見出し画像

きょうの金匱要略 1/8 瘡癰腸癰浸淫病脈證并治 第十八(8)

腸癰者 少腹腫痞 按之即痛如淋 小便自調 時時發熱 自汗出 復惡寒
(腸癰なる者は、少腹腫痞し、之を按ずれば即ち痛み淋の如くにして小便自調し、時時發熱し、自ら汗出で、復た惡寒す)
其脈遲緊者 膿未成 可下之 當有血
(其の脈遲緊なる者は膿未だ成らず、之を下すべし。當に血あるべし)
脈洪數者 膿已成 不可下也 大黃牡丹湯主之
(脈洪數なる者は膿已に成る。下すべからざるなり。大黃牡丹湯之を主る)

大黃牡丹湯方
大黃四兩
牡丹一兩
桃仁五十箇
瓜子半升
芒消三合
右五味 以水六升 煮取一升 去滓
內芒消再煎沸 頓服之 有膿當下 如先膿 當下血

※「痛如淋」から派生して、大黄牡丹皮湯は肛門周囲炎や壊疽性の赤痢、尿路結石などにも用いるそうです
※癌の患者さんに漢方を用いると自覚症状が一時的に急激に良くなることがあるそうです。それでも癌が急に消えるわけではない。(むしろ癌は着実に大きくなる)
そして自覚症状が改善された状態のまま、突然亡くなられることがあるそうです。
癌患者さんに漢方治療を併用する際はこのことを念頭に置き、患者さんの家族に良く説明して理解してもらうことが必要、とのことでした。
大塚先生も解説で「自覚症状が良くなっても、他覚症状が良くならないと安心できません」と述べています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?