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滞独日記「地域のもので生活をつくる」
ベルリン内で引っ越してから6回目になる。家具付きの物件ではないから、初めてゼロから家具と日用品を揃える。
心惹かれる家具や日用品はよくあるインテリア用品店やホームセンターで売っているかというとそうでもないし、永住するかわからない状況で高価な品には手を出しづらい。
そんな経緯でeBayというネット上のフリーマーケットやおうちで開催されたフリーマーケットで日用品を探し始め、タオル掛けや鍋、小皿、椅子を譲っていただいた。
1つ500円から1000円位と、ものすごく気軽に手に取れる価格だし、そこにしかない一点物と出会えたと思う。
フリマには掘り出し物を探すワクワク感がある。
eBayは、不要のものを販売できるインターネット上のプラットフォーム。欲しい商品を見つけたら「あなたのモノが欲しいです」とご連絡し、持ち主(ご近所さん)のおうちを訪ねて譲っていただくシステム。
ベッドフレーム用のパレットを譲っていただいたことに関しては、そのあと自宅へ運ぶのに本当に苦労した。
重いパレットを4階から1階まで持ち運んでタクシーに詰めて運んだのだが、翌朝ぼくの両腕はバキバキだったし、身体に力も入らなくなってしまった。
新品でパレットを買うよりタクシー代を含めてもお得だが、大きいモノ、重いモノのやりとりは配送付きで購入するほうがよさそうだ。
それでもご近所どうしでモノを循環させるやりとりは楽しい。
我が家で迎えたチーズフォンデュの鍋は、ほかのホーローのキッチン用品たちと雰囲気ぴったりで大活躍している。
これにかぎらず東ドイツ時代のレトロな日用品と出会えることも少なくなく、市場に出回っていない一点モノと出会えること、相手からモノを譲っていただいている感覚があるゆえのオンリーワンのモノにもなることは、フリーマーケットならではの楽しさだと思う。
地域のもので生活すること=特別で体験であることは世界共通だ。
(デンマークの into this place はデンマークで作られたものだけの住まい)
フリーマーケットなんて古い!と思えるかもしれないが、地域のもので生活をつくるひとつの方法だとぼくは思う。
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