地面師たちにハマる人たち

もっぱらNetflixの「地面師たち」を見ている。土地を所有していないにも関わらず、土地の売買をディベロッパーに持ちかけ巨額の金をむしり取る地面師という詐欺師たち。このとんでもなく悪い奴らがダークヒーローとして描かれている。ただ悪いことをしているわけでなく、主役の綾野剛が演じるキャラには同情の余地をちゃんと残しているのでその辺も巧い。

Netflixで一気見してしまうドラマって何か特別感がある。無性に人に話したくなるのはなぜだろうか。民法のテレビドラマもおもしろいのは多いけど、スポンサーとコンプラによって窮屈感が生じているのは間違いない。放送禁止用語を使うとか、エロいシーンを出しまくるとか、テレビじゃできないことをやればいいってもんじゃないが、腑に落ちて違和感なく見れる作品は、やはりNetflixをはじめとするサブスクオンデマンドの方が多い。

視聴者の傾向として、世間に何か言ってやりたい!というのはあると思う。だからピエール瀧さんが渦中のさなかに全裸監督に出演した時も「テレビは遅れてる」「外資は忖度しない」と言いたくなる。「舞妓さんちのまかないさん」や「サンクチュアリ」では伝統の裏側が描かれた。その時もやはり「民法もこれくらい踏み込めよ」と言いたくなる。

ドラマに限らず「誰かに言いたくなる衝動」は今後コンテンツ作りにおいて、念頭に置くべきポイントであろう。地面師以外で僕が人に勧めてしまったのは、最近だと粗品さんが韓国のカジノで「1億勝負」をするYouTubeだ。このタイトルにも妙があって、二転三転する展開はNetflixドラマに引けを取らない。

僕も人に言いたくなるような記事を書かないとなとは思っているが、なかなかうまくはいかない。最近は毎日書いているが自信を持っておすすできるのは、帝王切開のあれくらいかな。

サポートしていただいたお金を使って何かしら体験し、ここに書きたいと思います。