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EdTech企業が中学校のキャリア教育に協力した話

こんにちは!株式会社COMPASS 取締役の常盤です。COMPASSは「新しい学びの環境を創り出す」をミッションに掲げ、小中学生に対してAI型教材Qubena (キュビナ)を提供している会社です。

皆さんは小・中学生の頃のキャリア教育に何をしたか覚えていますか?私は学校の近くにあった和菓子工場を見学するという課外授業を受けました。そこで初めて大人の人が働く様子を見て、とても新鮮だったことを覚えています。地域の企業や大学・専門学校などが協力するも多いキャリア教育ですが、先日COMPASSでも千代田区立麹町中学校より生徒の受け入れを行いました。企業側としても(教育事業を行うCOMPASSの場合は特になのかもしれませんが)有意義な時間になりましたのでnoteで紹介します。

麹町中学校のミライ探究フィールドワーク

受け入れのきっかけは麹町中学校の先生よりミライ探究フィールドワークという授業のご相談を受けたことでした。麹町中学校とは2018年に「未来の教育」実証事業でご一緒して以来のお付き合いです。以下を目的としたキャリア教育の一環で課外授業を行っているので協力して欲しいとのことでした。

企業や大学等を訪問・取材し、信頼できる素敵な大人と出会うことで、「自分が将来生きていく社会」が明るい希望を抱ける場所であることに気付く

また、自己の進路を考えるだけではなく、他者に質問するときに必要なスキルを身に付ける狙いもあるそうです。先生より依頼を頂いた際には「社会へのロールモデルとして、生徒が将来に希望をもてるよう貴社・貴学の魅力をお伝えください」とリクエストを頂戴しました。

COMPASSは教育の会社です。子供たちの未来に役立てることであれば、可能な限り協力していきたいという気持ちがあり、喜んでお受けすることにしました。

その後、生徒の皆さんより質問内容が事前に届いたのですが「この会社は日本の学校にどのようなところで貢献していると思いますか?」という鋭い質問も含まれており、取材を受けるメンバーも気を引き締めて臨みました。


当日の様子

COMPASSは基本的にフルリモートで仕事をしているため、生徒の皆さんにはオフィスまで取材に来て頂き、そこから各メンバーとオンラインで繋いでインタビューを行うというなんとも不思議な形式になりました。このシュールな写真がなんともCOMPASSらしい…。以下、インタビューの様子です。

Q. どうして学習アプリを制作したのか?
A. 今後社会が大きく変わっていく中で、AIにできないことができる大人になって欲しいと考えています。そのためには教育が変わらないといけない。例えば、一般的な教科学習だけではなく、今回の会社訪問のような色んな世界に触れる活動をした方が良いです。そうした学びの時間を生み出すために、勉強を効率化するQubenaを作っています。

Q. どんなやりがいを感じるか?
A. 麹町中学校でQubenaの実証を行い、そこで行われた新しい学びの在り方が注目されたことが、GIGAスクール構想の後押しになったことです。日本の教育を一歩前進させることができたと感じました。

Q. Qubenaを使用している子供たちにどうなって欲しい?
A. 教科書に載っていることや、覚えるだけの内容の先にある、より意味のある深い学びにどっぷり浸ってほしいです。実社会で本当に役に立つ、もしくは必要とされる知恵やスキルを身に付けることに時間を使うようになって欲しいです。

Q. 会社の名前の由来は?
A. 人々の人生の羅針盤(コンパス)のような存在になりたいという思いを込めて。

Q. なぜQubenaは緑色がテーマなのか?
A. グリーン=「自然」を象徴する色です。COMPASSはテクノロジーを用いて新しい価値を創造しようとしていますが、それは既存の価値観と対立したり支配するということではありません。多様性を認め、それぞれの良いところを活かして調和・融合していきたいと考えています。テクノロジーとは相反する印象を持つ「自然」を連想させるグリーンを使うことで、そうした「調和・融合」のイメージを表現しています。また、今は相対的に「新しい」価値観でも、それがいつしか普遍的なものになるように、という願いも込められています。

