「2つのニーズ」に分ければ、グッと営業が楽になる!

 「会社からはどんな客にもクロージングをしてこい」と言われても、買う気のないお客様にこちらもやるのは本位ではない。その状態でクロージングを無理矢理やって、逆に失注してしまった。今までの関係をこじらせて、営業しづらくなったり、最悪出禁になったり、、と思ったら、お客様に「しばらくは買いません」と言われれ、よかれクロージングしなかった。しかし次回連絡したら、お客様はすでに別の商品を採用していた。こんなことが続いて、クロージングを迫るタイミングが「よくわからん」という営業パーソンは多いです。やりすぎると嫌われるし、やらないと成果にならないし、どうすればよいのでしょうか?

 その答えがニーズにあります。顧客のニーズを2つに分ければ、答えが導き出せます。結論、ニーズによって勝負どころが違います。頑張ってもしょうがないところで受注をもらおうと必死になってクロージングしてませんか?はっきり行ってムダです、無駄無駄無駄、、

 なぜなら、ニーズによって営業のゴールとやるべことは変わります。
毎回クロージングするのが営業ではないのです。

 それでは「2つのニーズ」です。この2つに分けます。
1 mustニーズ
2 wantニーズ
 意味は字面のイメージ通りですが、後で説明します。要は今面談をしている顧客のニーズがどちらかによってクロージングをするか決めます。
1 mustニーズ → クロージングする
2 wantニーズ → クロージングしない
 1の場合、どんなに顧客に厳しい対応をされたり、幾多の競合他社と比較されても、一見顧客にやる気や買う気がなくても、絶対にクロージングで終わらせる。一方2の場合、面談が和やかかつ、スムーズに進んでも、クロージングをしない。 

  基本的にクロージングをするのは、1の場合のみです。顧客のニーズがmustのときのみクロージングをするべきです。

   それはなぜでしょうか。そろそろ「2つのニーズ」を定義づけます。
1 mustニーズ → 顧客にとって「今(もしくは決まった時期に)ないとだめ」 
2 wantニーズ → 顧客にとって「あればよい」

  1は顧客が必要だと認識している状態、2はまだ認識していない状態です。車を買う場合を例にします。突然地方に転勤になり車がないと通勤ができないので車がほしいはどちらでしょうか。言うまでもなく1のmustニーズです。それに対してもっといい車に乗りたいけど、別に今の車に壊れるまで乗るつもりの人のニーズは、2のwantニーズです。双方「ほしい」というニーズを持っていますが、ニーズの強度は雲泥の差です。

  wantニーズの人にガンガンクロージングをするとどうなると思いますか。そう、引いてしまいます。もう軽い気持ちでこのディーラーには来ないでしょう。そして肝心の買い換えの時に選ばれることもありません。2のwantニーズに対してクロージングは逆効果ですらあります。

  ただ私も経験しているので分かりますが、自分の数字がしばらく悪かったりするとこんなことすら冷静に判断できなくなります。数字の悪い営業パーソンがより深みにはまるパターンがこれです。「ちょっとほしそうなだけ」でクロージングに走るのは、将来の見込みを自ら潰しています。

  2のwantニーズの顧客にやることは、クロージングではないのです。1のmustニーズになるようにまずはあなたの商品のよさを何度も伝えること、そして1のmustニーズになったときに、選んでもらうように関係をつくることです。





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