クーさん

博士 有機合成 創薬

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桝さんの本への意見について

アナウンサーからサイエンスコミュニケーターに転身された桝さんが、「科学の伝え方」に関するトップ研究者へのインタビューをまとめた本を出版するというツイートがありました。 伝え方ってなんぞという方はサイエンスコミュニケーションの定義をご参照ください。 先ほどのツイートに対して以下のような反応がありました。 彼らはインタビューされた方がシニアの男性研究者しかいないことに違和感を感じているようですね。 個人的には彼らの意見は少し差別的であるように思います。内容ではなく、属性で

    • 創薬研究のテーマ運営にありがちな課題感

      創薬研究は化学、薬理、ADME、毒性、シミュレーションなど様々な分野の部署で協力で進められる。これだけ多岐にわたる分野の研究者で1つのテーマを進めていると、データの解釈や進め方の戦略が本質的に正しくない方向に進みがちだ。これまでの経験でよく見られた問題についてメドケム視点でまとめていきたいと思う。 その数値、どのくらい信頼できる? どんな評価系にでも様々な問題がある。結合評価として信頼性の高いSPRですら固定化法やタグなどに影響を受ける。特に微妙なセンサーグラムのときに、

      • 企業研究者が望む分野で博士を取れるか

        研究好きな修士の学生が就活するか博士課程に進学するか迷うのはよく聞く話である。自分も迷ったが、結果として博士課程に進学し、その後就職した。 今振り返ると、決断時にいかに情報が不足していたかを強く感じる。よく就活で、修士卒で入っても会社で博士取れるよ〜、みたいなことを言っている社会人がいた。なんとなく取れる制度があるのだろうと認識していたが、実情はかなり違っているのだ。 企業研究者として望む分野で望む時期に博士をとるのはけっこう難しい修士卒で就職する場合、大別して、研究職と

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