Q. 学生時代の、嫌いな教科は?

A. 数学です。期末テストでは覚えていることも学力試験などでは忘れてしまっていることもあり、他の教科より点数が取れなかった。自分が子供の頃にQubenaで勉強したかったです。

Q. プログラムを書くことについて、どんなところが楽しいか? 
やはり、自分が作ったものが動いているということが一番楽しいです。自分の作ったプログラムが実際にユーザーに使ってもらえることに楽しさ・やりがいを感じます。

Q. デザイナーの仕事のやりがいは? 
A. 学校に行ったりして実際に使ってもらっているところを見るとやりがいを感じる。

Q. 大切にしている言葉は何か?
「 勇気を出すこと」。何事もチャレンジしなければ始まらない。チャレンジするには勇気がいるけど、勇気がいるものほどリターンも大きい。自分に誇りをもって、色んなことにチャレンジしてほしい。

いかがでしょうか。事前の質問内容にないことも会話の中でたくさん質問頂き、大人顔負けのインタビュアーの生徒達でした。


得られた学び、感想

生徒の皆さんからはミライ探求フィールドワークの帰校報告書というのものを後日お送り頂きました。こちらを読む限りではちゃんとお役に立てたようで安心しました。以下で簡単に内容を紹介します。これから今回のフィールドワークの内容を学校でプレゼンするようですね。無事に成功することを願っています。

■ 驚いたこと・印象に残ったこと
・Qubenaと言えば数学なのに意外と数学が苦手だったという人が多かった
・楽しいこと、やってみたいことにも挑戦する気持ちが大切だということ

■ 感想
・大切にしている言葉「勇気を出すこと」など、とても印象に残りました。本当にありがとうございました。プレゼン頑張ります!

・意外と難しい式を書く仕事をしていても学生時代に数学が苦手だったり、Qubenaのテーマの緑に深い理由があったりして、とても興味深かったです。

・麹町中にQubenaを取り入れ、国のためになっていることが驚きました。「勇気を出す」ことを活かして、これからのプレゼン発表をしたいです。

・とても勉強になりました。本当にありがとうございます。良いプレゼンになるように頑張ります!

また、COMPASSの社員からも受け入れて良かったという声が多々あがりました。インタビューに臨むにあたって、生徒達に話が伝わるように社内用語を使わず噛み砕いて回答する、勉強していることと将来の仕事との関係性を実感してもらえるように話すなど、我々のユーザーである中学生のことをより具体的に考える良いキッカケになりましたし、実際の中学生とざっくばらんに意見交換することは教育事業を営む我々にとって学びになることばかりでした。こちらも簡単に感想を紹介します。

・もっと色々と答えたかったなぁという気持ちです。久々に生徒と対話をして、塾の講師をしていた時代を思い出しました。私が中高生のとき、知りたい情報をうまくキャッチすることが難しく、「知っていれば変わったのにな」ということが多々ありました。今は情報が溢れている一方で、自身での取捨選択や、正しい情報の見極めが大事なんだろうと思うと、やっぱり同じように「(正しい情報を)知っていれば変わったのにな」となると思うので、直接話す僅かな機会においては、なるべくその子にとって、ためになる話をきちんと伝えたいなと思いました。

・Qubenaで勉強してくれている生徒が、将来プログラマーを仕事にしたいというのには嬉しく思いましたし、感動しました。

・とてもしっかりしていた。もっとお話をしたかったが、時間があっという間に過ぎてしまった。ぜひまた機会があれば、企業側として受け入れたい。


まとめ

以上、EdTech企業が中学校のキャリア教育に協力した話でした。受け入れ側としても大変有意義なものになりました。関係者の皆様ありがとうございました。新しい学習指導要領では「社会に開かれた教育課程」というのが一つのテーマになっています。こうした企業と学校の学び合いがもっと進んでいくと良いなと改めて実感させて頂きました。他の学校でも何かご要望がありましたらお気軽にご相談頂ければ幸いです。全てにお応えできるかはわかりませんが、一緒に良い教育体験を作っていけると嬉しいです!

最後にお決まりのものを。COMPASSでは引き続き採用活動を積極的に行っています。応募意志が明確でなくとも、カジュアル面談からスタートすることも可能ですので、少しでもご興味があればご連絡を頂けると嬉しいです!

COMPASSの公式noteもありますので宜しければご覧ください。


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