色絵のこと
色絵とは様々な色を使い陶磁器に人間の手で絵を描くこと。
ざっくばらんにいうとそういうことで、その色絵の話をしようと思う。
色絵は中国で、元時代に赤絵という技法が
磁州窯を中心とした窯場で生まれ、
次の明時代初頭に景徳鎮に技術が伝わった。
それ以降の陶磁史は景徳鎮の歴史で語ることが出来る。
100年以上経ち嘉靖年間に金蘭手が始まるようになり
その頃から官窯だった景徳鎮は変質をみせ、
一部は民窯にも委託して造られるようになった。
日本で色絵が始まったのは1647年で、有田から始まったと言われている。
17世紀前半に中国の「八種画譜」がもたらされて、
人物図や山水図が描かれるようになった。
元禄時代(1688-170 4年)に 染付素地に赤で塗り
金で模様を表す装飾が現れ始める。
その頃の鍋島は上絵は赤が多く高台の櫛文は2本、
もしくは1本でラフに描かれている。
石川県山中町にある九谷窯が17世紀後半に
肥前系(伊万里)の技術で磁器を主に生産した。
1639年(寛永16年)加賀藩により独立した
大聖寺藩の保護下によって開窯。。
しかし古九谷様式と言われる青手などは肥前で造られてたりする。
科学の進歩や新たな出土品によって(1970年代)それがわかってきた。
それまでは古九谷様式は大聖寺で造られているとされていた。
そういうことを考えると磁器の場合は産地の特定はホントに難しい。
陶器の色絵をリードしたのは仁清以降の京焼で
京焼は底にに印銘を押すことが多い。
それは徹底した分業で当時生産を行っていた肥前に比べて
小規模な窯で芸術家意識の強さを感じるものつくりを行った
京焼との違いだと言われている。
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