチングコスト
「タスクA → タスクB → タスクA」のように、途中で別のタスクが入ったとしましょう。元のタスクに戻ったときに「あれ?どこまで終わってたっけ?」と、状況がわからなくなることはありませんか?人間はマルチタスキングが苦手な生き物です。作業途中に会議で離席をするときに、脳にスイッチングコストが発生しており、生産性の低下を引き起こしています。

いかがでしょうか。直接的に金銭が発生しないので気づきにくいかもしれませんが、実は会議は高価なアクティビティなのです。だからこそ、効率的に進めていきたいものですね。
では、いよいよ本題の効率的な会議の進め方を見ていきましょう。

会議の為のフレームワーク: GAT

会議は発起人が参加者に出席依頼を出すところから始まります。会議のコストは、会議の参加者が多ければ多いほど、時間が長ければ長いほど、高くなります。出席依頼を出すタイミングで、GATのフレームワークに則って思考し、過不足のないセッティングを目指しましょう。

G ... Goal 
会議のゴールです。会議が終わった時点でどういう状態になっているべきなのかを言語化しましょう。例えば「アプリとサーバー間のインターフェースが決定されること」のように、具体的な状態を示していることが望ましいです。

A ... Agenda
会議のアジェンダ(=議題)です。ありがちな悪い例としては、ゴールと同じような内容がここでも挙げられることです。「アプリとサーバー間のインターフェースについて」のようなアジェンダですね。これでは抽象的過ぎて議論になりません。ゴールを達成する為に必要なプロセスをアジェンダに設定するのが望ましいです。例えば次のようなものです。

- サーバー側が想定しているインターフェースの説明
- アプリ側が想定しているインターフェースの説明
- 想定の差分に対するディスカッション

T ... Time
会議の時間です。ゴールとアジェンダから予想される必要な時間を設定しましょう。トータルの時間だけでなく、それぞれのアジェンダに何分の時間を割くのか、当日のタイムラインもあらかじめ決めておきます。

会議の出席依頼は、このGATを明示した上で連絡をすると良いです。また、アジェンダが明確だからこそ事前にわかることがあります。
上記の例で言えば、サーバーサイドとアプリサイドからそれぞれ想定のインターフェースを説明してもらいますので、事前にその準備をしておいてもらうのが良いでしょう。また、想定の差分に対するディスカッションをしますので、実装の中身についてわかっている人間に出席してもらう必要があります。

議事録を有効活用したファシリテート

皆さん、会議の議事録は残していますか?社外の人がいる会議は取っていて内部だけの会議は取っていない、そんなことはありませんか?断言しますが、議事録は必ず残した方が良いです。議事録は言った言わない問題を防ぐだけでなく、会議を効率的に進めてくれる非常に大事なアイテムです。

私のお薦めはGoogleドキュメントで議事録を取ることです。ただ、他のツールでもオンラインで同時共同作業ができるのであれば問題ありません。これから活用方法を説明していきます。

事前に説明・報告事項を書いておく
会議中は双方向のコミュニケーションに集中することが、会議を効率的に進めるポイントです。一方向のコミュニケーションである説明や報告事項は事前に議事録に書いておくと良いです。こうすることで会議時間を短縮することが可能です。
また、これは時間短縮だけでなく、記憶の定着にも有効です。説明は口頭で受けるだけだと忘れてしまいがちです。議事録に書いておくことで、会議中にも簡単にその情報に立ち戻って議論をすることができるようになります。会議の発起人だけでなく、出席者で説明・報告をする人には依頼をして、事前に記入を済ませてもらうようにしましょう。

リアルタイムに議事を作成
会議中はモニターに議事録を投影して、リアルタイムに議事を残していきましょう。書記の人を立てるのではなく、皆で議事を作るというのがポイントです。ディスカッション中であっても書いたことを話すぐらいのマインドでちょうど良いぐらいです。
リアルタイムに議事を取っていくと、議論が脱線すれば手に取るようにわかります。そういうときは本題に戻るように誘導してあげましょう。また、議論が発散して結論がよくわからないときは「つまり、○○ということですか?」と、論点と結論をテキストにまとめ、その場で共通認識を形成しましょう
リアルタイムに議事を残す進行をすることで、会議終了と同時に議事録が完成します。共通認識も持てるし、議事録を別途作る手間も省けるし、一石二鳥のやり方です。

決定事項とTODOを指差し確認
会議の終了時に、皆で作成した議事録をベースに決定事項とTODOを指差し確認しましょう。これは必ず実施してください。また、TODOには「誰が」「いつまでに」するかも明記してください
人間というのは情報を自分の都合の良いように解釈してしまいがちです。指差し確認をすることでそれが未然に防げる可能性が高まりますし、最悪その後に認識の齟齬があったとしても、議事録が残っていれば簡単に齟齬を埋めることができます。
ちなみに、大きなプロジェクトでは、決定事項の一覧表を作り、どの決定事項がいつの会議で決まったを書き、該当する議事録のリンクを貼っていくと、情報が整理されて良い感じになります。

終わりに(議事録のテンプレート配布)

会議議事録テンプレート

最後に私がいつも使っている議事録のテンプレートをGoogleドキュメントで配布します。ご自身のマイドライブへコピーしてお使いください。私は毎回このテンプレートをコピーして、GATを考え、事前に説明・報告事項を記述した上で、会議に望むようにしています。
尚、私はちゃんと準備してから開催すれば、会議で失敗したことはほぼ記憶にありません。会議のお作法としては確立されたやり方かなと思いますのでぜひご活用ください。この記事によって、非効率な会議が一つでもなくなれば嬉しいです。

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